【写真:閉鎖した滋賀県体育文化館(手前)と耐震化が必要な県庁別館=大津市】
大津市京町4丁目の滋賀県庁周辺で、老朽化した県関連施設や庁舎の閉鎖や移転が相次ぎ、今後の方針や跡地利用も未定になっている。一帯で空洞化が懸念される事態となり、県庁の所在地を指して「京町問題」ともいわれている。県は、県立大に県庁周辺のあり方についてアイデアを求めるなど解決に腰を上げ始めた。
県庁周辺では、県体育文化館(旧武徳殿)が昨年末に閉鎖。敷地内にあった県警庁舎は今年1月に琵琶湖岸に移転し、旧庁舎の解体工事が進んでいる。
このほか、滋賀会館は来年3月末で文化施設としての廃止方針が打ち出され、県庁別館も2012年度末までに耐震化が必要と診断されている。県庁本館から100メートルほど東の東別館跡用地は更地のままで、臨時駐車場となったままだ。
「がけっぷち」(嘉田由紀子知事)という深刻な財政難の中、いずれの施設や用地も建て替えなど活用の方針は決まっていない。県庁周辺が「廃虚」や空き地に囲まれる光景も予想されるため、県議からも「県は一体どう考えているのか」との声が上がっている。
県はすでに本格的な検討に入っている。6月には滋賀会館と県庁別館、県体育文化館と東別館跡地を対象とする形で、県立大環境建築デザイン学科に県庁周辺のあり方検討を依頼しており、10月中旬には中間報告が出る予定だ。
9月9日の県議会総務・政策常任委員会で、県は県庁周辺の空洞化について「早急に取り組まないと、取り返しがつかない。ねじを巻いて検討する」と答えるとともに、「引き続き県が土地や建物を持ち続けることに固執はしない」と述べ、一部は売却も視野に入れていることを明らかにした。
(10月10日付け京都新聞・電子版)
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009101000123&genre=A2&area=S00
大津市京町4丁目の滋賀県庁周辺で、老朽化した県関連施設や庁舎の閉鎖や移転が相次ぎ、今後の方針や跡地利用も未定になっている。一帯で空洞化が懸念される事態となり、県庁の所在地を指して「京町問題」ともいわれている。県は、県立大に県庁周辺のあり方についてアイデアを求めるなど解決に腰を上げ始めた。
県庁周辺では、県体育文化館(旧武徳殿)が昨年末に閉鎖。敷地内にあった県警庁舎は今年1月に琵琶湖岸に移転し、旧庁舎の解体工事が進んでいる。
このほか、滋賀会館は来年3月末で文化施設としての廃止方針が打ち出され、県庁別館も2012年度末までに耐震化が必要と診断されている。県庁本館から100メートルほど東の東別館跡用地は更地のままで、臨時駐車場となったままだ。
「がけっぷち」(嘉田由紀子知事)という深刻な財政難の中、いずれの施設や用地も建て替えなど活用の方針は決まっていない。県庁周辺が「廃虚」や空き地に囲まれる光景も予想されるため、県議からも「県は一体どう考えているのか」との声が上がっている。
県はすでに本格的な検討に入っている。6月には滋賀会館と県庁別館、県体育文化館と東別館跡地を対象とする形で、県立大環境建築デザイン学科に県庁周辺のあり方検討を依頼しており、10月中旬には中間報告が出る予定だ。
9月9日の県議会総務・政策常任委員会で、県は県庁周辺の空洞化について「早急に取り組まないと、取り返しがつかない。ねじを巻いて検討する」と答えるとともに、「引き続き県が土地や建物を持ち続けることに固執はしない」と述べ、一部は売却も視野に入れていることを明らかにした。
(10月10日付け京都新聞・電子版)
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2009101000123&genre=A2&area=S00