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死と幸福

2017-11-15 23:15:27 | 読書、書物

  曇り時々雨、後雨。現在、割と強く雨が降っている。

 三島由紀夫著「花ざかりの森・憂国」と、ジェイン・オースティン著「高慢と偏見」をいずれも読み終わった。

 「花ざかりの森・憂国」は三島先生の自選短編小説集で、ごく若い頃の作品から短編末期までの作品を納めた”お得な”一冊。ごく若い頃(十代)作品は、解説で自身話しているように、随分と「マセた」作品。面白いのは、「美しい星」以外にもこういうの書いたんだ、と思わせる「卵」。笑えるのですが、なんとなく影も感じられたりして面白いです。「憂国」はエロスと死が錯綜するような”らしい”作で、氏の死生観が露骨に出ている気がします。死の影が常につきまとっているような、そんな長編小説が多いですが、これは短編なので特に強烈でした。堂々と散るために常に鍛錬せよ、は分かりますが、切腹はしたくありません。絶対痛いので。ちなみに、「橋づくし」を読めて良かったです。この作品を是非読んで見たかったのですが、短編だったのネ。

 「高慢と偏見」はオースティン先生の最高傑作と謳われる、名作。改めて読んでみても展開も面白く、飽きません。最後が「死」ではなく、ハッピーエンド、というのがいいですね。原文で、しかも当時の復刻版を所有しているので、その内辞書を片手に読んでみたいと思います。この作品、最後は必ず「良かったね、リジー」と呟く名作(笑)。

 次は強烈な美辞麗句が厳しいマルセル・プルースト著「失われた時を求めて」の第五巻と、就寝前読書は久々に「指輪物語」を再読します。「指輪物語」は「旅の仲間」の上巻が割と飽きるんですよね。ここでやめてしまう人も結構いるようです。ま、四度目位なので、それなりにサクサク進むでしょう。またフロド達と冒険の旅に出ます