滋賀市民運動ニュース&ダイジェスト

編集:市民運動ネットワーク滋賀・事務局(TEL:FAX077-522-5415)

【0705/63:記事訂正】ニュース番号0705/49(5月21日)の内容の一部を訂正いたします

2007-05-26 01:39:02 | Weblog

ニュース番号0705/49(5月21日、滋賀民報5月20日からの引用、県内のあいば野駐屯地に新型ミサイルが配備される予定に関する記事)について、コメント欄で、記事内容に重大な間違いがあるとする指摘がなされました。

この指摘は上記の記事の二番目のパラグラフの一行目に記されている「(日本領土に配備される)PAC3は(北朝鮮から)アメリカへの弾道ミサイルを迎撃することが目的とされています」という説明部分を指してものです。

コメントにおいて「地球儀をみると、北朝鮮から米国への弾道弾は北(方向)へ発射され、日本上空は飛ばない」と記されていますが、この指摘は正しいものです。というのは、弾道弾は最短のコースを経て目標に向かうからです。つまり、私たちが日頃目にするメルカトール図法により描かれた平面の世界地図を見ますと、朝鮮半島から米国への最短距離は太平洋を横断するコースであるかのように錯覚しがちですが、地球は文字通り球形をしているため、仮に北朝鮮から発射されたとした場合の、弾道弾の最短コースはロシア北端-アラスカ-カナダを経るコースであるからです。したがって北朝鮮から米国への弾道弾が日本領土の上空を飛ぶことはないまずないと考えられます(もっとも米国南西部を目標とした場合は、北海道の端あたりをかすめるかもしれません)。

またコメントで引用されておりましたサイト(ウィキペディア、パトリオットミサイルの項)や別のサイト(ウィキペディア、ミサイル防衛の項)において日本に配備されるPAC3は(実際にどの程度有効であるかどうかは別として)日本を目標として発射されたミサイルを迎撃するためのものであると説明されています。

これらの事柄を考えた場合、記事中の「(日本領土に配備される)PAC3は(北朝鮮から)アメリカへの弾道ミサイルを迎撃することが目的とされています」の部分は明らかに誤報であると考えられます。すこし考えればこの間違いにすぐに気付くはずでした。謹んでお詫びし、訂正いたします。

参考のために地球儀の写真を掲載しておきました。クリックすると大きくなりますのでご覧ください。

滋賀市民運動ニュース&ダイジェスト:編集者(市民運動ネットワーク滋賀事務局)

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1 コメント

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訂正ごくろうさまでした (ルモンド)
2007-05-26 20:11:45
訂正ごくろうさまでした

日本の市民運動の少なくない数においては自身のおかした基本的な間違いでさえも無かった事として、シランプリする、市民運動を名のった世紀末的な事例、および係わっている市民たちのとんでもない感覚を見てきました。

滋賀市民運動ニュース&ダイジェストさまにおいては、他のメディアからの間違い記事の収載という比較的末節な部分におかれましても、間違いの指摘を真摯に受け取り、間違いを正された事に敬意を表したいと思います。

なお、
ダイジェストさまが薄々感じておられるように、
PAC3の防御範囲は大手新聞が報道しているよりも大変狭い防御範囲で面積的には十数分の一以下と軍事専門家からの指摘があります。

事例としてはPAC3設営地よりも8キロメートル離れている場所を有効に防御できないのが明らかとなっています。
なんしろ落下最終段階である、高速でほぼ垂直に落下してくる弾道弾をほぼ直上十数キロメートル上空で破壊する兵器ですから。

と言う事は、
もうおわかりのとうり、
都市等生活空間=市民を防御できる防御兵器ではなく。
明らかに、半径数キロメートルの軍事施設、政治中枢を守るための兵器であるとの軍事専門家の指摘があります。

引用記事の誤りに帰りますと、
ダイジェストさまが訂正されたとおり、北朝鮮から米国本土に発射された加速上昇中の弾道弾をほぼ真横の日本から、短射程のPAC3で撃ち落すなどとは、
誤報? 政治的意思を持つ捏造? もよいところです。


蛇足ですが、
いかにPAC3であろうとも、爆発を目的としない、汚染を目的とするようなダーティーボムにたいしてはあまり効果を期待できないのは防御の方法より明らかです。
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