気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

奈良今御門町の店先に咲く紫酢漿草(カタバミ)に誘われて

2016-06-08 11:58:11 | 季節の花々
先月末、夕暮れの猿沢池を散策したおり、
こんな面白い一本の路地を見つけました。

奈良猿沢池の南に、全盛期は200人の芸舞妓さんの花街
元林院町(がんりいんちょう)があります。
でも今はすっかり寂れてしまいました。
狭い路地の中には名残が漂っているのか、もう夕方で、
なかなか入り込みにくい雰囲気、通り過ぎます。
その南側の今御門町通りから思い切って一本入り込み、
やや不安げに、ブラブラしておりますと、
紫色の小さな花が咲いている新しいお店が、ほっと。
←開店時
お店から女性が如雨露を片手に出てこられました。
 
花の写真を撮っているのを見られて、
ムラサキカタバミ(紫酢漿草、紫片喰)、別名オキザリスとも』と
(家にもある雑草で、増えて仕方がないのになあー)
(でもこうするのも、いいものですね)
『あちこちを ピンクに染むる カタバミかな』愚作
 
二言三言でしたが、
気さくな『ギャラリーカフェ Takeno』の奥様でした。

その路地を進むと隣から
突然、三味線の音が聞こえてくるではないですか。
お茶屋『つるや』さんです。
HPでは、芸妓“菊乃”さんの会員制のお茶屋バーになっており
舞妓さんの復活など、精力的に活躍されているそうです。
 
玄関先の提灯に下に赤いぬいぐるみが目印ですね
これは「身代り申」と呼ばれ「庚申さん」のお使いの申を
かたどったお守りで、魔除けを意味し、
家の中に災難が入ってこないように吊るされています。

次に進むと、『つるや』の隣にも一軒の古い町屋が。
ゲストハウス枕』との暖簾が
ドミトリー形式の部屋(男女別)で、個室もあるそうです。

昭和初期に建てられた町屋で、前は居酒屋だったらしく、
カウンターが残されており、梁や急な階段などはそのままで、
若いご夫婦が、ゲストハウスに改装されたそうです。
インバウンドの影響もあり、宿泊客が増えるのは、
奈良の活性化に繋がります。

この辺りはあまりよく知らなかったのですが、
夏の奈良の町並み、夕暮もなかなか良いものですよ。