滋賀市民運動ニュース&ダイジェスト

編集:市民運動ネットワーク滋賀・事務局(TEL:FAX077-522-5415)

【0607/20:栗東産廃処分場問題】破産管財人が7月12日、県へ無償譲渡も選択肢の一つと説明

2006-07-25 01:08:26 | Weblog

深刻な環境汚染が懸念されている栗東市小野にある産廃処分場を所有していたRDエンジニアリング社が6月に倒産したため、現在その管理は破産管財人である吉田克己弁護士(京都)に委ねられていますが、吉田弁護士は7月12日、地元の住民団体関係者やマスコミ関係者と面談し、管財人の立場から今後の方針についての考えを説明しました(ニュース番号0607/19などを参照)。

吉田弁護士は施設許可面積約5万平方メートル(約1万5000坪)ある同処分場の今後について、有害な不法投棄物をすべて完全に除去あるいは無害化するためには膨大な費用を要するとの説もあり、問題解決は容易ではないとしながらも、「同処分場を購入することを希望する企業もないわけではないが、問題が深刻であり、社会問題と化しているだけに、県に無償あるいは無償に近い形で譲渡するという選択肢も考えられる」と説明しました。

また同弁護士は「不法投棄物の処理や除去が完全に行われた後、跡地に環境関係の事業を展開するなど、明るい出口のある解決策を模索してはどうか。たとえば跡地にバイオ燃料用の菜種油を採取するために菜の花畑にするなど、夢のある跡地利用計画が考えられなだろうか」と語り、いずれ機会をとらえて新知事と会談を行いたいとしています。

嘉田新知事は選挙前に示した公約(マニフェスト)において「緊急提言」としてRDエンジニアリング社の産廃処分場問題を取り上げており「(この問題では県の)毅然として対応がなされず、周辺住民だけではなく流域住民の地下水汚染への不安が増大しています。このような社会的紛争を解決するために、県のこれまでの姿勢をあらため、謝罪します。また違法投棄の責任を問い、違法投棄物の除去命令を直ちに行います。命令に従わない場合は、住民の安全を第一に考え、行政代執行も含めた強制的な除去処分を行います」と明言しています。

★写真をクリックすると大きくなります。同処分場は現在は全体的に覆土が施されており廃棄物を直接目にすることはほとんどできませんが、この写真は覆土が穂d越される以前の写真です:栗東市の青木安司氏の提供)

(7月20日付け滋賀報知も報道)



【0607/19:栗東産廃処分場問題】新知事による抜本的対策を求めて、住民団体が署名運動を開始

2006-07-25 00:21:27 | Weblog

栗東市小野にある、6月半ばに破産手続きに入ったRDエンジニアリング社の産廃処分場から昨年9月と12月に不法投棄とみられる多数のドラム缶などが発見され、処分場周辺の地下水からダイオキシン、砒素、水銀などの有害物が検出されるなど、この処分場による環境汚染が非常に懸念されるため、地元の住民団体である「産廃処理問題合同対策委員会」(矢持雅彦代表)と同処分場下流流域住民の団体「RD産廃処分場から飲み水を守る会」(村上廣造代表)が、7月2日の知事選で嘉田由紀子氏が当選したのを受けて、新知事が問題を抜本的解決に向けて取り組むことを求めて、7月初旬から署名運動を開始しています(ニュース番号0607/8などを参照)。

署名運動は7月~8月末間で行われる予定です。その内容は昨年発見されたドラム缶類が存在していた処分場西側だけではなく、処分場全体にわたり掘削調査を実施し、有害物をすべて除去することを求めるものです。

合同対策委員会の高谷清副代表は「この署名活動は環境問題を専門とし、琵琶湖を汚染から守るために努力されてきた新知事へのエールでもある。新知事もきちんとした対応を望んでおられると思う」と話しています。

なお、同処分場の所有者であるRDエンジニアリング社が破産したため、現在その管理は破砕管財人(吉田克己弁護士、京都)の手に委ねられています。

★署名用紙の全文は以下の通りです。

滋賀県知事 嘉田由紀子さま
RD処分場の有害物除去を求めます。

滋賀県栗東市にあるRD産廃処分場から大量の有害物が発見され、ガスによる大気汚染や周辺の地下水汚染も明らかになっています。
元従業員の証言にもとづき昨年、処分場の一角から105個ものドラム缶が掘り
出されました。(証言者によればドラム缶は3000本位埋まっています)。
中身はダイオキシンやコールタールなど、発ガン性の高い物や、胎児に大きなダメージを与えるものでした。
また、処分場内に放置されている旧焼却炉および周辺土壌も、ダイオキシンにまみれた焼却灰によって汚染されている可能性が強いと思われます。
私たちは、有害物が地域周辺に飛散したり、地下水から飲み水に混じるのではないかと心配しています。地下水の汚染は、琵琶湖を水源とする県内外の人たちの飲み水の汚染にもつながります。
一刻も早く有害物を除去し、処分場の有害物が地域や下流域に危害を及ぼすことなく、子や孫の代まで安心して生活できるように以下のことを早急に実施されるように要望します。

要望事項
1.引き続き、処分場全域の有害物がつまったドラム缶等や周辺の汚染土壌を除去すること。
2.ダイオキシンで汚染された旧焼却炉や周辺の土壌を除去すること。
3.さらに水銀、鉛、ガス等の有害物を除去すること。
                                   
取扱い団体:産廃処理問題合同対策委員会   
連絡先 : TEL 077-553-4472(三好)    

RD処分場から飲み水を守る会
      Tel・Fax 077-552-9192(高谷)

★詳細をお知りになりたい方、あるいは署名用紙を必要とされる方は上記団体にご連絡ください