滋賀市民運動ニュース&ダイジェスト

編集:市民運動ネットワーク滋賀・事務局(TEL:FAX077-522-5415)

【1006/71:びわこサイエンスパーク】民間が開発辞退、計画白紙に

2010-06-11 00:41:34 | Weblog
 都市再生機構(UR)と大津市は6月10日、同市伊香立の「びわこサイエンスパーク」の開発計画を白紙に戻すと発表した。開発を計画していた民間企業「里山郷働」(同市真野2丁目)が開発辞退をURに申し入れたため。同社は競走馬育成施設を中核施設とする開発を進める予定だった。

 サイエンスパークは、1986年にURの前身「住宅都市整備公団」と滋賀県、市などが高度集積地として計画したが行き詰まり、手つかずとなっていた。

 URと市は、サイエンスパーク内で事業未着手だった開発エリア(約71ヘクタール)と保全エリア(約944ヘクタール)の開発企業を募集、1月に同社を選定した。同社は、この開発事業のために愛知県の競走馬の馬主らが2008年12月に設立した会社で、開発エリアうち約59ヘクタールを5億8800万円でURから購入し、12年度に200頭の飼育規模で事業を始める方針だった。

 URと市によると、同社の開発に合わせて保全エリアのうちのUR所有地88ヘクタールを市が購入する予定だったが、こちらも白紙となる。市は「市北部経済の起爆剤として期待していた計画だった。条件を見直した上で再募集を検討したい」とする。URは「今後のことは未定だ」とした。

【関連ニュース番号:1004/179、4月25日;1004/47、4月6日など】

(6月10日付け京都新聞・電子版:11日付け朝日・毎日の電子版なども報道)

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P20100610000167&genre=A2&area=S00
http://mainichi.jp/area/shiga/news/20100611ddlk25040526000c.html

【進出企業計画断念/びわこサイエンスパーク、土地開発で合意進まず】

 競走馬育成施設の整備などの計画が進められていた大津市伊香立地区の「びわこサイエンスパーク」で、事業主体だった民間会社「里山郷働(きょう・どう)」(大津市)が「一部民間土地所有者との合意の見通しがつかない」として、都市再生機構(UR)に計画断念を申し出て、10日までに土地の譲渡予定者資格が解除された。大津市が10日、発表した。

 里山郷働は、愛知県で運送業や特養ホームなどを営む企業グループが設立。土地60ヘクタールを5億9千万円で購入し、競走馬の育成牧場や道の駅などを整備する計画だった。今年4月に同社とUR、大津市の3者が「里山活力(げんき)協定」を結んだばかりだった。

 びわこサイエンスパークはバブル期の1986年ごろ、当時の住宅・都市整備公団が県や市と計画。217ヘクタールの区画のうち、伊香立公園(10ヘクタール)や住宅地など(42ヘクタール)の整備は進んだが、残る165ヘクタールは未施工のままとなっている。市とURが昨年3月から里山の保全と地域の雇用などを盛り込んだ事業計画を立て、事業者を募集していた。

 市都市計画課によると、今回の計画では、URが譲渡する土地のほかに、事業者が民間の土地所有者の合意を取り付けた上で、民有地を含めて開発することが条件になっていた。しかし、複数の土地所有者が「そのままで保全したい」として合意を拒んだという。同課は「事業計画は変更せず、条件を見直した上で再募集をかけたい」としている。

 10日の大津市議会一般質問では、谷祐治議員(清正会)がこの問題について質問。寺田智次・都市計画部長は「民有地を除いた区間で計画が可能か検討し、再募集したい」と答弁した。UR西日本支社は「大津市の事業計画を前提に、市と引き続き活用方法を協議していきたい」としている。

 里山郷働の担当者は「社長が不在で詳細はわからない」と話した。

(6月11日付け朝日新聞・電子版)

http://mytown.asahi.com/shiga/news.php?k_id=26000001006110002

最新の画像もっと見る