滋賀市民運動ニュース&ダイジェスト

編集:市民運動ネットワーク滋賀・事務局(TEL:FAX077-522-5415)

【0805/76:信楽高原鉄道事故】「風化させず教訓に」:事故から17年、補償・責任、対立続く

2008-05-15 23:18:06 | Weblog

【写真】信楽高原鉄道の列車が通り過ぎる前で法要を行う遺族ら=14日午前10時27分、滋賀県甲賀市信楽町黄瀬、諫山卓弥撮影

あの日を忘れない――。42人が死亡し、600人以上が負傷した信楽高原鉄道(SKR)事故から17年がたった。事故現場近くの慰霊碑の前で5月14日営まれた法要には、遺族や鉄道関係者に交じって、JR宝塚線(福知山線)の脱線事故や中華航空機事故で家族を失った人たちの姿もあった。「月日は流れても風化させず、教訓に」。参列者たちは事故当時から変わることのない安全への誓いを新たにした。一方で、遺族への補償金分担や事故の責任を巡る対立は今もくすぶり続けている。

午前10時20分に始まった法要には、遺族や鉄道会社の関係者ら約100人が参列し、JR西日本の山崎正夫社長やSKRの今井恵之助社長らが慰霊碑に献花した。その追悼の列に、SKR事故の遺族が中心となってつくる「鉄道安全推進会議」(TASK)に加わるJR宝塚線脱線事故や中華航空機墜落事故の遺族の姿があった。

兵庫県宝塚市在住の浅野奈穂さん(35)は脱線事故で母と伯母を亡くした。自身もクラッシュ症候群になり、一時は命を危ぶまれた。「悲惨な事故の再発を防ぐ」とのTASKの理念に共感し、活動をともにする。

JR西に対する不信感は今もぬぐいきれない。この日も最愛の肉親を失ったつらさ、同社の対応に対するやり場のない怒りから、山崎社長や幹部と目を合わせなかった。浅野さんは「遺族が声を上げ続けなければ、責任をごまかそうとするJR西の体質は変わらない。膿(うみ)を出し切り、安全を重視する企業に変わってほしい。そのとき初めて私たち遺族は癒やされると思う」と話した。

中華航空機墜落事故で両親と夫を失った永井祥子さん(45)=長野県飯田市=は、SKR事故の法要に出席するのは3回目だ。「事故を風化させてはだめ。教訓から私たちに何が出来るのかを考えていきたい」と語った。

【展示巡り明言避ける/JR西】

「鉄道安全考動館について要望があるんですが」
法要後、TASKの吉崎俊三会長(74)がJR西の山崎社長に詰め寄った。JR西が自社の社員研修施設「鉄道安全考動館」(大阪府吹田市)の展示内容を見直す方針を表明したことについて、確かめたいことがあった。

見直しとは、研修施設の信楽高原鉄道事故に関するパネル展示についてだ。JR西は、事故の過失について「信号トラブルで手続きが不十分なことを知っていたにもかかわらず、上司に報告しなかったことが問題と指摘された」と記述した。しかし事故の引き金とされる、JR西が自社の乗り入れ列車を優先的に進めるためSKRに無断で設置した「方向優先てこ」の存在は明記しなかった。

その後、遺族やSKRが「JR西の責任の記述が不十分」と抗議したのを受け、JR西は今年4月、見直しの方針を打ち出した。

吉崎会長が「いつごろ記述を変えるのか、前もって遺族に教えていただきたい」と求めたのに対し、山崎社長は「少しでも遺族の意向に沿う方向で(記述を)直したい。ただ、もう少し時間がほしい」と見直しの内容と時期について明言を避けた。

また、JR西が支払った遺族への補償金など計約30億8900万円のうち、約25億円分をSKRと出資者である県、甲賀市で連帯して負担するよう求めたことに3者が反発している問題について、山崎社長は「話し合いでの解決が基本スタンス。今は裁判は考えていない」とした。

【「お父さん、長生きさせて下さい」】

京都市伏見区の伊原いとさん(80)はつえを手に、慰霊碑へと続く階段を一歩一歩ゆっくりと上り、用意されたパイプいすに腰を下ろした。読経が始まると、目を閉じて手を合わせ、最愛の人を失った91年5月14日を思い返した。つらい記憶と向き合うのは「この日、この場所だけ」と決めている。

伊原さんは、夫の一男さん(当時65)と一緒に世界陶芸祭に出かけるため、JR京都駅からSKR信楽駅へ向かうJR臨時快速列車の先頭車両に乗った。入場券は娘が「母の日」のプレゼントに贈ってくれたものだった。

衝突前後の記憶はない。気が付くとうつぶせの状態で、何かが上にのしかかって身動きが取れなかった。あばら骨2本が折れ、両足打撲の重傷を負った。隣にいるはずの夫の姿は見当たらなかった。翌朝、入院先の病院で夫の死を息子から知らされた。

「なぜ夫が。なんで」。悲嘆にくれた。人に会うのが嫌になった。自殺しようかと何度も悩んだ。事故から3年たったある日、息子に「うつ病になっても知らんぞ」と怒鳴られた。その後、徐々に普段の生活を取り戻していった。今は「夫が私を守ってくれた」と思っている。

事故から17年。年を重ね、つえなしで出歩くことが難しくなったが、法要の参列は欠かさない。この日も夫の名前が刻まれた慰霊碑に水をかけ、そっと話しかけた。「お父さん、もうしばらく元気で長生きさせて下さい。来年もお参りに来ますから」

【関連ニュース番号:0804/133、4月26日 など】

(5月15日付け朝日新聞:同日付け毎日、読売、京都なども報道)

http://mytown.asahi.com/shiga/news.php?k_id=26000000805150002

http://mainichi.jp/area/shiga/news/20080515ddlk25040458000c.html

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2008051400109&genre=C1&area=S00

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shiga/news/20080514-OYT8T00684.htm


【0805/75:鳥インフルエンザ】強毒性ウイルスの監視強化:鳥インフル、県、死骸回収を通知

2008-05-15 23:07:50 | Weblog

韓国の各地で高病原性鳥インフルエンザが発生し、秋田県や北海道でも野鳥から強毒性のウイルス(H5N1型)が検出されたのを受け、滋賀県は5月14日までに、ハクチョウなどガン・カモ類の死骸(しがい)を回収するよう県の各地方振興局などに通知した。

回収した死骸は県家畜保健衛生所(近江八幡市)で簡易検査し、強毒性ウイルスの有無を確認する。県自然環境保全課は「野鳥での感染に対し、監視体制を強化したい」としている。

また同日、県インフルエンザ総合対策会議幹事会が大津市内で開かれ、各部局の課長級職員約50人が情報共有や発生時の対応確認などを図った。

会議では「この秋には琵琶湖に渡り鳥が集まってくる。鳥インフルエンザの発生リスクは高まっている」として、警戒を呼びかける意見が出た。

「関連ニュース番号:0805/67、5月15日】

(5月15日付け京都新聞)

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2008051400181&genre=A2&area=S00

【0805/74:鳥インフルエンザ】迅速な防疫態勢を:県が鳥インフル対策会議

2008-05-15 23:00:09 | Weblog

秋田県などで死亡したハクチョウから鳥インフルエンザが確認されたことを踏まえ、県は5月14日、県内での発生に備えた態勢確認のため、関係機関を集めた対策会議の幹事会を大津市で開いた。

県の関係各課、振興局などから約50人が出席した。国内外での発生状況や県内で鳥インフルエンザが発生した場合の動員態勢を確認。早期の封じ込めに「迅速な防疫や、地域の組織の態勢を点検し、あらゆる事態を想定した対応方法を考えることが大事」と呼び掛けた。

県内には67戸の養鶏農家があり、72の農場でニワトリ82万羽が飼養されている。県は19日から、1000羽以上の養鶏農家などに消毒用の消石灰を配布し、発生を予防する措置を取る。 (本安幸則)

【関連ニュース番号:0805/67、5月15日】

(5月15日付け中日新聞)

http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20080515/CK2008051502011268.html


【0805/73:高校生意識調査】6割以上が共働き望む:滋賀の高校生に意識調査

2008-05-15 22:52:29 | Weblog

滋賀県内の高校生の6割以上が結婚後も夫婦共働きを望み、7割以上が子どもを2人以上欲しがっている-。県私立保育園連盟が高校生を対象に行った結婚と子育てに関する意識調査で、こんな傾向が浮かび上がった。

「(将来)結婚すると思うか」との質問では、82・2%が「する」と回答。このうち84・1%が結婚後も「共働きをする」と答え、15・9%が「夫は働き、妻は家事・育児を担当」と回答した。

また、欲しい子どもの人数については「2人」が最も多い63・5%で、次いで「3人」が28・1%だった。「0人」「1人」と答えたのは、3・6%しかなかった。

「親のしつけは必要と思うか」との問いでは、「必要」「ある程度必要」が合わせて96・1%となり、このうち「必要と思うしつけ」(複数回答)では、「約束を守る・社会のルールやマナー」が83・7%、「あいさつなど礼儀作法」が74・2%を占めた。。

同連盟の長尾寿理事は「結婚や子育てをまじめに考えている高校生が多くて驚いた。子どもの思いを受け止める社会の受け皿をどうつくるかが課題だ」としている。

調査は大津市内の高校2年生630人を対象に、アンケート形式で昨年7月に実施した。

(5月15日付け京都新聞)

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2008051400164&genre=F1&area=S00

【0805/72:地震被害想定】上水道1万3000軒被害:県内の予測、深刻な影響示される

2008-05-15 22:44:56 | Weblog

国の中央防災会議の「東南海、南海地震等に関する専門調査会」が5月14日、発表した内陸地震での滋賀県への被害予測。大阪市周辺を通る「上町断層帯」を震源とする地震の場合でも、県内の上水道被害は被災直後は約1万3000軒(支障率1%)、通信被害は約8000軒(同0・4%)に及ぶなど深刻な影響が示された。

◆ライフライン◆

同委によると、被災4日後でも上水道は県内3900軒(同0・3%)、通信は約5700軒(同0・4%)で支障が残る。下水道被害は被災直後は約8万9000軒(同9%)で、4日後でも約7万8000軒(同8%)が使えないという。

◆帰宅困難者◆

上町断層帯で正午ごろ、地震が起きた場合、交通機関のまひなどで自宅に戻れない「帰宅困難者」は約10万人と推測。時間をかければ帰宅できる「滞留者」は、自宅からの距離別に▽10キロ未満は約85万人▽10~20キロは約7万8000人▽20キロ以上は約7万4000人と算出した。

◆避難者◆

冬の正午発生(風速15メートル)の場合、避難者(避難所以外を含む)は地震1日後は約5900人、1カ月後でも約2700人が避難生活を余儀なくされ、うち約1200人が建物被害が原因と推定した。なお、県の場合、死傷者の被害予測は出ていない。【村瀬達男】

(5月15日付け毎日新聞)

http://mainichi.jp/area/shiga/news/20080515ddlk25040492000c.html