一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

金曜サロン・船戸陽子女流二段①

2009-04-12 16:08:41 | LPSA金曜サロン
10日の金曜サロン、夕方担当は船戸陽子女流二段だった。船戸女流二段は女流棋士にしてソムリエールの顔も持つ、異色の棋士である。
船戸女流二段は金曜サロンにも毎月顔を出してくれるが、マンデーレッスンの講師を第1回から務めており、そちらのイメージのほうが強い。
そんなこともあって、船戸女流二段は会員への指導がたいへんうまい。金曜サロンでは初級者から有段者まで、個々の棋力に見合った指導、指し方をしてくれる。
私は先日の日記で「女流棋士との個々の指導対局成績は書かない」と書いたが、早くも禁を破って、船戸女流二段との成績を記す。4月10日の1局も入れた、計13局の勝敗である。

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いかがであろうか。ちなみに手合い割は最初の1局が角落ち、2~6局が香落ち、7~13局が平手である。この13対局は、棋士との指導対局では最多。その記念すべき第1局目は昨年5月、将棋ペンクラブ関東交流会での席だったが、そのときは船戸女流二段との対局はこれが最初で最後と覚悟していた。それを思うと、以降11ヶ月でこの数字には、感慨深いものがある。
ところで星の動向を見ると、緒戦の角落ちはともかく、香落ち以降は見事に白星と黒星が交互に付いている。まあこれは偶然だろうが、船戸二段に星を調節されている感がなくもない。
というのも、香落ちの対局で45手で吹っ飛ばされたときもあれば、平手の対局でこちらが敗勢になっても、下手必死の勝負手に「(玉を)あぶないところへ逃げてみる」と、あえてチャンスをくれたときもあったからだ。
船戸女流二段は気配りの人なのだ。実例を挙げればキリがないが、あるときサロンで、会員のひとりがある男性棋士の名字を間違えて言ったことがあった。そのとき船戸女流二段がその話を受けて、私に「ホントに○○先生、指導がお上手ですよね」と言った。
第三者へ自然に話を振ることで、会員に恥をかかせることなく、その棋士の正しい読みを教えてくれたのだ。
昨年10月の将棋ペンクラブ大賞贈呈式にも、船戸女流二段はエレガントな衣装で参加してくれた。さらに二次会でも甲斐甲斐しく振る舞ってくれ、焼酎のお湯割りを作るときなどは、さすがソムリエールだけに流れるような動きで、四ツ谷の居酒屋が銀座のクラブに思えたものだった。
船戸女流二段は才能がありすぎて、将棋に専念できないところがあるのが残念だ。しかし彼女の将棋には「泣き」が入っている。将棋の勉強ができない不利は、根性で頑張ってくれるだろう。
どこからどんな邪魔が入ろうと、これからも私は船戸女流二段を勝手に応援する。
コメント
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