マーケティング研究 他社事例 685 「デジタルトランスフォーメーション 保育現場編2」 ~連絡帳や選考作業までDX~
保育現場の人手不足は深刻です。
2020年4月の保育士の有効求人倍率は2.45倍で、全職種平均の1.23倍より高いです。
しかし、東京都の平成30年度保育士実態調査によると、離職理由として「仕事量の多さ」を挙げた人は3割近くいます。
また、現場で働く保育士のうち約半数が事務や雑務の軽減を改善希望事項として挙げるなど、保育士の負荷軽減は現場での喫緊の課題となっています。
そうした中、保護者とやり取りする「連絡帳」にもDXのトレンドが広がり、子ども施設向けのデジタルサービスを提供するコドモン(港区)が運営する連絡アプリ「コドモン」など様々なサービスが登場しています。
ユニファのICTシステム「キッズリー」を導入する心育保育園では「手書きで1人につき6分程かかっていた連絡帳の記入時間が半分になった。これまで1時間休憩を取るのは至難の業でしたが、今では休めるようになった」と効果を実感しています。
これまで「手書きの温かさ」を大事にするなど、保育園特有のデジタルへの抵抗感がDXを遅らせてきた理由の一つでしたが、ただ、手書きよりスマホ入力の方が手軽で便利という保護者の声み少なくありません。
スマホの連絡帳に切り替えたことで、食事の内容や土日の出来事を写真付きで詳しく報告する保護者も出て来るなど、副次的な効果も現れました。
「連絡帳は保育にとって肝心要。体温や睡眠、食事など、家庭での様子を細かく知ることが出来れば、さらに質の良い保育につなげられる」と導入している保育園は評価します。
国もこうしたサービスの導入に積極的です。
厚生労働省の「保育所等におけるICT化推進事業」では、業務ICT化のシステム導入のために1施設最大100万円の補助金を用意し、保育園のデジタル化に追い風になっています。
膨大な手作業が求められていたのは、保育園の中だけではありません。
市や区など地方自治体による保育園入所の選考作業もまた、多くの人員を割かれて行われています。
入所選考は仕事や出産、親族の介護、病気やドメスティックバイオレンス(DV)の状況など、保育の必要性の高さに応じて与えられる指数を基に優先順位が付けられるのが一般的ですが、これだけであれば点数の高い順に希望する園に順に割り当てれば済むが、ここに「きょうだい」の条件が加わることで問題が複雑になります。
「きょうだい同時に入れないのなら、弟を優先して入園させたい」
「第三希望までの園にきょうだいで同時に入れるまで待つ」
「別々の保育所でも良いが、片方しか入れないのなら辞退する」
など、個別の希望条件により膨大な組み合わせが発生し、中には、職員が手作業で割り当てを行い、驚く事に20日かけて地道に選考作業を行う自治体もあると言います。
そこで2017年に富士通研究所が九州大学と共同開発したのが保育所マッチングのAIです。
ゲーム理論と呼ばれる数理的手法を活用することで、最適な入所割り当てをわずか数秒で算出することが可能になり、また、途中で選考に追加する、あるいは辞退した人を選考から外すといった場合も、元データを変更するだけで柔軟に対応できます。
職員の作業時間が減少しただけでなく、選考時間の短縮により結果報告が前倒しになり、落選した保護者が早い段階から別の保育園を探したり、仕事を調整したりといった対応に動けるメリットもあります。
2019年から本格的な導入が開始され、東京都港区や滋賀県草津市など、これまで累計34団体が採用し、現在も、年間約30団体のペースで導入の計画が進んでいると言います。
富士通行政ビジネス推進統括部の河野大輔部長は「人口数十万単位の自治体だけでなく、数万人程度の街でも子供の多い地域やベットタウンでは需要がある」と話します。
保育にまつわる様々な場面で広がるテクノロジー活用ですが、これらは単に業務負荷の改善のためだけに行われているわけではありません。
どれだけデジタル化が進もうとも、現場で一番大切なのは実際に子供と触れ合う事です。
効率化で生まれた時間で、雑務ではなく本来の保育の仕事に充てられる時間を増やすなど、テクノロジーの活用は、こうした好循環をもたらす可能性を秘めています。
下記は彩りプロジェクトのご紹介です。
ご興味があればご一読下さい。
彩りプロジェクトでは、ビジネススキルに特化した、オンラインセミナーを定額制でご案内しております。
毎月定額(基本価格30,000円(税抜)※企業規模で価格は変動します)をお支払いいただく事で、何人でも何回でもご参加いただけるビジネスセミナーを開催しております。(別途カレンダー参照)
内容は、多岐に渡るものの、求められている役割毎に設定した内容となっています。
基本的なコースは、R29コースで、PDCA、コミュニケーション、情報収集、イノベーション、ファシリテート、コーチング、意思を伝える、フォロワーシップ、チームワーク、マネジメント、報告・連絡・相談、ビジネスマナーの12種類(2020年11月現在)となっております。
R35コースで、PDCA、リーダーシップ、傾聴力、ビジョン、コーチング、マネジメント、ファシリテート、チームビルディング、イノベーションの9種類でR29コースよりも上級編の内容となっております。
最後に、R43コースが最上位クラスで設定されており、リーダーシップ、傾聴力、ビジョン、コーチング、マネジメント、イノベーションの6種類となっております。
R29コースの特徴は、まずは個人にフォーカスしています。今更聞けないといった内容を中心に構成されており、現在の課題克服の為、またはこれから身に付けなくてはならないスキルとなっています。
R35コースの特徴は、視座を高くした構成で専門的な役職要件に応じた内容で構成されております。そして指導する立場になったあなたが身に着けるべきスキル集になっています。
R43コースの特徴は、それこそ会社全体を見回せるスキルの構成となっており、幹部候補にとっても必須の内容になっております。
受講にあたっては各自の選択制(年齢が20代だから、R43は受講できないといった事ではありません)となっており、先んじて学びを深めたい、今更聞けない事だから、といった様々な動機にお答えする内容となっております。
ちなみに、R〇〇のとなりは年齢をイメージしておりますが、例えば、R43は43歳以上の人は受けられないという事はありませんし、大卒1年目の方でもR43を受講する事は可能です。
定額制で何人でも何回でも受講が可能です!!
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メール info@irodori-pro.jp
HP https://www.fuudokaikaku.com/
お問合せ https://www.fuudokaikaku.com/ホーム/お問い合わせ/
成長クリエイター 彩りプロジェクト 波田野 英嗣
保育現場の人手不足は深刻です。
2020年4月の保育士の有効求人倍率は2.45倍で、全職種平均の1.23倍より高いです。
しかし、東京都の平成30年度保育士実態調査によると、離職理由として「仕事量の多さ」を挙げた人は3割近くいます。
また、現場で働く保育士のうち約半数が事務や雑務の軽減を改善希望事項として挙げるなど、保育士の負荷軽減は現場での喫緊の課題となっています。
そうした中、保護者とやり取りする「連絡帳」にもDXのトレンドが広がり、子ども施設向けのデジタルサービスを提供するコドモン(港区)が運営する連絡アプリ「コドモン」など様々なサービスが登場しています。
ユニファのICTシステム「キッズリー」を導入する心育保育園では「手書きで1人につき6分程かかっていた連絡帳の記入時間が半分になった。これまで1時間休憩を取るのは至難の業でしたが、今では休めるようになった」と効果を実感しています。
これまで「手書きの温かさ」を大事にするなど、保育園特有のデジタルへの抵抗感がDXを遅らせてきた理由の一つでしたが、ただ、手書きよりスマホ入力の方が手軽で便利という保護者の声み少なくありません。
スマホの連絡帳に切り替えたことで、食事の内容や土日の出来事を写真付きで詳しく報告する保護者も出て来るなど、副次的な効果も現れました。
「連絡帳は保育にとって肝心要。体温や睡眠、食事など、家庭での様子を細かく知ることが出来れば、さらに質の良い保育につなげられる」と導入している保育園は評価します。
国もこうしたサービスの導入に積極的です。
厚生労働省の「保育所等におけるICT化推進事業」では、業務ICT化のシステム導入のために1施設最大100万円の補助金を用意し、保育園のデジタル化に追い風になっています。
膨大な手作業が求められていたのは、保育園の中だけではありません。
市や区など地方自治体による保育園入所の選考作業もまた、多くの人員を割かれて行われています。
入所選考は仕事や出産、親族の介護、病気やドメスティックバイオレンス(DV)の状況など、保育の必要性の高さに応じて与えられる指数を基に優先順位が付けられるのが一般的ですが、これだけであれば点数の高い順に希望する園に順に割り当てれば済むが、ここに「きょうだい」の条件が加わることで問題が複雑になります。
「きょうだい同時に入れないのなら、弟を優先して入園させたい」
「第三希望までの園にきょうだいで同時に入れるまで待つ」
「別々の保育所でも良いが、片方しか入れないのなら辞退する」
など、個別の希望条件により膨大な組み合わせが発生し、中には、職員が手作業で割り当てを行い、驚く事に20日かけて地道に選考作業を行う自治体もあると言います。
そこで2017年に富士通研究所が九州大学と共同開発したのが保育所マッチングのAIです。
ゲーム理論と呼ばれる数理的手法を活用することで、最適な入所割り当てをわずか数秒で算出することが可能になり、また、途中で選考に追加する、あるいは辞退した人を選考から外すといった場合も、元データを変更するだけで柔軟に対応できます。
職員の作業時間が減少しただけでなく、選考時間の短縮により結果報告が前倒しになり、落選した保護者が早い段階から別の保育園を探したり、仕事を調整したりといった対応に動けるメリットもあります。
2019年から本格的な導入が開始され、東京都港区や滋賀県草津市など、これまで累計34団体が採用し、現在も、年間約30団体のペースで導入の計画が進んでいると言います。
富士通行政ビジネス推進統括部の河野大輔部長は「人口数十万単位の自治体だけでなく、数万人程度の街でも子供の多い地域やベットタウンでは需要がある」と話します。
保育にまつわる様々な場面で広がるテクノロジー活用ですが、これらは単に業務負荷の改善のためだけに行われているわけではありません。
どれだけデジタル化が進もうとも、現場で一番大切なのは実際に子供と触れ合う事です。
効率化で生まれた時間で、雑務ではなく本来の保育の仕事に充てられる時間を増やすなど、テクノロジーの活用は、こうした好循環をもたらす可能性を秘めています。
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内容は、多岐に渡るものの、求められている役割毎に設定した内容となっています。
基本的なコースは、R29コースで、PDCA、コミュニケーション、情報収集、イノベーション、ファシリテート、コーチング、意思を伝える、フォロワーシップ、チームワーク、マネジメント、報告・連絡・相談、ビジネスマナーの12種類(2020年11月現在)となっております。
R35コースで、PDCA、リーダーシップ、傾聴力、ビジョン、コーチング、マネジメント、ファシリテート、チームビルディング、イノベーションの9種類でR29コースよりも上級編の内容となっております。
最後に、R43コースが最上位クラスで設定されており、リーダーシップ、傾聴力、ビジョン、コーチング、マネジメント、イノベーションの6種類となっております。
R29コースの特徴は、まずは個人にフォーカスしています。今更聞けないといった内容を中心に構成されており、現在の課題克服の為、またはこれから身に付けなくてはならないスキルとなっています。
R35コースの特徴は、視座を高くした構成で専門的な役職要件に応じた内容で構成されております。そして指導する立場になったあなたが身に着けるべきスキル集になっています。
R43コースの特徴は、それこそ会社全体を見回せるスキルの構成となっており、幹部候補にとっても必須の内容になっております。
受講にあたっては各自の選択制(年齢が20代だから、R43は受講できないといった事ではありません)となっており、先んじて学びを深めたい、今更聞けない事だから、といった様々な動機にお答えする内容となっております。
ちなみに、R〇〇のとなりは年齢をイメージしておりますが、例えば、R43は43歳以上の人は受けられないという事はありませんし、大卒1年目の方でもR43を受講する事は可能です。
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