一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

金曜サロン・北尾まどか女流初段①

2009-04-19 16:22:47 | LPSA金曜サロン
現在、将棋ペンクラブ次号投稿用の原稿を執筆中である。
こんな天気のいい日は外に出たいのだが、その理由もないので家にこもっている。
さて17日の金曜サロン、夕方は北尾まどか女流初段の担当だった。
北尾女流初段は気風のいい性格で、ポジティブ志向の女流棋士である。私のような陰気な男には、まぶしいくらいだ。
北尾女流初段といえば、一昨年6月に新宿で行われた、日本女子プロ将棋協会発足イベントでの10面指しが印象に残っている。
浴衣姿にタスキをまいて、アマ棋客を相手に対局する姿は凛々しく、指導を受けられる方を羨ましく思ったものだった。
平手で挑む猛者もいて、世間知らずというか、身の程知らずのお客さんだなあ、と訝ったものだが、そんな自分がいまでは、金曜サロンで女流棋士に厚かましくも平手で挑んでいるのだ。人生、一寸先に何が起こるかわからない。
北尾女流初段との印象的な将棋といえば、金曜サロンではなく、昨年11月に新宿のカフェバー「Who's Who」で指した1局を挙げる。
私の四間飛車に北尾女流初段が玉頭位取りでこられ、終盤はこちらが敗勢。しかし下手も反撃をして、なんとか形にはなった。だが下手の▲2二飛に、上手が△4三玉と上がったのが痛恨の大悪手。以下▲4二桂成から、なんと上手王がトン死してしまったのだ。
むろんその順は、北尾女流初段は詰まないと見ていたのだが、私からの王手が結構続くので、途中から「ええっ?」となった。
私が▲6五金と打ったところでハッキリ詰み筋に気付いたようだ。ここで北尾女流初段の手がピタッと止まった。指すと詰んでしまうからだ。
結局王を引いたが、以下数手進んで、▲7三歩まで北尾女流初段の投了。最後は9一の成銀までが詰みに一役買うという奇跡的な手順で、この将棋を勝ったときは、心底将棋を続けていて良かったと思ったものだった。
対して北尾女流初段の悔しがること悔しがること。
「エーーーーッ、これ詰みだったのーっ!?」
と絶叫する北尾女流初段がいい。
北尾女流初段に勝たせていただくと、その反応が尋常でないだけに、指しているこちらも楽しいのだ。
そんな北尾女流初段は、女流名人位戦の予選決勝で伊奈川愛菓女流1級に勝ち、見事B級昇級を果たした。伊奈川女流1級は今年度の休場が決まっていたが、女流名人位戦のB級は休場しても降級はないので、伊奈川女流1級にとっても重要な対局だったのだ。
北尾女流初段も松尾香織女流初段以上に、棋風改造を行っている。その努力が実って将棋は好調のようで、17日の私との指導対局では、ゴキゲン中飛車からの急戦で、わずか58手で吹っ飛ばされてしまった。
B級リーグでも幸先よいスタートを切った北尾女流初段、今期は大いに期待できる。
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文章の推敲

2009-04-19 03:08:17 | 将棋雑考
紙媒体とインターネットの大きな違いのひとつに、訂正の可否が挙げられる。
紙媒体はいったん発行されたが最後、訂正が利かない。雑誌の場合、次号でお詫びはできても、当該号しか買わなかった読者には伝わらない。
その点インターネットは、間違いがあればすぐに訂正ができる。もっともこれも、読者が訂正箇所を再読してくれないと意味はないのだが。
私もブログを書くようになって何回かアップしてきたが、折にふれ過去の日記を読み返し、細かい推敲(修正)を重ねている。
昨日アップした「金曜サロン・藤田麻衣子女流1級」の日記では、終盤の局面で△1四香と△5七桂が抜け落ちていた(むろん現在は訂正済み)。もし局面を再現してくださった方がいらしたら、深くお詫びするしだいです。
私が勝手に書いているブログでさえそうなのだから、法人などがネット上で正式に発表している文書などは、とくに注意を要する。
たとえば新・女流棋士会が2日に発表した「女流棋士会分裂の経緯についてのご説明」だが、文章の巧拙はともかく、文の途中で不自然な改行がされている箇所が2つある。
「分裂の経緯」が世間に公表されてから、何十人もの女流棋士会関係者が、この文章を目にしてきたはずだ。それなのに、これらのいびつな改行に誰も異議を唱えなかったことが不思議でならない。
かつて広告代理店に勤務していた私には、意味不明の「つづく」より、こうした細かいことのほうが気になってしまうのだ。
むろんこれは女流棋士会のサイトに限ったことではなく、たとえば日本女子プロ協会のサイトにも同じことがいえる。
ある作家は、「いい文章を書くには、推敲推敲、また推敲」と言った。
サイトなどの文章に関しては、アマチュアの書き手がほとんどだろう。だから何度も推敲を繰り返して、なるべく100点の文章に近づけるよう、努めたいものである。
…と書きながら、対藤田女流1級戦で局面の不備があったことをはぐらかす私であった。
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