横浜スローライフ -- My slow life in Yokohama

位置情報、地理情報に関するサービス、その他日常生活から思ったことを気ままに記す不定期のんびり日記

不可逆的な体験 その2

2016年03月21日 01時37分02秒 | スローライフ
 AmazonのPrime Musicを利用し始めた。

 私は、長らくAmazonのプライム会員だ。定期的に購入するパソコン関連消耗品、サプリメント、CD、靴、家電品など、かなり幅広いジャンルのものをAmazonで購入している。最近になって、Amazonはプライム会員を対象にフォトストレージサービス、映画視聴サービス、音楽配信サービスを追加料金無しで提供するようになっている。

 最初に私が飛びついたのは、フォトストレージサービス「Amazon Photo」だ。iPhoneで撮影すると、自動的にアプリ側でクラウドストレージに格納してくれるので、手間いらず。しかも、データ量無制限が魅力だ。

 次に使い始めたのは音楽配信サービス「Amazon Prime Music」。ずっと「音楽のサービスならiTunesが一番」と思っていた私だが、試しにPrime Musicを使ってみて、その音質と安定さ、アプリのシンプルさに、「もう戻れない」と感じた。

 まず、音質。これまで、インターネット経由の音楽のストリーミングは、音質や再現性に難があったりして、それを避けるためにダウンロードして、あるいはCDを購入してアプリに格納して聴かざるを得なかった。ところが、Amazonのは自宅のMacで何時間連続して聴いていても、全く途切れることが無い。まるで、手元のストレージに格納されているかのようだ。

 次に、アプリのシンプルさ。Prime Musicは、クラウドが前提。自分のライブラリにアルバムを登録すると、MacでもiPhoneでも自動に反映される。楽曲の重複やデバイス間での差異は原理的に発生しない。iPhoneでは楽曲をローカルにダウンロードもできるので、電車の中でも楽しめる。さらに気の利いたことに、手元のiTunesライブラリの楽曲を自動的にアプリの中に取り込んでくれる。最近複雑で直感さが失われつつあるiTunesよりもユーザーインターフェイスはわかりやすい。
 Prime Musicのユーザーインターフェイス

 一方、iTunesはクラウドを前提として設計された仕組みでは無い。CDをローカルのMacのストレージに読み込ませてiPhoneに同期を取って・・という、今となっては少々面倒な(当時は画期的だったのだが)プロセスが基本にある。Appleのストアで購入した楽曲については異なるデバイスでも自動的に利用できるが、CDからの読み込みの場合は、ライブラリを自動的に同期してくれない。歴史が長く「何でも揃っている」故に、増築を重ねた家屋のようになってしまい、操作が分かりにくい。
 
 長年使っているiTunesと使い比べて、また一つ時代が進んだな、と思う。今後音楽はクラウドサービスへと劇的に移行していくだろう。自分のライブラリは、手元のデバイスのライブラリに大切に保存して管理するのでは無く、クラウド側に存在するようになる。オフラインで聴きたいものがあれば、それだけをダウンロードして、聴き飽きたら削除してしまえばよい。欲しい時だけに利用する、というまさにクラウドネイティブなサービスだ。

 今からちょうど15年前にこの世に中にリリースされたiTunes。それは音楽の楽しみ方を根底から変えてしまった革命だった。今、Prime Musicを体験し、iTunesが歴史的な使命を終えつつあるのでは無いかと感じる。クラウドサービスの普及は、こんな風に私たちの生活を変えて、そして時代の主役達を交替させていくのだ。

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