地球族日記

ものかきサーファー浅倉彩の日記

R水素のお仕事。~知らないから、できること。

2011年01月31日 | お仕事日記
R水素のお仕事を始めて、エネルギーのことを深く知る努力をするようになってから、
冷凍食品を買うことができなくなった。

「電気を大切に」した方がいいことは、知っていた。
東京電力のCMででんこちゃんも言っているし、家ではよく電気をつけっぱなしにして叱られたから。

でも、コトの重大さを知らなかったのだ。


今の日本で電気を使うと、
核のゴミが、どんどん、どんどん溜まるしくみになっている。

ャな感じだ。

「みんながたくさん使うから」「発電するときにCO2を出さないから」
というのを口実に、核のゴミを出す原子力発電所が増やされようとしている。

核のゴミを、もっと危険な核のゴミにする過程で、
長崎に落とされた原爆の原料であるプルトニウムを取り出す「再処理工場(六カ所村)」や、
そのプルトニウムを半永久的に使い回して発電し続ける(と、机上では考えられている)「高速増殖炉(もんじゅ)」の
研究開発に、莫大な税金が投じられている。
この「核燃料サイクル」という構想(もはや妄想)を、日本より先に進めていたイギリスやアメリカは、
「実現はムリッ。お金かかりすぎるし、もうやめよう。」と考えてあきらめた。

問題だらけで金食い虫の核のゴミを出さない火力発電所の電気も、
使えば使うほど、気候変動を加速させるCO2が出る。

やっぱり、ャな感じだ。

そこで、
核やらCO2やら、ゴミを出す方法でつくった電気は買いたくないと思っても、選択肢は事実上、ない。
電力ビジネスが地域独占になっているから、東京に住んでいたら東京電力、名古屋に住んでいたら中部電力、大阪に住んでいたら関西電力と契約するしかない。

ちなみに、日本ではこれが当たり前だけど、世界の常識ではない。

独占が許された電力会社には特別な会計方法が認められていて、赤字にならないように
電気代を設定することができる。
「電気つくるのに原価がこれだけかかっちゃったから、電気代上げます。」という都合が
尊重されるしくみになっている。

つまり、電力会社は国から特別扱いされている。

国が特別扱いする電力会社に、経済産業省資源エネルギー庁の人が好待遇で転職したりする。
俗に言う、天下りだ。

ますます、ャな感じだ。

そこで、自宅の屋根に太陽光発電パネルを設置して、せめて自分と家族だけでも、
降り注ぐままにダダ漏れになっていて、ゴミを出さないエネルギーで暮らしたいと思っても、
難しい。

太陽光パネルは、昼間しか発電しないので、
夜、明かりやパソコンの動力が必要なときに、使える電気がない。
なので、電線にもつないでおいて、昼間余った分は電力会社に売り、
夜に足りない分は、電力会社から原子力と気候変動リスク入りの
電気を買うしかない。

本当は、獲れすぎた大根を漬物にして保存するように、
できすぎた電気を溜めておいて、夜に使えればいい。

それが、R水素だ。

昼間に余った電気で水を電気分解して水素にして溜めておき、
夜に必要な分を、水素発電装置で電気に戻して使う。

H2O(水)が電気の力でH(水素)とO(酸素)になり、Hが空気中のOと反応して
水に戻る過程で出る電気を使う。Cはかやの外なので、CO2は出ないし、核のゴミなんて出るはずもない。





こんなにいい方法があるのに、みんなそれを知らないし、
国のエネルギー政策にも入っていない。

なぜだろう?





理由は案外、簡単かもしれない。





みんながこの方法を選んで、自家製のエネルギーで暮らすようになったら、
電力会社から買う必要がなくなり、電力会社は儲からない。

それだけじゃない。

大規模な原子力発電所や火力発電所の建設がいらなくなるから、
ゼネコンや重工業の会社ももうからない。
ウランや石油や天然ガスを外国から調達してくる商社のエネルギー部門も、
タンカーをつくったり動かしたりする造船会社や海運会社も、
そこにかける保険を扱う損保も、
化石燃料への投資で稼ぐ投資銀行も、儲からない。

つまり、
限られた場所に限られた量しかない化石燃料がもたらす利益を
一部の人が奪い合い、トップダウンで私たちに供給することが
今の社会の政治・経済・生活文化の前提になってしまっている。

その社会では、
ウラン鉱山や原子力発電所の現場で被曝労働を余儀なくされた人が働き、
化石燃料の奪い合いが、戦争と、戦争が生む難民や貧困や少女売春や児童労働を生み、
オイルマネーに支えられたミャンマーの軍事政権がパイプライン建設地の村を焼き払い、
投機にまわったオイルマネーが不動産や穀物や化石燃料そのものの価格を押し上げて、
途上国や日本ですら生活苦を生み出している。

電気を使うということは、そういう闇のスパイラルに加担することだ。
だから、本当は、必要最小限の明かりやパソコンのための電気を使うのもいやだ。

それなのに、スーパーで扉もない冷凍庫に並んだ冷凍食品を見ると、
「正気の沙汰ではない」と思う。

後ろで苦しんでいる人がいることなんて素知らぬふりの
ムダづかいは、見るに堪えない。

知ってしまったことで、冷凍食品を買うことができなくなった。


キング牧師の言葉に、こんなものがある。

「最大の悲劇は、悪人の暴力ではなく、善人の沈黙である。」

善人の沈黙がもたらす悲劇が起きているのは、
自分と自分の大切な人々が暮らす今、ここにある社会だ。

エネルギー、金融、グローバル産業複合体、メディア・・・。
何かよくわからないけれど、とても太刀打ちできそうもない
巨大権力の存在に、脱力してる場合じゃない。

ブラウンズフィールド編8 ~野生のめざめ

2011年01月31日 | お仕事日記
ブラウンズフィールドの冬は寒い。

生活の場である母屋は築200年という古民家だから、
引き戸の隙間からぴゅーぴゅー風が吹き込んでくる。
つまりは外で生活してるようなもので、
吐く息は笑っちゃうぐらい白い。

お風呂に入るときや朝布団から出るときは相当な思い切りが必要だし、
夜は寒すぎて起きていられないから、ベッドに入って本を読んだり書き物をしたりという
時間がとれないのが苦だった。

だけれども、それらを補って余りあるいいことも、たくさんあった。

まず、空気が冷たいと、ごはんがとてつもなく美味しそうに見える。
窓から差し込んでくる黄色い朝日の中で、
ごはんやお味噌汁から出る白い湯気が沸き返るさまは、
都会のイルミネーションに負けず劣らず美しい。



それから、みんなの距離が近くなる。
エアコンやファンヒーターはほとんど役に立たないので、
暖房はもっぱらこたつだ。
夜になると、みんなこたつに集まって、話すでもなく話したり、
突然お絵描きが始まったり、誰かが得意なかぎ針編みを教わったり、
お互いが読んでいる本の情報のエクスチェンジをしたり。
テレビはつけないから、外で星の光が降っている音が聞こえてきそうな
静寂の中、自分以外の誰かと血の通ったやりとりをすることは、最高の娯楽だ。

そんな夜を乗り越えると、白いビロードのような霜に覆われた朝が、私たちを
待っている。原っぱの土や草のひとつひとつが、
氷のパウダーでお化粧をしているけがれなき姿に、心が洗われる。



自然は、天才演出家だと思う。

ブラウンズフィールドじゅうで一番温かい場所は多分、
昼間のビニールハウスの中だと思う。
ただ、空気の中にたくさん浮かんでいる太陽のあたたかさの粒子を、
集めてぎゅっと閉じこめたビニールハウスの中は、春のようにあたたかい。
ビニールハウスじゃなくても、畑にいて、パッと雲がちぎれて
世界に日が差した瞬間に、体がホッと和むのがわかる。

そんなとき、太陽のことを
おてんとさま(お天道様)と呼んだ昔の人の太陽観が、わかるような気がした。

長くなったので、つづきはまた。

1月30日(日)のつぶやき

2011年01月31日 | お仕事日記
12:14 from Keitai Web (Re: @sawakonishi
@sawakonishi カムカムってハワイの自然食品店で、サプリになってるの見ました。
13:28 from Keitai Web (Re: @audrey_mai
@audrey_mai カムカムちんすこう!? #jo4kai
22:41 from Echofon
めもRT @hiroshitasaka: 今年のダボス会議の菅総理のスピーチでは、「言霊プレゼンテーション」のスタイルを試みた。スピーチとともに、演壇横の大画面に、短いキーフレーズが次々と現れるスタイル。そのキーフレーズが聴衆の心に、「言霊」となって残る新たな手法。
22:43 from Echofon
RT @dekufarm: ご飯早く食べて待ってま~す!RT @iwakamiyasumi: 明日、夕方6時半から、ウチとそらのさんと一緒に、「中継市民育成会立ち上げ会議第二回」をUst中継します。佐々木チャンネル、アワプラの白石さん、週刊朝日Ust劇場の成瀬さんも参加。 ...
22:44 from Echofon
RT @yymsk: 【頻繁にRT願】MAQ inc.東京事務所@原宿では、4月から勤務できる正社員フロアマネージャー(総務&経理&電話応対&お茶もお願い&いろいろ全般)兼ムードメーカーを募集中。ビビッ!ときた貴女は早速履歴書を。一次書類選考はじまってます! http:/ ...
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ブラウンズフィールド編7 調味料のこと

2011年01月29日 | お仕事日記
前回、私たちが生きていられるのは、植物の光合成機能があるからだということを書いた。

人間は、植物がなければ生きていけない弱者だけれど、
人間にあって他の動物にはない美点は、
自然の摂理を暮らしに取り入れるちょっとした工夫ができるところだ。

たとえば料理。
そして、味噌や醤油を発明したことも。

ブラウンズフィールドでは、味噌を手づくりする。

自分でつくってみると、拍子抜けするほど簡単だ。

大豆を茹でてマッシュしたものと、塩と麹を混ぜたものを混ぜ合わせて、
樽に投げつけ(空気をぬくため)、密閉して置いておくだけ。

あとは、微生物がせっせと働いて半年~1年でうまみたっぷりの生命力あふれる味噌ができる。
生きている味噌は、微生物が生き生き働いているから、常温でおいておいても腐ることはない。
表面にカビが生えても、微生物パワーで仲まで入り込めないからすくい取ればOK。

だから、スーパーで味噌が冷蔵の棚に置いてあるのはおかしいのだ。

味噌の原料は、大豆、塩、麹。以上。

それ以外の、例えばアミノ酸調味料とか醸造酒とか、余計なものが
原材料名に入っているのは、ニセモノだ。ニセモノだから、腐る。
メーカーが製造設備の回転率を上げて、効率よくお金儲けができるように
むりやり発酵を早めたりした結果、足りない旨味を補うために
添加物を入れたりしているのだ。

悲しいけど、本当のこと。

醤油も同じ。
もろみをお湯にとかして、絞った汁が醤油だけれど、
大手のメーカーは3回以上絞る。回を追うごとに薄くなってしまうのを、
醸造酒やアミノ酸調味料を入れることでごまかして、醤油として売っている。

ちなみに、絞りたての加熱なしが「生醤油」。
保存するために一回沸かしたのがふつうの「醤油」。
発酵した味噌の上にたまった汁が「たまり醤油」。

いずれにしても、微生物による発酵という自然の摂理が、
おいしい毎日を支えてくれている。
疲れた体に味噌汁がしみるのは、中で微生物が生きているからなのだ。

ブラウンズフィールドで
調味料のことを学んで、2つのことを思った。

1つめは、
私たちは、
望むと望まざるとにかかわらず、
都会で暮らそうと田舎で暮らそうと、
自然に支えられ、自然の一部として生きているということ。

種の芽吹きや発酵のプログラムを書いたのが自然なら、
収穫間近の作物を、一晩の暴風雨で葬り去るのもまた自然だ。

だから、環境問題を対岸の火事のように眺めて、
シロクマがかわいそうだから地球を守るという意識は、
はっきりと、間違っている。

2つめは、
当たり前のように味噌や醤油と暮らしてきた日本人は
すばらしいクリエイティビティを持っているということ。

研修生の同期だったMちゃんは、
インドでイギリス人の青年が一生懸命味噌を仕込んでいるのを見て、
日本の食文化へのリスペクトを感じたと話していた。

日本人はもっと、日本人としてのアイデンティティに誇りを持っていいと思う。

1月28日(金)のつぶやき

2011年01月29日 | お仕事日記
00:02 from Echofon
チーン(合掌!)RT @dpj_how: 国債格下げ「疎い」と首相 http://t.co/KXQ7Z4z 長期国債格下げについて「初めて聞いた。そういうことには疎いので」と記者団に答えた。首相は財政再建に取り組む理由の一つとして、日本国債の市場での信認低下を挙げており、これ..
12:11 from Echofon
地球族日記 「フリーライターというお仕事 ~ブラウンズフィールド編6 種の魔法」http://bit.ly/eVNxs4
15:10 from Echofon
お金を介さずに、人と人のつながりで回せたら最高ですね。田舎に住むと、その可能性が見えてきますよね。RT @Antidotesfor: 水光熱費などが貨幣以外でも支払い可能であれば良いなーと思うことも田舎では RT「カネはあった方がいい」? http://bit.ly/hGkTu5
15:24 from Echofon
地球族日記「ブラウンズフィールド編6 種の魔法」http://bit.ly/eVNxs4
22:29 from Echofon
食堂かたつむり、見た。
絵とかちょうかわいくて、心ほっこり。いい映画だった~
22:31 from Echofon
なめてんな~怒RT @Jiji_newsRSS: 天下りか調査=前エネ庁長官の東電入り-菅首相 http://dlvr.it/FFfS6
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ブラウンズフィールド編6 種の魔法

2011年01月28日 | お仕事日記
前回のブログで、ブラウンズフィールドには、宇宙に思いを馳せるきっかけがコンクリートジャングルとは比べものにならないくらい、あふれていた。と書いた。

たとえば、野菜の種。

それまで、28年も生きてきて、野菜の種を見たことがなかった私は、
そのアーティスティックな姿に一目で惚れ込んでしまった。

例えば、ほうれん草の種は、鉄腕アトムの頭みたいなかたちをしている。
ほうれん草の葉っぱがぎざぎざしていると、種もぎざぎざ。

ナスの種は、少し紫がかっている。

ネギの種は、真っ黒であらびき黒胡椒ぐらい小さい。

トマトの種は、当たり前だけど、いつもトマトに入っているのと
同じのが、袋に入っている。

成長した姿の面影があるのも、ないのも、
どちらもかさかさに乾いて、死んだふりをしている。
まるで砂粒みたいに小さくて、手のひらやなんかにくっついたり、
風に飛ばされたりして、あっというまにどこかになくしてしまいそう。
(それがやつらの作戦なんだけどね!)

それなのに。

土にまいてしばらくすると、いっせいに芽を出す。
もうかわいくてかわいくてしかたのない、やわらかくて薄い緑色の芽が、
茶色い土に不器用に書いた線の上に、律儀にお行儀よく並ぶ。

その姿はひたむきに、生を謳歌している。

にんげんの赤ちゃんの手にちゃんと爪がついているのを見て、
生命の神秘に胸を打たれたことがある。

まったく同じ姿かたちで土の上に並んだ新芽は、それと同じ感動を、
呼び起こしてくれた。
寸分違わず同じかたちなのはもちろん、
小さな体の中に、ちゃんと水を吸い上げる葉脈があることも、
同じタイミングで殻を破って出てくることも、
不思議としかいいようがない。

どうして今だってわかったの?
みんなで示し合わせて、今だ!って殻を破ったの?

卵の殻を頭にのっけて歩くヒヨコみたいに、
見覚えのある種をのっけている姿は、本当にかわいい。

何時間でも眺めていたくて、
眺めれば眺めるほど心が透き通っていく。

(あ、まるで恋ですね。)

そして、「生の真実」にいやでも気付かされる。

私は生まれてこのかた、数え切れない野菜を食べて生きてきた。
人間や動物は、太陽のエネルギーを直接体に取り込むことができない。
だから、光合成で太陽のエネルギーを取り込むことができる植物を食べることで、
いのちを保つことができる。
植物さまさまなのだ。
つまり、私を含めたすべての動物は、この種の魔法があるから、生きてこられた。

これは、まじりっけのない、100%真実の物語です。

実は冷凍食品のほうれん草や、
マクドナルドのフライドポテトにも隠されたトゥルー・ストーリーなのだけれど、
土の上に立って目撃しないと、なかなか気付くことができない。

ブラウンズフィールドで農業のまねごとをしたことで、
大切なことに気付くことができた。

やってみなければわからないということは、やってみなければわからないのだ。


長くなったので、つづきはまた。


1月27日(木)のつぶやき

2011年01月28日 | お仕事日記
20:40 from Echofon
今日のばんごはん。自家製大根のモチポン酢マヨ和え しめじの味噌づけ豆腐パスタ http://bit.ly/fdxuSf
21:22 from goo
ブラウンズフィールド編5「カネはあった方がいい」? #goo_imco203 http://blog.goo.ne.jp/imco203/e/f8d3f212eef45e00044ecab7f1feed0d
22:04 from Echofon
簡単に答え出ないかも。いくらだと思いますか?RT @atsusurf: いくらあればいいのだろうね? RT @ayaatagrica 「カネはあった方がhttp://bit.ly/hGkTu5
22:27 from Echofon
同意です。持っている分は、地球から奪った分。持っている分だけ、地球に返さなきゃ。RT @atsusurf: 自問することが大切な気がする。持ちすぎていないか? RT @ayaatagrica 簡単に答え出ないかも。いくらだと...?http://bit.ly/hGkTu5
22:41 from Echofon
@atsusurf ちなみに今日は一回もお財布開かなかった。疲れて一日じゅう眠ってたから。あんまり地球から奪わなかった日。「しない」生き方が旬です。
22:42 from Echofon
せっかくだから、リンク貼ってよw RT @kanecoshowten: と、いうのをこの方のブログで見ました。 @ayaatagrica
by ayaatagrica on Twitter

ブラウンズフィールド編5「カネはあった方がいい」?

2011年01月27日 | お仕事日記
エバレットさんの読経の話から、なぜか会社員時代に上司が言い放った衝撃の一言に展開してしまった
前回

「カネはあった方がいいぞ、浅倉」という悪魔のささやきに、今の私なら、禅問答をふっかけていたと思う。


こんな話がある。


 ある南の島に、一人の漁師が住んでいた。

 漁師は毎日、島の人たちが買いに来る分だけ魚を捕り、
 それを売ったお金で必要なものを買って生活していた。

 そこに、海の向こうから投資家がやってきて、こう言った。

 「もっともっと魚を捕るのだ」

 漁師は不思議そうに答えた。
 
 「そんなに捕ってどうするんです?捕ったって、食べきれませんぜ。」

 「この島だけでなく、他の島にも売りに行くのだ。」

 「それで、どうするんです?他の島には、他の島の漁師がいますぜ。」

 「そいつらよりも安く売って、カネを稼ぐのだ」

 「カネを稼いでどうするんです?」

 「そのカネで大きな船を買って、もっとたくさん魚を捕るのだ」

 「そんなに捕ってどうするです?」

 「もっと遠くまで売りに行き、もっとたくさんカネを稼ぐのだ」

 「そんなにカネを稼いでどうするんです?」

 「南の島に家を買って、のんびり暮らすんだ」

 「だんな、自分はもうそれをしてますぜ」

 「・・・・。」


その頃はまだ、この話も知らなかったし、空を見上げて地球と二人きりの対話をすることも、
その先にある答えも知らなかったから、私は何も答えられなかった。

ただ、直観でこう思った。

「だめだこりゃ。このバブルが忘れられない大人たちには、私が『自給自足』みたいな
雑誌をつくりたい、と言う真意は伝わらない。何か大きくて長いものにまかれてしまっていて、
全く話が通じない。この人たちは、権力を使ってカワイイ庶務さんを雇って隣に座らせたり不倫したり、
稼いだお金で銀座のクラブ遊びをしているのがせいぜいなんだ。」

今なら、
「カネはあった方がいいぞ。あさくら」
と言われたら、
「なぜですか?」と質問すると思う。

彼らはなんと答えただろうか?
さすがに、
「カネがあると、銀座のクラブで遊べるんだ」とは言わなかったと思いたいけど。


読経や瞑想や、ただ空や海を眺めてボーーーっとする時間は、たとえば、

カネはあった方がいい、と当たり前のように思っていたけど、
本当にそうだろうか?あった方がいいというけれど、
どれくらいあったらいいのだろうか?
カネがあると、どんないいことがあるんだろうか?
スーパーカーが買える?毎日高い食材が食べられる?
それで幸せになれる?
月に10万円?いや、それでは足りない。ではいくら?

なんていうふうに、当たり前だと思っていたことを見つめ直す時間なのだ。
いつのまにかはめられていた枠を壊して、視野を宇宙にまで拡げるための大切な時間。
その上で、今自分がしている行動が宇宙の摂理に適っているかを、自省する時間でもある。
そうして宇宙の視点で自分を眺めてみると、ただただ、生きていることの奇跡に感動する。
気持ちは自然に前向きになり、「今日、私にできる、目の前にあることをせいいっぱいやろう」と思える。

不思議なもので、それまでバリバリ稼いでいた人が、
大病や逮捕をきっかけに、突然、環境問題に目覚めたりする。
そういう人を、何人も知っている。

きっと、病院のベッドの上で、刑務所の檻の中で、
考える時間がたっぷりあったからなのだろうと思う。

ブラウンズフィールドの暮らしには、病に冒されたり犯罪を犯すまでもなく、
宇宙と対話する静かな時間がたくさんあった。
みんながそういう時間を持つことの大切さを知っていて、
意識的に持つようにしていた。
そして、自然に囲まれた場所には、宇宙に思いを馳せるきっかけが
コンクリートジャングルとは比べものにならないくらい、あふれていた。

長くなったので、つづきはまた。

1月26日(水)のつぶやき

2011年01月27日 | お仕事日記
00:38 from Echofon
来てくれてありがとうo(^▽^)oすべての出会いに感謝です☆RT @fumikinoshita: 今日はRでHなニューイヤーギャザリング( @rh2news )に行ったよ!みんな素敵で優しい人たちの集りだった。人に優しい人は、地球にも宇宙にも本当にやさしいヒトなんだね!
00:40 from Echofon
みんなで!RT @ecogroove: 「未来は待つんじゃなくて、獲りに行くもの!」by @chooneui RT @aaa_numa: RでHなニューイヤーギャザリング。 魅力的な方々が多すぎてめちゃ楽しいなう!笑 RT @ecogroove #rh2
00:47 from Echofon
ありがとうございました!RT @masami_kato: R水素ギャザリング、参加のイメージが付かないままに参加したけど、とてもインスピレーションを受けたし、なんか自分にもできることがあるなって思えた
00:47 from Echofon
RT @ecogroove: 魂も喜ぶ、幸せのエネルギー!http://rh2.org/ RT @masami_kato: R水素ギャザリング、参加のイメージが付かないままに参加したけど、とてもインスピレーションを受けたし、なんか自分にもできることがあるなって思えた #rh2
04:17 from goo
フリーライターというお仕事。~ブラウンズフィールド編3~ #goo_imco203 http://bit.ly/eiKMge
14:40 from Echofon
その節はお世話になりました。私も行けばよかった!また近況報告させていただければと思います。RT @higetin: 山本です、ご無沙汰してます。日曜日に行ってきましたよ!彩さんの話題も出ました!RT @ayaatagrica: フリーライターというお仕事。~ブラウンズフィ
18:31 from Echofon
地球族日記 フリーライターというお仕事。~ブラウンズフィールド編3~ http://bit.ly/hzajLW
22:01 from Echofon
全世界の前で変態呼ばわりしないでよね(^_^;)RT @ktono54: この方は良質は変態です。RT @ayaatagrica: 地球族日記 フリーライターというお仕事。~ブラウンズフィールド編3~ http://bit.ly/hzajLW
23:34 from goo
フリーライターというお仕事。~ブラウンズフィールド編4~ #goo_imco203 http://blog.goo.ne.jp/imco203/e/1352cbc2928b9d8ac49db891033a5a1a
by ayaatagrica on Twitter

フリーライターというお仕事。~ブラウンズフィールド編4~

2011年01月26日 | お仕事日記
ブラウンズフィールドの一日は、エバレットさんの読経とともに始まる。

どこからどう見ても生粋のコーカサイド(西洋人)のエバレットさんだけれど、
その瞳は、東洋の、そして日本人の精神文化・生活文化を
この世の尊いものとして深く見つめている。

※どういうこと?と思われた方は、知の巨人松岡正剛氏との対談本「日本力」を読んでみてください。

エバレットさんにとって、
おおぜいが自分のテリトリーを行き来する、それも女社会のブラウンズフィールドで
自分を保って暮らすには、毎朝の読経は不可欠なんだって。

そういう、自分と地球、二人っきりで静かに語り合う時間、つまり
エバレットさんにとっての読経タイムを、誰もが持つのが当たり前だということを、
ブラウンズフィールドで学んだ。

私も計6年間の激務の会社員生活を経験したのでわかるんだけど、
GDP世界第三位の経済先進国に住む私たちには、ただ空を眺めてボーっとする時間すら、ない。
だから、それは、せっかく与えられた自分をバカにしていることだということ、
あまりにももったいないことだと、気付くきっかけすらない。

すべては、お金というものさしで計られる。
お金が、ピラミッドありきの上昇志向、つまり地位や権力を欲しがる心をつくり、
その奴隷になっている人は、とても多い。
お金というものさしの上の戦いに、勝った人も負けた人も、
ものさしの奴隷であることにかわりはない。
勝った人は終わりなき欲望と失う恐怖の虜になり、
負けた人は、ヘタをすると自殺する。

そのものさしの上で、「効率よく稼げ。起業して株式上場がヒーロー」
「高給取り=人として優秀」「目標やビジョンを持て」いう自己実現至上主義が語られる。
自己啓発本が本屋さんの一番目立つところで掃いて捨てるほど平積みになっている。
※会社員時代は、私も手放せませんでした。ハイ。自分に自信がなかったのです。

そして、そのものさしは変身する。

社会人の年収から大学の偏差値へ、そこから子どもたちの成績へと。
友達の数や、海外旅行の回数や、肩書きや、顔見知りの有名人の数に、
かたちを変えることもある。

そういうあらゆる、にんげんをはかる数字が頭から離れない、
脳みそがピラミッドのかたちをしている人を、よく見かける。

私は専門家でもなんでもないけど、自殺やうつや引きこもりのほとんどは、
社会のすみずみにまで蔓延している、お金とピラミッドの価値観が原因だと思う。

2006年の終わり頃、そのままリクルートに勤め続けるか、
卒業して自分が信じる道を行くか、26歳の私はとても迷っていた。
「自給自足」という雑誌が好きで、
「これからも雑誌をつくりたいけど、消費を煽る広告雑誌じゃなくて、
こういう、感性や心に訴えるものがつくりたい」
と思っていた。

それがここ(リクルート)でできるのか?
請われて在留した先に、そういう未来はあるのか?
私が迷っていたのは、そこだった。

相談したい気持ちで、上司とそのまた上司との面談に
「自給自足」を持っていき、「こういう雑誌がつくりたい」と告げた。
すると上司は第一声、
「あさくら、こういう雑誌はもうからないぞ。」とのたまった。

そして、こう言い放った。

「カネはあったほうがいいぞ。な?○○」「ですよね、○○さん。」

そう言って、顔を見合わせ、二人して私を見て笑った。

今でも忘れられないぐらい、気持ち悪い笑顔だった。

彼らは、安く使えてよく働く契約社員を手放したくなかっただけなのだ。

私は、
こういう意地汚いことを平気で言う大人にも、そういう人が偉くなるような会社にも、
そういう会社が一定の評価を得る社会にも、心底、失笑した。

絶望なんかしていない。失笑したのだ。

長くなったので、続きはまた。