校庭内地下保管の除染物掘り起し・撤去を見て思う

2015-07-26 05:58:12 | 日記

  校庭内地下保管の除染物掘り起し・撤去を見て思う

 

  地方紙の二紙は、夏休み期間を使って実施される郡山市内の「小学校校庭内」に埋められた除染物の搬入作業が開始されたことを報じた。次にその記事を貼りつける。

  「東京電力福島第一原発事故に伴う除染廃棄物を搬入する中間貯蔵施設の保管場へのパイロット(試験)輸送に向け、福島県郡山市は薫、安積二、高倉の3小学校で校庭に埋めていた除染廃棄物の掘り起こし作業を始めた。24日、薫小の作業が報道機関に公開された。薫小では、平成23年8月以降、除染廃棄物約340立方メートルが校庭の6カ所に埋設されていた。放射線を遮蔽(しゃへい)するためかぶせていた土砂を取り除いた上で、廃棄物を重機を使って掘り起こし、フレコンバッグに詰める作業が行われている。24日、現場を訪れた品川萬里(まさと)市長は「原状回復への第1歩。着実に運搬できるよう努力したい」と語った。薫小の廃棄物は来週半ばから1カ月程度かけ、10トントラックで中間貯蔵施設の保管場に運ぶ。安積二小は27日から、高倉小はいったん市内の県県中浄化センターに移した上で来月下旬からそれぞれ運搬を開始する」。

  さて、では中間貯蔵施設の地権者との交渉はどうなっているのだろうか。地元にありながらもその経過は知らない。約半数の地権者は不明であり、登記されていない土地もあると聞く。さらに「法的相続人」が100名を超えるだろうという報道を見ると先の見えない「中間貯蔵施設」と言っても過言ではないだろう。そして契約が成り立った件数は僅か「数件」と報じられている。

  そして、いわゆる試験輸送(搬入)の先は、敷地内に確保された「一時保管場」と称する11ヘクタールの土地である。およそ東京ドーム2.5個分の広さであり、そこにフレコンパック5段積み、その上をシートで覆うという「青天井保管」である。一時保管と言うことは、現在全県に点在している「仮置き場」・「敷地内保管」のように長期間残存という危惧は払しょくできない。耐久年限5年と言われているフレコンパックである。一部の仮置き場にあっては袋の破損も始まっている。またコンクリートの裂け目から押し上げて芽を出す「ど根性草木」に例えられるように、今やコンパックの上に根を下ろしている草木も発生している。

  あらためて、薫小学校の除染物撤去の現地における作業を見ながら、「掘り出し、そして運べ」ば良いというものではないのではという想いをもったことも事実である。

  まさに未知の世界であり、最善の方策が求められないことも事実である。また住民、そして自治体の要求は大事にしなければならない。そのこを承知しつつも「それ行けどんどん」で良いのか。ここにも「統一指令部」の必要性を痛感するが、どうだろうか。

 郡山市薫小学校の除染物掘り起しとコンテナ積み込み作業の現場(福島民報・7月25日)

 


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