イーダちゃんの「晴れときどき瞑想」♪

美味しい人生、というのが目標。毎日を豊かにする音楽、温泉、本なぞについて、徒然なるままに語っていきたいですねえ(^^;>

徒然その112☆ベランダ鳩と闘う--でも、最後は涙の章(ToT)-☆

2012-07-01 22:38:21 | <がらくた小箱>
                           


 いい年をして阿呆だなあ、と思うんだけど、イーダちゃんはむかしっからガンが好きなんですよ。
 ただ、僕の時代はモデルガンの全盛で、いまみたいなエアガンというのは、まったくなかったんですよね。
 だもんで、20年以上、まあガンマニアとしてのブランクがあったわけ。
 でも、こないだ、まえの職場の同僚とたまたま飲みにいって、帰りにそいつのところにいったら、このエアガンがあったんですね。
 で、醉っぱらったまま撃たせてもらったら、これが凄いの---強力なBB弾が、まっすぐに銃口から弾きだされるうえ、なんと、自動式拳銃のスライドが自然とブローバックするんです!
 これには、マジびっくりしました。
 だって、火薬もなんも入れてないのに、ブローバックするんだもん。
 あとから聴いたら、それは、電動ガンという最新の機構をもった銃だったというんですけど、いやー、びっくりしました。
 そして、感動しましたね---命中精度もそーとーいいんだもん、これ。
 その週のうちに、熱に駆られて、一挙にエアガンを5丁も買っちゃいました。

 コルトの9ミリ、ダブルアクションのオートマチック、ダブルイーグル45AP---
 おなじくコルトの357マグナム・リボルバー「パイソン」の6インチ・モデル---
 重厚なクラシカルな雰囲気がたまんない、マルゼンの、超・美的なワルサーP-38に---
 米軍の制式拳銃、いまもっともトレンディーなガン・ベレッタ9ミリのM92F---
 そして、これはガスガンなんだけど、コルトの形式をそのまま採用して、競技用に銃身をにょーっと長くした、ユニークなAMT ハードボーラー…。

 あのー これ、書いてる僕は楽しくて、ほとんど至福状態なんですけど、読まされるほうは、たぶん、そうもいかんでせう。
 てゆーか、興味ないひとは、なにが書かれているかすら意味不明だと思う。
 だもんで、もそっとウンチク垂れたい気持ちをなんとか抑えて、うーむ、次、いきませう。

 そうして、最近の話になるんですが、今年の春あたりから梅雨にかけて、イーダちゃんは、なぜか眠りの浅い日が多くなってきたんですね。
 目が覚めてみたら、首のうしろから後頭部あたりがずっしりと重くてね---梅雨入りしたばかりのある明け方、何気に目をさましてみると、ガラスの外のベランダから鳩の声がしげく聴こえてくるの。
 クックー、クックーってね、もう延々やってる---。
 カーテンあけて、ガラス戸をがらりとやると、ベランダ上を2羽の鳩が小走りして、柵をすり抜けたと同時に空高くばさばさーって飛んでいっちゃった。

----ははーん、してみるとここ最近の俺の不眠の原因は、連中の仕業だったんだな…。

 と、不眠気味のイーダちゃんはやや唇をゆがめて、逃げていく鳩をじっと見送りました。

 ええ、このときから、イーダちゃん対ベランダ鳩との一戦がはじまったのです。
 管理人さんに聴くと、鳩公害っていわれている事象が、このマンションでも結構あるんだ、とのこと。
 特に、鳩がベランダに巣をつくっちゃうことがときどきあって、それがいちばん始末がわるい。そうなると鳩も居住権を主張して、もうちっとやそっとじゃ出ていかなくなっちゃう。だから、住人の方も心して、ベランダは清潔に掃除して、鳩が巣作りなんかできないようにしてくださいね…。
 ふーむ、と、その答えを耳にして、イーダちゃんの心は決まったのです。

----おーし、なら、いつも部屋に弾入のエアガンを用意して、鳩がきたらそれで撃ったろ…。

 えっ、野蛮ですか?
 そーかもねえ。けど、鳩っていつかせると、隣のベランダまで被害が及んだりして大変なんですよ。
 洗濯物が糞まみれにされて、干せなくなった事態なんかも過去にはかなりあったらしい。
 ならば、やらずばなるない---エアガン作戦の実施です。
 ただし、殺したり怪我させたりする意図はまったくないんで、威力のありすぎるガスガンは封印し、懲らしめのためのエアガンのみで対処することにしました。
 僕が特によく使ったのは、10才以上用の安物のトイガン、コルトのダブルイーグルでしたねえ。


                    
        上:著者の愛銃マルゼンのワルサーPー38。でも、これは、鳩に怪我させちゃうんで未使用なり。
 
 意識して耳を澄ませていると、僕のベランダはひっきりなしに鳩の居場所と化していることが、よく分かりました。
 くっくっーと聴こえると、忍び足でダブルイーグルを手に取り、安全装置を外し、スライドもがしゃっと引いて。
 それから、ガラス戸をあけ、エアガンをぱんぱん撃つ---!
 至近距離ですから結構当たるんですよ---当たるとびっくりして、飛行の軌道が咄嗟に変わったときなんかもあった。
 動物愛護の精神にはもとるのかもしれないけど、そういうときは結構嬉しかった。
 狩猟人として代々受け継いできた、人類伝統の狩猟本能の血が騒ぐ、みたいな感じです。
 1日に6度くらい、BB弾を撃ちこんだときもあった。
 でもね、この鳩さんたち、メゲないんですよ。
 撃っても撃っても、毎日やってくるの…。

----おいおい、勘弁してよ、怪我しちゃうゾ、お前らさぁ…。

 で、その朝、鳩声に気づいた僕がベランダ・ガラスをがらりとやったら、またもやそこに鳩さんが2羽---。
 すかさずパンと撃った。
 したら、1羽は、ぱっと逃げたんですが、ベランダの奥にいるほうの鳩が、なぜだかそこを動かない。
 一瞬、彼女と僕の目が合いました。
 普通だったら、こんなとき、まず逃走するのが動物の本能でせう。
 しかし、彼女は、そうしないの。
 
----おい、逃げろよ、撃っちゃうよ、おい…。

 顔をはずして痛くなさそうなしっぽのほうに、僕は狙いを定め、一発、ぱんと。
 彼女、びくっとなった---でも、動かない---きょとんと困ったような顔で固まってる---なんで?
 撃ってるイーダちゃんのほうに焦りが広がります。
 超・困った---けど、乗りかかった舟だし---もう一発!---様子見のBB弾をしっぽのほうに撃ってみる。
 でもね、まーだ彼女は動かない!
 トイガンの弾が2発、確実にあたってて、結構痛いはずなのに。

----ええ、マジかよー!? うそだろう、まいったなあ…。

 しかたがないので、ベランダから一時離れて、部屋の奥から木刀をもってきました。
 もちろん、それで叩くつもりじゃない、それでベランダ奥から鳩さんをそっと追いだす腹づもりです。
 手にした木刀を伸ばして、それでそーっと鳩さんを押すと、彼女、前のめりにトトトッと歩いて、やっと、ベランダの柵の外にでて、ぱたぱたぱたーって空に舞っていってくれた…。
 僕は、なんだかホッとして、彼女のいたベランダ奥を何気に見たら、息、とまりました。

----!

 だって、そこには、無数の小枝を集めてつくった、できかけの巣があったんですから。
 いままで旅行かばんの死角になってて見えなかったんですね。
 そして、そのなかには、産みたての白い、ちっちゃな卵がふたつ…。

----嗚呼、糞ッ…、このために、お前、あんなに身体張ってたのかよーっ…!

 胸、潰れそうになりましたねえ、なんか。
      

                 
        上左:鳩が巣作りしていたベランダ奥。旅行かばんで奥は見えなかった。  上右:小枝と卵ふたつ…。

 結局、巣になりそこねた小枝、全部掃いて、片付けて、割らないように卵チリトリに入れて、それ、ゴミ袋に入れて…。
 そのあいだ鳩の母さんは、やや遠くの階段の縁にとまってね、こっちの様子をそっと窺ってるの。

----くくくー、あらあら、あたしの子供たちは、どこにいっちゃったんだろう…? くくくのくー…。

 僕は、なんか目わあわせらていられなかったな---巣を破壊しちゃった罪の意識で。
 その日、日が暮れるまで、その鳩の母さんは、空っぽになっちゃったベランダに、何度もぱたぱたと様子見にやってきました。
 ええ、結果的に鳩公害を除去することはできたんですけど、でも、僕的には、非常に後味わるかったですね、この小事件は。
 その夜のビールの苦いことったらなかったな…。
 やっぱ、母ってスゴイっスよ、うん、あらゆる意味で。
 翌朝の早朝、仕事にでるときも、この鳩の母さんは、ベランダ近辺の階段の手すりにとまって、ベランダのほうをまだじーっと窺ってました---クックックッーと、例の調子で喉を鳴らしながら…。

 
            


 



 


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2 コメント

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Unknown (Unknown)
2018-01-19 10:16:17
残酷な事しますね
因みに、エアガン等で鳥達を撃つのは犯罪です
通報させて頂きます
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Unknown (通りすがりのもんちっち)
2021-07-31 09:36:16
鳩駆除でググって辿り着きましたが

はじめ、悪い奴やわクソー

って思いながら読みましたけど
良い人でしたね。
最後笑ってしまいました。
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