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「祇園祭・月鉾の名宝」展、京都文化博物館にて

2016-06-18 07:07:07 | 美術館・博物館
           2014.7.17「前祭」巡行の月鉾
京都文化博物館3Fから2Fへ降りると
平安京が成立したおりの遺跡の紹介並びに
京の歴史(平安時代、鎌倉時代、室町時代、江戸時代)の
町並みと人々の生活を大きな画面で紹介されております。
ボランティアの方の丁寧な説明もあり、
外国の方も興味深くご覧でしたが、狭いためか総花的で、
奈良在住の私としては、何か物足らない感じが否めません。

その先に、京都を彩る展示「京のまつり」として
『祇園祭・月鉾の名宝』展が、
これが本当にすごいの一言

朝鮮毛綴の胴懸は、古いものなのでしょうか、色あせし
特に中央の部分の上部は、かなりホツレが見られ、
江戸時代のもので、ほれぼれします。
右)蓬莱山四貝の図
中)鳳凰と牡丹に鵲(かささぎ)の図
左)蓬莱山四貝の図:重要有形民俗文化財(江戸時代)
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月鉾の大屋根には、漆黒の八咫烏がおられるそうですが?
  2014.7の巡行時(現代で新装)
そして一番上に象徴の三日月形の鉾頭が。
展示されているのは『元亀四年』(1573年)という銘
銅製金鍍金月形で、大錺(おおかざり)屋勘右衛門作です。
銅製金鍍金月形1573
歴史の深さが分る作品ですね。
そしてその妻飾りの部分には、
 2014.7(現代に新装)
これではわかりませんが、
金波に躍動するウサギの彫刻

破風軒裏には、丸山応挙に手になる金地著彩の草花図が、
3Fの江戸の植物画展に通じますね。
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さらに小天井には、岩城久右衛門さんの筆で
唐紙貼金地著彩の源氏五十四帖扇面散図があり、
1835年の『月鉾天井画乃記』にも登場しています。
年月を経ても、すごいですね。
 
金具も立派でした。
角飾房掛具 扇面に新月文様鍍金(1819年)
角飾房掛具1819年

最後にくじ箱も登場し、
祇園祭の奥深さに触れることが出来ました。
今年も7月1日から祇園祭が7月31まで行われます。
巡行以外にも、多くの日程があるのですね。