美術館梯子

2012-07-09 00:51:05 | 絵画鑑賞、創作

  晴れ。東京も晴れていた。

 予定通り新幹線に飛び乗り、一路上野へ。目当てのフェルメール、「真珠の耳飾の少女」を拝観した。会場入りに一時間、最前列鑑賞に一時間並んだ甲斐はあった。まるで宝石のような珠玉の一品、フェルメール全盛期の傑作だと思う。とにかく実物が見たかったので、我が人生は満足です。他にはよくある肖像や風俗画に混じり、レンブラント最晩年の自画像とルーベンスの下絵が来ていた。レンブラント最晩年の表情の穏やかなこと。やっぱりこのバロック期はルネサンスという黎明期、マニエリスムという暗黒期を経た後に花開いた西洋絵画の一大期だと思う。ルネサンス期はどうしても三巨匠が偉大すぎて他が霞むが、このバロックという時代は凄いのがゴロゴロいた。

 国立新美術館のエルミタージュ展と、国立静養美術館のベルリン国立美術館展にももぐりこんだ。ベルリン国立美術館展にもフェルメールが来ていた。床のタイルの光り方が唐突なアレである。素描がたくさん来ていたので感激してみていると…。あれ?あれは? 一目でわかった。ミケランジェロの素描。彫刻を彫るみたいな力強い筆致の線。ミケランジェロ全集で素描ばかり見ていた者としてはこれ以上無い幸福。

 もう明日は死んでもいいというくらいに充実した一日を過ごさせていただきました。ただ人の数がもっと少なければねぇ…。


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