学校施設内に「期日前投票場」の設置、「ストンと落ちない」私の意見

2016-07-06 16:24:29 | 日記

 学校施設内に「期日前投票場」の設置、「ストンと落ちない」私の意見

 

    今、この時期に不謹慎との批判を受けるかもしれないが一つの疑問を提起したい。

  福島県の地方紙「福島民報」(7月5日)の一面に、【18歳選挙権】の特集として県内の1高校内の施設に期日前投票場が開設されたことを写真入りで報道されていた。投票ができるのは同町在住で、期日前投票翌日までに18歳以上の誕生を迎える生徒である。町の選管によるとその対象者は10数人と報じていた。

  長年言われてきた投票率の低下、とりわけ若年層の低い投票率は常に問題となっている。そこに18歳から19歳の若者が加わる。何としても投票率を上げたいとする選管の意図は理解できるが、どうしても「ストン」と落ちないものがある。新聞記事もそうであったが、テレビの地方版でも投票する女生徒の姿や投票を終えて語る生徒への取材画面が報じられていた。そのことは良い。だが対象者10数人という限定された環境の中で実施するところに疑問を持つ。

  個人のプライバシーが問題視された中で、数年前から投票会場に設けられた受付席に衝立が置かれた。それは、投票用紙を持参し受付を済ます有権者に受付の確認印が押されている選挙人名簿を見せないようにすることを目的としている。つまり個人のプライバシーを守るということなのだろうが、候補者名を用紙に記入するテーブルを衝立で覆うこととは多少重みが違うように思う。それは「投票の秘密」は保証するという原則に立っているからである。しかし、今もって受付席の衝立には違和感を持つ。

  さて今回の高校内施設に投票場を設けたことだが、それが投票率の向上と18歳から19歳の投票行為の促進ということであっても、誰が投票をし、誰が投票をしなかったということが特定できるものに結び付きかねないからである。もちろん、後から地域の投票場に行けばよいという説明は付くにしてもだ。「特定の少人数を対象とする投票場の設置」にはどうしても納得がいかない。

   「支持政党なし党」の党名選挙が今問題になっている。近年、いわゆる「無党派層」と呼ばれる、特定の政党の支持を持たない有権者が増えている。その「支持政党なし」の有権者は、政党名で投票する比例区には選択肢がないため、自分の考え方に合致していなくても、その時々の人気のある候補者に投票するしか道がないとされている。だから「支持をする政党がない有権者」が自らの意思表示として「なし党」に入れることが有権者の権利だと言えばそうなるだろう。手続き論も含め、その行為は「法には触れない」として選挙管理委員会は受理した。これもまた当然であるが前記の「校内投票場」は性格を異にする。

  投票率向上のキャンペーンは政権与党には有利に働くとの見方もある。仮に意図的ではないにしても18歳向けキャンペーンが自民党が用意した「アイドル候補」への有力な「追い風」になるとしたら一部の政党にとっての集票は有利に働く。「ストンとは落ちない」とするのもそこにある。今回も提起する。「聞いてください。そして意見を述べてください」と書き込んだ80歳の私である。

 

 


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