マルクスといえば、
自由競争・個人主義がベースの資本主義の対比的な存在として認識される
共産主義の父というイメージ。
共産主義は、平等な共同体がベースで、
成果に対する報酬がないため競争や技術の進歩が進まず、
それゆえソ連は崩壊したというイメージが定着している。
が、そもそもマルクスは経済システム学者ではなく、思想家。
よってマルクスを理解しようとする時には、
まず人間観と自然観、ひいては社会観、そこからくる社会構造の解釈の上に
政治、経済、文化、などの分野とそれらどうしの相互関係がある、
という前提に立たなければならない。
共産主義経済が成長しなかったというのは、
マルクスの思想をスターリンが解釈し、彼が政治を司った時代の結果であり、
それをもってマルクスが間違っていたと判断されるのは
あまりにも早計だという前提でこの本に取りかかった方がいい。
まだ途中までしか読んでいないが、
マルクスの人間観はこう。
人は生きるために生産しなければならない存在であり、生産は前世代の人々も含む他者との協力が不可欠である。
だから、人間はその存在に労働と他者との相互関係を内包している。
当たり前に聞こえるけれど、それまでの西洋的な思想では、
社会ありきの人間か、人間ありきの社会か、という二つの対立する思想しかなかった中で、
新しい考え方だった。
そして、この人間観が、すべての基礎となる。
自由競争・個人主義がベースの資本主義の対比的な存在として認識される
共産主義の父というイメージ。
共産主義は、平等な共同体がベースで、
成果に対する報酬がないため競争や技術の進歩が進まず、
それゆえソ連は崩壊したというイメージが定着している。
が、そもそもマルクスは経済システム学者ではなく、思想家。
よってマルクスを理解しようとする時には、
まず人間観と自然観、ひいては社会観、そこからくる社会構造の解釈の上に
政治、経済、文化、などの分野とそれらどうしの相互関係がある、
という前提に立たなければならない。
共産主義経済が成長しなかったというのは、
マルクスの思想をスターリンが解釈し、彼が政治を司った時代の結果であり、
それをもってマルクスが間違っていたと判断されるのは
あまりにも早計だという前提でこの本に取りかかった方がいい。
まだ途中までしか読んでいないが、
マルクスの人間観はこう。
人は生きるために生産しなければならない存在であり、生産は前世代の人々も含む他者との協力が不可欠である。
だから、人間はその存在に労働と他者との相互関係を内包している。
当たり前に聞こえるけれど、それまでの西洋的な思想では、
社会ありきの人間か、人間ありきの社会か、という二つの対立する思想しかなかった中で、
新しい考え方だった。
そして、この人間観が、すべての基礎となる。