衝撃の一日

2018-05-26 17:24:12 | 絵画鑑賞、創作

  晴れ。暑すぎもせず寒くもなく丁度いい気候だった。

 その丁度いい気候の下、計画通りスーパーカブにて青森県立美術館へ出撃。今日は鬱陶しいバカーもおらず、平穏無事に到着出来ました。

  

 絵画の絆「フランスと日本」展です。ひろしま美術館所蔵作品なので、けっこうあちこちの書籍で見たことのある作品が来てました。それぞれの号数が小さいので見るのは楽。マネの「ばら色の靴」の実物にようやく会えて嬉しかったです。もっと大きい号数かと思いきや、かなり小さかったんですね。素早い筆捌きの見事さが光る小作でした。今回の展覧会で一番の「油彩」はマルケかデュフィかな? マルケの雪景色はあんなさらさら筆を走らせてもあれだけの空間を構築出来るんだというお手本のような作。デュフィは一見、簡単そうに見えて実は誰も描けない卓越したデッサン力を感じられる作品でした。それにしても、日本人洋画家達の作品も並べて展示されてましたが、「こうまで違うものか」と衝撃的な程、全てにおいて圧倒されていました。まず気持ちで負けてるような気がしますね。

 本展覧会には日本画もけっこう来ています。私にとっては上村松園はやっぱり松園先生です。ぜんぜん品格が違うものね。ここでまた驚愕。鏑木清方さんの作品と、松園先生の作品が並べて展示されており、いずれも美人画、掛け軸の大きさもほぼ同じ、構図も似ているという状況で、鏑木さんの美人画の方は地面まで丁寧に描いてあるのに人物が地面に立っているように見えません。しかし松園先生の絵は、地面なんて描かれていないにも関わらず、人物が立っている地面があるように感じられます。これはマジ(本気)で衝撃でした。あんな風に色んな画家の絵を並べて見せる、というのも面白いですね。

 おまけ。スーチンの静物画を見て思いました。

 「絵ってやっぱり強い意志と勢いによる、筆触の強さだな」

 日本画はゆっくりと丁寧に描くんでしょうが、松園先生の絵は強い意志を感じます。高名な巨匠たちの油彩は、筆触に力があります。確かに上手な絵描きさんは星の数ほどいますが、強固な意志と気持ちを迸らせる勢い、強い筆触が画面に現れている画家は稀ですね。

 ふた回りほどして楽しみ、帰還します。途中、コンビニで塩むすびなどによる昼食、床屋さんで散髪も済ませました。勢い(笑)でババヘラアイスでも食べようかと今度はおよそ一ヶ月ぶりにドリーム50で出動しましたが、まだババヘラアイスは来てませんでした。帰還後はバイク小屋を清掃して高ぶった気持ちを抑えられず油彩でガツガツと絵を描いて今に至ります。

 さて、あとはウォーキングしてチャリ乗って休みますか。今日は久々に、本当にいいもん見させて頂きました。ありがとうございます