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一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

四十七たび大野教室に行く(前編)

2013-06-07 00:28:23 | 大野教室
1日(土)は、埼玉県川口市にある「大野教室」に行った。午後1時40分ごろ教室に入ると、講師の大野八一雄七段が3面指しを行っていた。その奥は自由対局が1局。天井の蛍光灯はしっかり修復されていた。
奥の和室では、植山悦行七段が1局、指導対局を行っていた。Fuj氏はMinamiちゃんと対局中。Minamiちゃんは将棋より受験勉強のほうが大事なはずだが、大丈夫なのだろうか。
きょうは植山七段から教えていただく。「(来るべき対局に備えて、実戦で)慣らしとかないとね」と植山七段。七段はこの4日後に、田丸昇九段との竜王戦がある。勝てばいいが、負ければ引退という、棋士人生の大一番だ。
「わらび将棋教室」では香落ちだが、「大野教室」なので角落ちでお願いする。△6二銀▲7六歩△6四歩▲5六歩△6三銀▲5五歩△4二玉▲5八飛。植山七段が変化球できたこともあるが、きょうは飛車を振りたい気分だったので、中飛車に構えた。
私は4筋からの攻めを試みるが、頓挫。5五の地点で銀交換をしたが、その銀を△7八銀~△8七銀不成とされる。次に△7八銀成の角殺し(6八角)を見せられ、下手が忙しくなった。
左では少年が植山七段に挑んでいる。後で分かったのだが、彼がHag君で、アマ五段の強豪だ。
△7八銀成には▲5七角と上がって角桂交換を甘受するつもりが、上手は△7六銀成。私は▲7九飛。△6七成銀の角取りなら、▲7四飛と走って下手十分だが、植山七段はじっと△7五歩。以下、△8六歩~△8七歩成を間に合わせ、△7八と(ここは△8八と▲5九飛△7八とがイヤだった)▲同飛△8九飛成の結果は、下手劣勢となった。
Aoさんが来たようだ。久しぶりである。大野七段が四枚落ちで教えようとしたのか、「私、二枚落ちを教えてもらいましたけど…」の声が聞こえた。
こちらは、大駒二枚が抑え込まれて苦しい。これを解消するには投了してしまうのがいちばん楽だが、私は未練がましく▲5四桂と反撃する。が、このダサイ攻めが存外効いたらしい。△4一金に▲6二銀と、金取りに打つ。△5二金引に▲7三銀成としてゲタを預けた。
植山七段は▲6三歩成を防いで△6一香。いちばんイヤな手を指された。

第1図以下の指し手。▲7六飛△同歩▲8六角△8八竜▲6三歩成△8六竜▲5二と△同金▲6三歩△5四銀▲同歩△2四桂▲5三銀△4三金▲5二銀不成△4二金▲4三金△同金▲4一銀打(途中図)

△2二玉▲4三銀成△1六桂▲同香△2四桂▲3二銀成(投了図)まで、一公の勝ち。

私は飛車を切って▲8六角。若干切れ気味だが、こちらは自玉の固さを頼みに攻め切るしかない。
「飛車を打つべきか、竜を引くべきか…」
と植山七段は△8八竜。私は▲6三歩成。△8六竜(△6三同香▲同成銀の交換が入ったほうがイヤだった)▲5二と△同金に▲6三歩。こちらは駒がないから、歩の攻めを繋げていくしかない。
しかし植山七段の△2四桂に▲5三銀と打ち、ここで初めて持ち直したと思った。
時刻は3時をすぎ、周りは休憩に入っているが、中断できる雰囲気ではない。
△4三金▲5二銀不成△4二金に、ノータイムで打った▲4三金が決め手。△同金▲4一銀打(途中図)に△4二玉は▲4三銀成△同玉▲5三金で、詰将棋のような詰み。よってこの銀打ちは取れず、△2二玉。私は手順に金を取り、これで優勢になったと思った。
以下植山七段が形を作って投了。僥倖の勝利となった。

「きょうは勝ったと思ったんだけどなあ」
と植山七段。やはり調子が悪いようだ。
「先生、5日の対局、負けたら引退の覚悟で臨んでください」
「負けたら本当に引退だよ」
というアブナイ会話をした。
洋間に出ると、W氏が来ていた。Hon氏も来たようだ。3時休みが終わったが、私はもう少し休む。
「今朝の夢にWさんが出てきてさあ」
と私。「オレの部屋に入って、布団にもぐって寝ようとするんだよ。参っちゃったよ」
我ながら、気持ちの悪い夢を見たものだ。
「なんだよそれ、稚内の合宿じゃないんだからさ」
誰かが返して、室内が笑い声に包まれた。
(つづく)
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