3月9日(土)
学芸大学環境教育センターへ「都市で耕し食べ物をつくる」というテーマのセミナーへ行ってきました。学芸大構内で炭素循環農法の畑をやり始めた市民グループの方のお誘いでした。
4人の方のお話をうかがいましたが、①炭素循環農法でやっている神奈川の農家のお話と ②藤野でトランジション・タウン運動をしてらっしゃる方のお話がとても興味深かったです。
①炭素循環農法は野菜に肥料をあげるのではなく、土の中の微生物にえさをあげて、微生物に野菜を育ててもらうという考え方で、とても甘くておいしい野菜ができます。慣行農業と大きく違うのは炭素率(炭素/窒素)の高い剪定枝・剪定枝のチップなどを深く溝を切った土に入れて土の表面に微生物の多い層をつくります。窒素分が入らないので腐りにくく農薬を使わなくてもも虫が来ないし、硝酸塩ができないので苦味がありません。この農法でできたイチゴと小松菜を試食しましたが、今まで食べたことがないほど甘くおいしくおどろきでした。
②のトランジション・タウン運動とは(トランジションとは移行するという意味)、持続可能な循環型社会へ向うためにいろいろなグループが力を合わせてまちづくりをしていく運動です。藤野の発表された方はまだ始めて1年というのに、大豆を育てて味噌をつくり、綿を育てて糸をつむぎ織物をするなどいろいろなことを実に楽しくやっていらっしゃいました。藤野は耕作放棄地が多く、そこにトランジション・タウン運動をしたい人たちが外から入ってくるのでとても活気ある楽しいまちになっているそうです。
講話の後、学芸大のキャンパスにある畑を見学しました。
炭素循環農法で使うチップや剪定枝やです。
市民グループが炭素循環農法で取り組み始めた畑です。丁寧にに準備をしておられます。
隣にあった池の底にあった土なので、よい土にするために苦労されているようです。
日当たりはよく、大きな温室もあってそこで、苗などもつくれるのがうらやましかったです。楽しく取り組まれ、よい結果を出されるよう期待しています。
ここで炭素循環農法を成功させて、化学肥料や農薬を使っている農家の慣行農法を変えていくことを願っていらっしゃるようでした。
この畑は私たちのところからもそう遠くないので、これからも時々伺って、見学させてほしいなと思いました。
私たちは生ごみを活かすことが一つの目的なので、炭素循環農法に変えるわけにはいきませんが、知っておくことはよいことだと思す。広い土地があれば一部で実験するということも可能なのでしょうが・・。