杭問題

2015-10-15 23:25:09 | Weblog

  晴れ。

 またマンション構造欠陥が発生し、問題になった。杭の長さが不足しているらしく、しかもデータを改ざんしたそうな。現代社会の建築現場は無茶な施工費と工期を押し付けられ、やっとこさ回っているような状況が続いており、杭の長さを変更しようにもそもそも施主が金を出そうとしなかったりする。ま、今回の事件はデータ改ざんという悪意が見られるので言い訳出来ないものの、世の中の多くの施主はいくら説明しても追加変更額を出そうとはしないというのが現実である。地盤面下三十メートルの地層なんて誰も分らない。設計前に地盤調査を行うがある程度の規模でも大概は五点(建物の四隅と真ん中)、杭打ち時に試験掘りを行う位(五、六千平米=千七百から二千坪)であろう。そんな狭い範囲で地層が急激に変わっていてもその変化をどう見る? 不可能であろう。五点調査を十点調査にするなら、ちゃんと金払え。払うべきだ。それから見えない部分とは言え、杭打ちデータに異常が見られたならば、きちんと追加変更額を払って長さを修正すべきだ。そういう部分が、現代日本のお施主様は変だと感じる。これが施主と設計側・施工側との認識のずれという物なのだろうか。

 免震ゴム性能データ改ざんの例の会社も、また問題が発覚した。こうなると一体何を信じればいいんでしょうね。免震なんて派手な工法やってないで、素直にゴッツイ杭を打ち込んで、ゴッツイ構造体を構築するのが一番単純明快なのでは?