市原シニアアンサンブルこすもす(ISE)

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2018.7.8 (日) 習志野フィルハーモニー管弦楽団 千葉県文化会館 大ホール

2018-07-09 14:47:17 | 日記
   
指揮:井崎正浩
 
ブラームス 大学祝典序曲、 R.シュトラウス 死と変容、 ブラームス 交響曲第1番、
習志野フィルは何度か聴いたことのあるオケで、いつも習志野文化ホールで開催しているのですが、今回は改修工事中のため県文化ホールで行われました。 広い会場のせいでしょうか、地元でないせいでしょうか、前の方がガラガラで七割ほどの入りでした。 とっても素晴らしい演奏だったので、もったいない気がしました。

「大学祝典序曲」はドイツのブレスラウ大学から送られた名誉博士号の返礼として作曲したもので、全体に明るい感じの曲です。特に途中で、昔、ラジオの大学受験講座のテーマ曲に使用されていたので、知っている方も多いでしょう。 習志野フィルは弦の音がとてもきれいで、管とのバランスも良く気持ちのいい演奏でした。

「死と変容」は私は生で聴いたのは二度目ですが、題名からして難解な感じで、初めて聴いた時はよくわかりませんでした。瀕死の病人が幸せだった日々を回想しているところへ突然、生と死の壮絶な戦いが始まり、その決着はなかなか着かない。長い戦いの末浄化した死後の世界が見え、死の恐怖は安らぎへと変容していく。シュトラウス自らが死の危機に直面した時の心境を表したものだそうです。回想シーンには木管とソロヴァイオリンの美しいメロディーが流れ、効果的なティンパニーの一撃で低弦によって死の恐怖が表されます。曲に引き込まれそうになる演奏でした。

ブラームスの1番は私の大好きな曲で、この曲を聴くために今日足を運んだと言っても過言ではないでしょう。ブラームスの4つのシンフォニーはどの曲も素敵ですが、この1番は冒頭がティンパニーの連打で始まり、ワクワクする曲です。第2楽章の沸き立つようなヴァイオリンソロがなんとも素敵でした。最も有名な第4楽章のヴァイオリンのメロディーはいつ聴いても心安らかになる旋律です。

今日の演奏で一番印象に残ったのは指揮者です。 井崎正浩氏はスコアも見ずに、体全体で踊るように指揮をしていました。オーケストラはそれにピッタリと合わせて、一体となって演奏していました。
  
的確に各パートに指示を出し絶妙なバランスで全体をまとめ、素晴らしい演奏を引き出し、オーケストラもそれに応えた演奏をしていました。こんなに素敵なブラームスの1番は初めてです。 演奏が終わると活躍した奏者を指揮者が立たせて紹介するのが通例ですが、今回は各弦パートリーダーと握手をし、それから管楽器奏者のところまで行って握手をしていました。きっと指揮者も満足のいった演奏だったのでしょう。

当然、観客の拍手は鳴り止まず、アンコールとなりました。 ここで我々こすもすのレパートリーでもあるハンガリー舞曲第5番が演奏されました。 この曲はこう弾くのかと思える演奏でした。メ
リハリのある強弱のはっきりした、間合いをたっぷり取った素晴らしい演奏でした。これだけでも今日聴きに来た甲斐があったというものです。

hiroko

井崎正浩氏を検索してみると、東京とハンガリーのソルノク市に居を構え、日本とハンガリーの両国を往復しながら演奏活動中の若手指揮者です。 KenM

 
コメント
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