秋川駅発行 秋川から120円区間ゆき 片道乗車券

1987(昭和62)年3月31日に五日市線秋川駅で発行された、秋川から120円区間ゆきの片道乗車券です。


   

桃色こくてつ地紋のB型金額式大人・小児用券で、東京印刷場で調製されたものです。

この券が発行された日は国鉄が民営化される前日であり、国鉄最後の日ということになります。
同駅は前日の3月30日までは西秋留(にしあきる)駅として営業していましたが、国鉄最後の日である3月31日に秋川駅に改称されています。つまり、同駅が国鉄秋川駅として営業されたのはこの日1日のみであったことになります。


   

JR時刻表の1987(昭和62)年4月号になります。
巻頭の黄色ページであるニュース欄には、
「時刻表は、私共のカタログです。新しい会社には、新しいカタログをということで、JRグループが共同して自ら編集することにしました。
創刊号となる4月号は、まだJNR(国鉄。日本国有鉄道。Japanese National Railways)としての編集ですが、5月号からはJRグループとして編集します。」
とあり、国鉄が民営化されて「これから自分たちは変わるんだ」というアピールがされていました。

   

このような自民党の公約を受け、国民は国鉄の債務を負担しつつも新しい旅客鉄道会社と貨物鉄道会社を受け入れて来ましたが、
 「全国画一からローカル優先のサービスに徹します。」
  ☞ ローカル線、廃止されちゃってない?
 「明るく、親切な窓口に変身します。」
  ☞ 窓口、親切どころか、廃止されちゃってない?
 「楽しい旅行をつぎつぎと企画します。」
  ☞ 最近、JR系の旅行会社のお店が閉鎖されちゃってない?
 「会社間をまたがっても乗りかえもなく、不便になりません。運賃も高くなりません。」
  ☞ 直通列車がなくなっちゃってない?
 「ブルートレインなど長距離列車もなくなりません。」
  ☞ ブルートレインってまだ走ってる?
 「ローカル線(特定地方交通線以外)もなくなりません。」
  ☞ それ以外もどさくさ紛れに廃止されちゃってない?
という約束が反故にされ、現在に至っています。
特に、国鉄分割民営化後も、特定地方交通線に選定されなかった地方交通線であっても、深名線や三江線といった営業キロが100kmを超した路線なども次々に廃止されてしまっているのが現状です。

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