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一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

長崎旅行2022・1

2023-04-10 00:03:54 | 旅行記・九州編
(2022年10月10日のつづき)
2022年12月23日、1年振りの旅行は再び九州・長崎へ。この間、ゴールデンウイークは博多どんたくに行けず、いやどこにも行けず、夏休みもなく、将棋で無聊を慰めていた。今回はマスターのマジックを堪能して、少しでもエナジーを回復したいところだ。
九州は一部雪の予報だったが、飛行機は滞りなく出ているようだ。私は06時17分発の山手線に乗ったが浜松町で降りず、品川まで行く。京急が特別料金で安くなっているので、こちらを利用するのだ。
タイミングよく快特に乗り、タイム17分で羽田空港第1・第2ターミナルに着いた。行きの飛行機は定番のスカイマークだ。神戸空港で一旦降りるのがアレで、時間はかかるが料金は安く、「いま得」で10,980円だった。ちなみに2021年は、日程と予約時期が微妙に違うこともあったが、わずか7,990円だった。
滞りなく飛行機は出発し、09時05分、神戸空港着。一旦待合室で待つ。
空は気持ちのわるい雲が広がっている。神戸だから関係ないが、長崎にこれがあると面白くない。
20分後、再び搭乗。101便から141便に名称が変わり、我が席も新たな席に代わった。昨年までは、一旦降機しても同じ席だった。09時40分、神戸空港発。
機内からの空は晴れていたが当たり前で、私たちは厚い雲の上を飛んでいるのだ。



長崎空港へは10時55分に着いた。空は曇天で、いましも雨が降りそうな厚い雲が広がっている。不吉な予感がするが、もっともきょうは、天気はほとんど関係ない。
11時20分、長崎空港線の路線バスが発車した。約45分後、定刻を5分遅れて川棚バスセンターに着きそうになったが、誰も降車ボタンを押さない。結局私が押したが、川棚で降りたのは私だけだった。クリスマスイブイブのこの日、わざわざ川棚まで来てマジックを見る物好きはいないということか。



さて、きょうは金曜日、平日なので旅行貯金ができる。川棚駅前に郵便局があり、だいぶ昔に1回貯金をしたことがある。自分ルールでは同じ郵便局で2度貯金をしないが、やむを得ない場合はこの限りではない。要するに何回してもよい。「川棚駅前郵便局・1223円」。この時期の貯金額はかなり高い。
あんでるせんは現在飲食の提供をしていないので、昨年も入った「まゆみ」に入る。しかし昨年食べた海鮮天丼(1,000円)は、この時間は生ものはやっていないということで、不可だった。
仕方がないので、「ハンバーグとエビフライセット」をオーダーする。これはボリュームがあって美味かったが、1,400円は散財してしまった。旅行に出ると気が大きくなっていけない。
さてあんでるせんの前に来たが、13時開店の時間が近づいても、あまり人がいない。
と、1階から客がゾロゾロ出てきた。そうだ、ここは以前コインランドリーだったが、数年前から待合室になっていたのだ。
店内に入ると、そこそこ人がいた。ただ、満席にはなっていないようだ。とりあえず平日なのと、前述の通り、クリスマスイブイブということもあるのかもしれない。
私は大テーブルの一角に腰を下ろすが、すぐマジックが始まるので意味はない。ただ、お冷は出てきた。ここのレトルト風カレーライスが懐かしいが、コロナが収束したら、また食べられるようになるのだろうか。



奧さんらしきいつもの女性が出てきて、見学料を徴収したあと、恒例の席決めである。私はカウンター後ろの、いちばん右の場所となった。立ち見としては、まあいいほうである。全体では私を含めて19名。カウンターも含めて3列で済んだ。男性7名、女性12名で、これはうれしい。私の高校がこの男女比率だったら、私はまったく違う人生を送っていたと思う。
13時32分、マスターが登場した。毎年思うことだが、マスターは本当に歳を取らない。少なくとも初対面から23年経っているのに、メガネをかけた以外は、外見上何の変化もない。
対して私はブクブク太り、頭もハゲ散らかして、結婚もできず、合わせる顔がない。あんでるせんに来るたびモヤモヤした気持ちになるのは、そのためである。
マジック開演である。マスターが「どなたか指環を貸してください」という。お馴染みのマジックだが、ネタが分かっていても興味深い。
みなはマジックを見て驚くが、私はその反応を見てゲラゲラ笑う。しかしこれは厳密にいえば不健全な反応であって、みなと同じく驚かねばならないのだろう。だから私は、あんでるせんを卒業しなければならない人間だと思う。だけどそれが受け入れられず、私は毎年ダラダラと長崎に来ている。人間失格だと思う。
マジックは滞りなく進む。なお私は今回、二千円札を除く一通りの紙幣と通貨を用意している。もし入り用なら出すが、そこまで貪欲ではない。
マスターがお札を所望した。やや時間がかかっているが、出そうとしている人はいる。
「こういうのは早く出すことで(このマジックを見ることの)積極性が分かりますよ」
とマスター。それなら全種類を用意している私は該当するかと思うが、出さなければ意味がない。
マジックはいくつも進み、そのたびに3番の女性が棒を引いている。その何度目かに、私が当たった。
ただし残念、私に与えられた指令は、カードの間にスコップを突っ込む振りをして、「スコップ!」と叫ぶ、例のやつだった。
私は都合3度スコップと叫び、カウンターの上にカードの山が4つ並んだ。傍らには音楽再生プレイヤーが置かれ、ウルトラセブンのイントロが流れている。
マスターが音楽に合わせてカードを開くと、7が4枚並んだ。マスターが失敗することはないと思うが(何度かあるが)、私もホッとする。
この後「AKB48」もやったが、このときは「B」と「8」が入れ替わっていた。
まあそれはともかく、マスターはこのレパートリーがかなりあるという。しかし私が聞いたのは、この数年でこの2曲だけである。ほかの曲も聴いてみたいところだ。
マスターが、新たに千円札を所望した。しかしまたみんなまごまごしている。私はすぐにでもポケットから出せる。出すか? 出さないのか?
(つづく)
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本因坊戦のスケールダウン

2023-04-09 16:04:16 | プライベート
先日、囲碁の本因坊戦(主催:毎日新聞社)の規模縮小が発表された。今年の第79期から実施で、これがなかなかに衝撃的である。箇条書きすると

・優勝賞金…2,800万円→850万円
・挑戦手合…2日制七番勝負→1日制五番勝負
・リーグ戦→トーナメント戦

である。
参加棋士として最も重要な優勝賞金は7割減額。挑戦手合いの日程も短くなった。挑戦手合いに至る本戦も、局数と対局料が多くかかるリーグ戦から、一本勝負のトーナメント戦になった。
序列は棋聖、名人の次の3位だったが、王座、天元に抜かれ、5位に落ちた。
私は囲碁に疎いが、将棋の手練れが名人なら、囲碁のそれは本因坊というイメージがあった。事実歴史は古く、江戸時代以前からある。つまりそれほどのビッグネームを、毎日新聞は一般棋戦?程度にスケールダウンしてしまったわけだ。
本因坊を獲得した棋士は、「号」を名乗れる。そのくらい由緒ある棋戦だったから、毎日新聞も苦渋の決断だったと思われる。新聞不況の現在、そのくらい新聞社にはおカネがないということだ。
なお毎日新聞は将棋名人戦を主催しているが、こちらは幸か不幸か、2008年から朝日新聞社と共催している。もし単独開催だったら、名人戦も何らかの規模縮小、あるいは放出もあったと思うと、将棋界も他人事ではない。
現在は藤井聡太竜王のお陰で何度目かの将棋ブームが来ているが、藤井ファンになったひとが新聞を新たに購読するかとなると、それは「否」だろう。
私も長年ブログを書いているが、記事の中に新聞社名を書くことはほとんどない。それどころか、最近は指し手の符号を書くのも神経を遣うし、いろいろ面倒臭くなっている。
新聞復活に妙手はあるか。
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2022年度のフリークラス転出者、引退者

2023-04-08 23:52:27 | 将棋雑記
先日、2022年度のフリークラス転出者、引退者が発表された。

■フリークラス転出
南芳一九段
富岡英作八段

■引退
石川陽生七段
川上猛七段
上野裕和六段
北尾まどか女流二段
カロリーナ・フォルタン女流初段

南九段は1981年1月四段。いわゆる「花の55年組」のひとりだ。1980年代後半に棋聖、棋王、王将を計7期獲得し、花の55年組の出世頭だった。
その風貌から「リトル大山」と呼ばれ、私は「南九段は長いこと上位クラスに君臨する」と信じていた。
ところが南九段は徐々にクラスを落とし、今回ついにフリークラス転出を宣言した。昨年度の成績が2勝21敗ではやむを得ないが、こんなひどい成績、全盛時では考えられなかった。

富岡八段は1984年12月、四段。若手時代から好成績を残し、1992年には順位戦B級1組に昇級。翌1993年の第52期B級1組順位戦では、8局を終え7勝1敗(不戦勝1を含む)。残り3局を1勝で昇級が決まるので、A級はほぼ手中にしたと思われた。
ところが富岡八段は、そこから3連敗。無念の3位に終わり、昇級は叶わなかった。以降、富岡八段がA級に昇ることはなかった。
もしこのとき富岡八段がA級に昇級していれば、その後の棋士人生も変わったに違いない。

石川七段は1986年5月四段。振り飛車党で、中でも三間飛車を得意とした。2005年の第55回NHK杯将棋トーナメントでは中原誠永世十段に勝ったが、この将棋は名局と思う。
2017年の第29回将棋ペンクラブ大賞では、「三間飛車名局集」(日本将棋連盟)で技術部門優秀賞を受賞した。贈呈式には当然石川七段も出席したが、「棋士紹介」のコーナーではスピーチの場に立たず、ニコニコ笑っているだけだった。ご自身が目立つのを佳しとしなかったようだ。

川上七段は1993年、奨励会三段リーグを15勝3敗で1期抜け。20歳の俊英にはきらびやかな未来が約束されたはずだったが、現実は甘くなかった。
フリークラスに陥落してもたびたび好成績を残し、順位戦復帰の一番を3回戦ったが、いずれも敗れた。そのあたりは当ブログに詳しいが、その結果が今回の引退である。本当に残念だ。
ただし川上七段は現在竜王戦4組で、このクラスにいる限り、竜王戦は永遠に指せる。
ただ、今期はすでに2連敗しており、次の残留決定戦に敗れると、5組に降級してしまう。引退の身では力も入らないだろうが、とりあえず残留は決めたいところだ。

上野六段も引退。上野六段は将棋ペンクラブ関東交流会に何度もゲスト出演してくれ、私も指導対局を受けたことがある。
今回の引退は残念だが、上野六段の奥様はお医者さんである。私から見ればそれだけで、人生の勝者と思える。

女流棋士に目を転じると、北尾女流二段の引退が意外だった。どうも、総合的な成績での引退のようだ。ここ2年、白玲戦・女流順位戦の降級点ばかりに目がいっていたが、他棋戦での降級点制度も、まだ生きていたわけだ。
……が、北尾女流二段はそんなに成績が悪かったか? あぁまあ、そう言われればそうか。
もっとも、北尾女流二段はすでに経営者であり、「どうぶつしょうぎ」がらみで収入が保証されてもいるし、今回の引退もどうということはあるまい。

カロリーナ女流初段も引退。昨年結婚しポーランドに帰ったが、そこで生活することになり、現役生活に区切りを付けたようだ。
北尾女流二段の引退も含め、師匠の片上大輔七段には、二重のショックであっただろう。

皆様、長い間お疲れさまでした。
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藤井竜王の「2勝4敗」

2023-04-07 23:44:34 | 将棋雑記
第81期名人戦は、第1局に藤井聡太竜王が勝ち、渡辺明名人は早くも後がなくなった。
渡辺名人は、残り6局を4勝2敗で乗り切らねばならないのだが、そもそも藤井竜王は、連続する6対局で、2勝4敗になったことはあるのだろうか。棋士、棋戦の同一を問わずという条件で、デビューから現在までの星取りを調べてみた(非公式戦を除く)。

2019-07-08 第69回NHK杯将棋トーナメント2回戦 ●久保利明九段
2019-07-09 第27回銀河戦決勝トーナメント1回戦 ●久保利明九段
2019-07-18 第69期王将戦二次予選1回戦 ○佐藤康光九段
2019-07-23 第32期竜王戦決勝トーナメント準々決勝 ●豊島将之名人
2019-08-06 第78期C級1組順位戦 ○金井恒太六段
2019-08-11 第40回将棋日本シリーズ1回戦 ●三浦弘行九段

2020-09-12 第41回将棋日本シリーズ2回戦 ●豊島将之竜王
2020-09-15 第28回銀河戦決勝トーナメント2回戦 ○永瀬拓矢二冠
2020-09-22 第70期王将戦挑戦者決定リーグ ●羽生善治九段
2020-10-01 第28回銀河戦決勝トーナメント準決勝 ○木村一基九段
2020-10-05 第70期王将戦挑戦者決定リーグ ●豊島将之竜王
2020-10-12 第70回NHK杯将棋トーナメント2回戦 ●木村一基九段

以上、2例が確認された。2例「しか」というべきか、2例「も」というべきか。
2019年は七段時代、2020年は棋聖、王位と奪取し二冠王だった。藤井竜王も負けが込むときがあるわけだが、2020年はこのあと、○○●を経て19連勝した。
ちなみに、藤井竜王は3連敗が一度もない。これはあり得ないことで、私が見落としているに違いない。
しかし自分で調べていてなんだが、藤井竜王がこれから渡辺名人とだけ指すわけではないので、この調べはまったく意味がなかった。
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第81期名人戦第1局第2日目

2023-04-06 23:25:49 | 男性棋戦
第81期名人戦第1局、渡辺明名人の封じ手は玉寄りだった。以下、双方熟考の指し手が続く。
私はきょう1日ヒマで、本来ならABEMAにかじりついているのだが、きょうは午前中に耳鼻科に行き、午後はLPSA麹町サロンin DISに行き、中倉宏美女流二段と島井咲緒里女流二段に指導対局を受けることになっている。よって、映りのわるいスマホでしか、局面を見ることができない。
ま、名人戦より、ひろみとさおりである。
ABEMAは解説に森内俊之九段が登場した。その後解説や聞き手が代わり、聞き手は、その声から渡部愛女流三段と分かった。男性棋士がよく分からぬが、「六段」という言葉から、黒沢怜生六段と思われた。
ふたりは画面左下に個別に映っているのだが、左右がカットされているから、ふたりが肩寄せあってしゃべっているように見える。ちょっと不愉快である。
将棋は夕方までいい勝負だったが、徐々に形勢が開いてきた。予想通り、藤井聡太竜王がリードである。だがこのあたりで、渡辺名人に起死回生の一手があったらしい。
だが、渡辺名人は指せず。やがて名人の持ち時間もほとんどなくなり、苦しい形勢に加え、背後から時間に追われては、もうダメである。
将棋は結局、110手まで、藤井竜王の勝ちとなった。まあ、そうであろう。
しかし……。藤井竜王は居玉から仕掛けたわけだ。藤井(猛)システムも居玉の仕掛けだが、あれは玉の周りに金がひっついている。しかし藤井竜王のそれは本当に玉が孤立していて、あれでどうして戦えるのか、よく分からぬ。
もっともよく考えたら、かつて佐藤天彦九段も、名人戦で居玉で戦っていたものだ。角換わりの▲6八玉型や△4二玉型を見るまでもなく、令和の現代は、玉を囲うという概念が薄れているのかもしれない。
終局直後をリアルタイムで見て、気のせいかもしれないが、渡辺名人の落胆ぶりが目立った。まだ第1局が終わったばかりだが、先手番を落とした意味は大きい。
これで両者の通算対戦成績は、渡辺名人の3勝、藤井竜王の17勝となった。渡辺名人が防衛するには、ここからあと6局を4勝2敗で乗り切らねばならない。
無理だ……。ということは……。
藤井竜王の名人奪取の、カウントダウンが始まった。
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