徒然なるままに…建築家のボヤキ。。。

I・N設計スタジオ ブログ

孤独なマウンド

2012-09-07 08:29:05 | 愛しき野球おバカ達
 二宮清純氏の興味深いコラムを読んだ。野球好きの私は自然に引き込まれていったので以下に紹介したい。~

    

 ピッチャーとは孤独な生き物である。小高いマウンドに上がれば、もう誰も助けてはくれない。つまりピッチャーが成功する条件――それは孤独に耐えられるか否かだと言っても過言ではない。

 この8年間で4度のリーグ優勝を果たした落合中日をヘッドコーチなどで支えた森繁和が『参謀』(講談社)という本を上梓した。我が意を得たり、という件(くだり)があったので紹介しよう。

<グラウンドでの練習中、投手は意外に一人になることがない。ブルペンでは隣で仲間が投げているし、キャッチャーからも声がかかる。
 投内連係などの守備練習は当然、複数の投手陣で行う。外野フェンス際でのランニングも複数で走るのが普通だ。つまり、投手陣はみんなでわいわい話をすることが多いのだ。それはそれで自分のためになることはある。

 一方、これは投手に限らないが、宿舎に帰ると今の選手たちは個室を与えられる。そこで何をしているか、若い選手たちに聞いてみると、たいがいゲームである。

 一人ではいるのだが、これは「孤独に過ごしている」という感じではない。孤独な時間を作るのが重要なのは、それが自分を見つめ直す時間になるからだ。そして自分を見つめ直すことは、すなわち一人で野球を考えることになるのだ。>

 ひとりで考える。ひとりで自分と向き合う――しんどい作業である。しかし、これをやり遂げないことには難局を打開することはできない。

 森は続ける。<オフや試合後、一人でゲームやパチンコをやっている投手はなかなか一人前にならない。それだったら、まだ麻雀で勝負の駆け引きを学び、相手の心理を読む訓練をしてくれたほうがよい。若い選手たちには、たまにこういう話もするのだが、「何をどうやって考えればいいんですか?」などと聞かれることがある。一人で考える習慣ができてないのである。私はそんなときこう答える。「そんなの自分一人で考えろ!」> 

 (中略)

 考えてみれば麻雀も孤独な営みである。誰も助けてくれないし、アドバイスもしてくれない。基本的には三人を相手に戦うため、相手の心理を読まなくてはならない。その意味では確かに野球に適したゲームと言えなくもない。とりわけピッチャーに麻雀の名手が多いのは、そうした理由に依るのだろう。

 成功するピッチャーには我が道を行くタイプが多い。孤独に耐え、そこから何かを掴み取った者のみが生き残る。しかし聞く耳だけはしっかり持っている。つまり孤立はしていないのだ。なるほど孤独と孤立は似て非なる言葉である。

 ~勝負師はいかなるところでも駆け引きをしてるということか…。私は何か感じるものがあった。がしかし、私は麻雀をしない。
コメント
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