横浜スローライフ -- My slow life in Yokohama

位置情報、地理情報に関するサービス、その他日常生活から思ったことを気ままに記す不定期のんびり日記

サンフランシスコ出張の最大の収穫は?

2011年09月04日 17時50分31秒 | ビジネスetc
 先週火曜日から今日まで、サンフランシスコに行ってきた。

 BARTで市内へ
 サンフランシスコを気に入っている理由の一つには、アメリカの中でも例外的に公共交通機関が整っている点である。特に、空港から市内へはBARTで8ドル、成田や羽田のように空港ターミナルから駅までずいぶん歩かなければならないのとは違って、空港の国際線カウンターの真横に出入り口があるので、バッグを引っ張っていても疲れない。

 Dreamforceに参加
 今回の訪米の目的は、セールスフォースが主催する年に1回のカンファレンスである、Dreamforceに出席するため。私の会社では、昨年夏からクラウドでの地図連動ソリューションを手がけていて、セールスフォース上のデータと連動するアプリケーションを製品化して販売している。なので、最新の情報を仕入れるために来たわけだ。ちなみに、会場はモスコーニセンター。南、北、西、そのそばのマリオットも全部借り切っての巨大カンファレンス。

 展示会場
 セールスフォースは、アメリカでは中堅規模クラスへの顧客への浸透が多いのか、アプリやソリューションを展開しているパートナー企業がとても多い。これまた巨大な展示ホールで、各社がしのぎを削っている。一回りするだけで2時間くらいは普通にかかってしまう。

 基調講演は日本語訳付き
 創業者でCEOのマークベニオフの基調講演は人気があり、ここで何が発表されるかは注目されている。今回は、日本からは200名の参加者(昨年は120名)で、基調講演会場の一角には日本語訳の専用ゾーンが確保されている。これなら英語に自信のない人でも同時通訳されるので安心だ。

 見渡す限りの人・・
 基調講演会場は隅から隅まで人だらけ。この部屋に1万5千人がいるそうだ。

 マークベニオフ
 マークベニオフは、基調講演の間中、会場を歩き回る。そして、知っている人に会うと挨拶をしたり、なかなか上手だ。この写真も、日本語通訳ゾーンにやってきて、「オハヨウゴザイマス」と挨拶。相当な人たらしだ。

 十八番「偽物クラウドに注意」
 彼の十八番、「偽物クラウドに注意」が今年も出てきた。聴衆も待ってましたとばかり手をたたき笑う。

 Oracleのアンチキャンペーン
 このような巨大ITベンダーのカンファレンスには、ライバル企業のアンチキャンペーンが行われることがある。昨年はマイクロソフトが会場前で行っていたが、今年はそのものズバリ、オラクルが連日行っていた。日本じゃ、そんなことはしないよな、と思う。

 意外な企業もユーザー
 セールスフォースは、日本ではまだCRMやSFAのASPのイメージが強いが、エンタープライズ向けのクラウドプラットフォームであるforce.comが利用者を増やしている。意外に思われるかも知れないが、今をときめくfacebookも、業務システムの過半をセールスフォース上で構築している。

 HerokuがJava対応!
 昨年12月に買収したRubyプラットフォームのHerokuが、Rubyだけではなく、今回Java対応をした。これにはちょっと驚いたのだが、エンタープライズ向けのソフトウェア言語として浸透しているJavaに対応することで、プラットフォームの力をさらに高めたのだろう。これを推進したのがHerokuの創業者で、現在はプラットフォーム担当の上級副社長であるByronだという。

 Herokuはforce.comと並ぶ位置づけに

 トヨタフレンド
 今年5月に発表された、トヨタフレンド。セールスフォースが標榜するソーシャルエンタープライズを具現する野心的な大プロジェクトなので、基調講演でも時間をとって説明。来年にはリアルなものとしてサービス開始されるそうだ。なお、サービスの開発は日本国内で行っているらしい。

 これが昼食
 それにしても、アメリカは食事に難がある。ランチは2万食くらい作っているだろうから、こういう形態でも許せるが、味はもう少し何とかならないものか。ホテルのそばで伊藤園の「おーいお茶」を売っているのを発見して、これを毎日買って”解毒”していた。

 サンフランシスコの空
 日本では滅多に見られない澄み渡った空が魅力的だ。ただ、9月の頭だというのに、サンフランシスコはとても寒い。沿岸の寒流の影響で朝晩は12度くらい、日中は20度。全然汗をかかないばかりか、長袖シャツくらいでは寒さに震える。

 Googleのシュミット会長との対談
 カンファレンス2日目の夕方は大物ゲストを招いての対談。昨年はビルクリントン元大統領!で、話がアメリカ国内政治や経済にどうしてもなってしまうので、私には面白くなかった。今年の人選は◎。エリックシュミットの話は、IT業界の10年単位のパラダイムの変換を考える上では大変参考になった。

 まさかここで会えるとは!
 日本からの参加者を対象にした懇親会が開かれたのだが、そこでランダムに名刺交換をしていた。たまたま、エンジニア風の紳士が1人でいらっしゃったので名刺をいただいたら「まつもとゆきひろ」とひらがなで書いてある。しかもHerokuの名刺だ。おお!まさかのRubyのMatzこと、まつもとさんではないか。それまで、「営業モード」の小生が、ここで一気に「コミュニティモード」にスイッチを切り替えてOSGeo財団の話をしたのは言うまでもない。頼み込んでツーショットを撮らせていただいた。まつもとさんと知り合えたのは、今回の訪米の最大の成果かも知れない!?と、マジに思ってしまった。
 ちなみに、まつもとさんは、現在Herokuのチーフアーキテクトであり、それはつまり、セールスフォースの社員であるのだ。だから、ここにいらっしゃったわけだ。

 と言うことで、充実したカンファレンスを送ることができた。
 成田に着いたら、「蒸し暑い!」ほぼ同じ緯度なのに、これほどまでに違うとは・・・


最新の画像もっと見る

post a comment