クロスバイクで元気

念願叶った定年退職の身は、先立つ物は細く時間は太くの狭間。
歩いて、自転車に乗って感じたことを、気ままに書き続けます。

濃尾平野の西端は、年間 0.5~0.6mm の速度で沈降している

2014年03月01日 21時24分26秒 | 日記
知らなかったです。
濃尾平野が全体的に西へ傾く運動をしていて、更には西端では南北に走る断層に沿って年間0.5~0.6mmの速度で沈降していることを。
これは200万年前ないし300万年前から続いていて、この沈下速度は微々たる数字にみえますが、一般的な地形での沈下に比して2桁大きいそうです。

こういった運動の結果、木曽川右岸の岐阜県側は左岸の愛知県側よりも地形的に低く、江戸時代には毎年1、2回は河川洪水(水害)が発生してきたとのこと。
更には、この洪水は内水氾濫によるものが圧倒的に多く、堤防が決壊することは例外的だといいます。
内水氾濫とは、本来は川の支流を経由して本流に流れ込む雨水が、量が多いがために本流から逆流することにより地面が水没することだそうです。

私はてっきり尾張が美濃よりも3尺高い「御囲堤」が原因で、岐阜県側の水害が多いとばっかり思ってましたが、そうではないようです。

今日聴いてきた第11回木曽川学シンポジウム ( 主催:木曽川学研究協議会、会場:犬山国際観光センター ) 。
「 木曽川の水害 ~ むかしと今 ~ 」 のタイトルで7人の研究者が講演され、濃尾平野の地形と洪水の関係を解いたのは小井土由光岐阜大学名誉教授です。
歴史学、考古学、民俗学、植物生態学、地質学など様々な分野の研究成果が語られ、この地域に住む人々の心の在り処が語られ、また今後の防災への取組についても意見交換がされ、聴きごたえがあるものでした。
コメント
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