高崎山の命名騒動から考えること

2015-05-09 16:50:43 | 日記

 高崎山の命名騒動から考えること

  大分県の猿の生息地「高崎山」を二度目に訪れたのが一昨年暮れであった。当時のボスの名は「ベンツ」。すでに「老い猿」であった。しかし、そのベンツが通るときは周りの猿は道を開ける。そこを悠々と通る。「老いても権力の座」はゆるぎない。だが、ベンツも自らの余命を感じたのであろう、ある日行方をくらました。ところがその行った先はなんと街中、保護されて山に戻される。一旦権力を失ったが復権をした。だが先は長くなかった。そんなことをブログに書いた。懐かしい。(2014年2月4日・ベンツの復権と死)

  今回、巷を賑わしたのが赤ちゃんザルの名前である。その名前を付ける公募によって選ばれたのが「シャーロット」。ところが賛否両論にわたる意見が1600件も殺到した。「英国王室に失礼」というものもあって海外報道にまで発展した。当の英国においては市民の声は「あっけらかん」。楽しんでいる雰囲気である。さすが「オープン化された王室」の姿を見た想いであった。

  国の内外を訪問される日本の両陛下の姿がある。例えば、今回の震災における慰問のお姿に、最高の慰問者であることを身近に感じるものがあった。しかし、いまだ「蚊帳の中の皇室」という機構を温存しようとする場面に違和感を持つ。そして「過去への復帰」を模索しようとする存在のあることを感じるのは私だけであろうか。季節ごとに習慣となっている「皇室献上」がある。これらのニュース画面にもそのことを感じる。果たして両陛下は喜ばれているだろうか。あの3.11の震災時、那須におられた両陛下は、山菜をむしろ積極的に摘まれたということを聞く。皇室の若い王妃たちが銀座を自由にかっぽする姿を見たいものである。

  さて、高崎山の子ザルの名は、当初の命名どおり「シャーロット」と決まった。喜ばしいことである。やがて王妃となって、場合によっては「女王」となって君臨して欲しいと思うが。野生の世界で「メス」が王者となることはあり得ない。でも、折角の「シャーロット」である。自然界の変異で実現したら素晴らしいことだろうとも考える。そのような「変異」であれば許されて良いだろう。そのシャーロット女王の後を「オス」どもがついて歩く。楽しいだろうと思う。折角であるので、園の職員が紹介をしてくれた過去の主な誕生の子ザルの命名と由来がある。それを貼りつけてみる。

      出生年  名前     由来

      1984年  ユータロー 山口百恵さんの長男

        86年  ハレー   ハレーすい星群

        88年  ドーム   東京ドーム

        89年  ミドリ   みどりの日制定

        93年  カズ    サッカーの三浦知良選手

        94年  ライス   米不足騒動

        95年  キボウ   オウム事件など暗い話題が多く、明るい社会を期待

        97年  ファイブ  消費税率5%

        98年  ゴールド  長野五輪での金メダルラッシュから

      2000年  ミレ     ミレニアムを記念

        05年  フク    自然災害が多く、皆の幸福を願って

        09年  レンパ   ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)2連覇

        11年  キズナ   東日本大震災後、助け合いの絆が必要なことから

        13年  カンレキ  開園60周年(一般公募)

        14年  ソチ    ソチ五輪(一般公募)

                       ※高崎山自然動物園ホームページから作成

  一時放浪・そして復権・死を全うした「ボス・ベンツ」