学習障害と英語指導を考える

特別支援の視点から。
どの子もハッピーになるような指導を。

保護者との関係

2012年09月02日 | 英語教室でできること

JAPEC(日本児童英語振興協会)の

「インタージャペック」という機関誌で

学習障害、発達障害に関する連載を担当させて
頂いています。

私は心理や認知の専門科でもないので、
知っていることや伝えたいことを中心に書いています。 

 

10月のテーマ、何にしようかといくつか考えて、

「保護者との関係」にしました。

 

 

実は、私も「診断を進められた親」の一人です。

 

もう4年前になりますが、

「なんか違うなあ」とは思っていてもまさか

自分の子どもが障害と名のつくナントかだとは

予想もせず、未知の名前の診断が降りたときは

「まさか!?なんで?」

とショックで、

1ヶ月ほど立ち直れませんでした。

 

でもそこから、「私しか子どもを守れないんだ」と

気持ちが変化していきましたが、

今でもあの時期はとてもつらかったことを思い出します。

 

私が、発達障害、学習障害にこれだけ深く関われるのは、

もちろん子どもや教育に関心があるということもありますが、

目の前で育っていく子どもの1日、

1時間がどれほど貴重か、

親や教師の関わりが

どれほど子どもに変化をもたらすものか、

日々感じ、観察することができているのも大きな理由です。

親として教育に期待することも、沢山あります。

 

受け止める側の親の心の準備というものが、

あるのだ、時間が必要なのだということは

本当に良くわかります。

 

自分の子どもはとても可愛いし、大切です。

どこかちょっと変わっていても、抜けてても、勉強ができなくても

自分にとっては「それで普通」でいいじゃない。

なんでそれに「障害」って名前をつけて、貶めるのか、と

思う親が当然いると思うのです。

 

私の知り合いは、決して子どもに「障害がある」とは認めたがりません。

診察まで受けたのに、怖くて結果を聞きに行けないのです。

 

でも。

そんなお父さんやお母さんを責めるんじゃなくて、

私なら、

もし先生として子どもに関わるのであれば

それこそ子どもに障害があろうがなかろうが、

関係ありません。

 

「その子に必要な教育をする」

 

それだけでいいのではないでしょうか。

それが教師の仕事ではありませんか。

そこに、病名はいりません。

 

もちろん診断があると心強いですが

なくても、やることは同じです。

 

もし苦手なことがあるなら補ってやり、

うまくいかないのであれば

うまくいく方法を一緒に考えてやり、

親に叱られて落ち込んでいれば慰め、

「ぼくはバカだ」と言えば

バカなんかじゃないよ、

やり方を変えれば君もできるようになるんだよって、

「自分に未来なんかない」と言えば

そんなことはないよ、ちゃんと君の居場所はあるんだよ、

君には素晴らしい才能がたくさんあるんだよ、って

伝えられるのは

先生じゃないでしょうか。

 

先生って素晴らしい職業ですよ。

 

私は「理想」を話しているのではありません。

そんな素敵な先生達に、会ってきたから

そう思います。

 

ああ、私も子どもにとってそういう先生になりたいなあ、と思っています。

 

保護者との悩みは他にもあるかと思いますが、

先生はまず子どもにできる最善のことを

いつも通りに行っていくこと。

そう思っています。

 

保護者との関係、と少し話がずれちゃいましたね!

 あれれ。

 

 

 


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