気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

MIHO MUSEUMで「極」大茶の湯釜展へ

2016-06-11 18:50:53 | 美術館・博物館
    重要文化財 霰地楓鹿図真形釜(芦屋、室町時代:細見美術館)
百近くの釜の数々、
重要文化財9点すべて登場しておりますが、
分りやすく展示がなされており
素晴らしい釜が、より一層光り輝いておりました。
なぜ、釜には国宝指定がないのでしょうか?

6月4日から始まったミホ・ミュージアムの夏季特別展
」大茶の湯釜展ー茶席の主ー

いつ?寄せていただこうと思っていた矢先、昨晩になり
偶然明日の土曜日、丸一日空欄になりました。
目覚めると太陽が顔を出していますが、
夕方から雨との予報、降らないうちにさっさと
朝の用事を済ませ、車へ。
宇治茶の主産地の一つ、和束町、茶畑の連なる狭い山道を
駆け上がりますが、流行なのでしょうロードサイクル自転車や
単車が列をなして走っており、スピードが出せません。
安全運転をしなさいということですね。
  
駐車場からはヤマボウシが出迎えてくれました。
中国語がここでも、とびかっております。
電気自動車は満員、本館まで歩いて
途中には鬼瓦のオブジェや、キンシバイなど花々が
  
トンネルの中は、向こう側の緑が広がります。
(春は桜で、ピンク色になるのですよ)
  
到着しました。
 
イヤホンガイド二人用(600円)を耳に、北館へ

Ⅰ.茶の湯釜以前
 緑釉羽釜(興福寺一乗院出土)が出迎えてくれます。
  :僅かに残る緑釉、奈良時代からすでに湯を沸かし茶?
 鉄湯釜(鎌倉時代1198年、熊野本宮大社)
  :大きくドーンと、湯釜神事
Ⅱ.芦屋・天明・京釜の名品
 芦屋釜と天明釜の違いがよく分る展示で、
 芦屋の釜師の素晴らしい技術力、美的感覚が発揮されており
 基本的な形の真形(しんなり)釜の胴の中央にある
 鐶付(かんつき)の鬼面(きめん)は龍(納得ですね)。
 また阿弥陀堂釜の利休居士との関連もよく解かりました。
 
    重要文化財 霰地楓鹿図真形釜(芦屋、室町時代:細見美術館)
 
    責紐釜(天明、室町時代十六世紀:個人蔵) 
Ⅲ.芦屋釜 年代の知られる作品と霰釜
 芦屋の釜師の実力、特に大江宣秀に脱帽。
 釜は良く使い込んだものとの見栄えの違いが分ります。
 
重要文化財 霰地松梅図真形釜(大江宣秀作、芦屋、室町時代1517:根津美術館
Ⅳ.浜松図の芦屋釜
 浜松図と住吉図、吉兆紋がきれいですね。
Ⅴ.芦屋釜と天明釜
 室町時代の芦屋と天明がずらり、これでもかとばかり。
 最後の伊勢芦屋の二作品も
Ⅵ.与次郎初期京釜
 芸術の域にまで達した与次郎の作品群、
 西村道仁や山上宗二もあり、
 此の三人は京都三条の一角で工房を持っていた文書も
 面白く拝見できました。
 
    阿弥陀堂釜(与次郎作、桃山時代、個人蔵)
Ⅶ.江戸時代の釜
 大西浄清や宮崎寒雉(初代)の優美な作品群
 
    鶴の釜(大西浄清作、江戸時代:大西清右衛門美術館)
 井桁釜(東京国立博物館蔵)は初めて拝見しましたが、
 名前通り、肩の部分が井桁なのです。四角い肩の対称位置に
 「見ざる」「言わざる」の二頭の鐶付、
 「聞かざる」は蓋の摘みの猿にされており、
 巧みな三猿になっておりました。
Ⅷ.釜の音:ビデオで所作などのでてくる音の数々を

感動の数々、でも直ぐに復習しないと忘れてしまいますから、
お土産は、クリアファイルを二つ、参考にして
 
精進あるのみですね。
(追加修正しました。6/12)