先週平日の夜に行ってまいりました。
「暗闇の丑松」は残念ながら仕事の都合によりパス。
ネットのあちこちで好演と出てる高麗蔵さん 宗之助さん
秀太郎さんの場面は見たかったんですが、来月のためにも
今月はちゃんと仕事しとこうかな~と(^_^;)
もしかしたら、最後くらいに間に合う?と思って
会社終わって速攻ダッシュしたんですが、劇場ついたら、
スピーカーから定式幕が閉まる音が(^_^;)
というわけで、「身替座禅」から観劇です。
◆観劇位置
3階正面
◆構成
・暗闇の丑松 2時間弱
休憩:30分
・身替座禅 1時間弱
休憩:15分
・二人夕霧 1時間強
※終演:9時ジャストくらい
◆身替座禅
■演目について
岡村柿紅さんが6代目の菊五郎さんのために書き下ろした舞踊狂言のひとつです。
元ネタは狂言の「花子」。
この狂言の「花子」って、あんまり聞いたことないんですよね。
なんでも”秘曲”なんだそうです。
歌舞伎のこの「身替座禅」がこれだけ面白いんだから、
狂言の方もかなり面白いんじゃないか と思うんですが。
この狂言の「花子」と歌舞伎の「身替座禅」については
↓こちらの吉之助さんのHPに考察がでてました。
歌舞伎講釈
http://www5b.biglobe.ne.jp/~kabusk/index.htm
→作品研究→「もうひとつの「身替座禅」」
菊五郎さんの右京に仁左さんの山の神。
この組み合わせはおととしだったかな?の
南座の顔見世でやってるのの録画を確かその年の年末に
テレビでみた覚えが。
ちなみに歌舞伎座でこの組み合わせは 初めてだそうです。
そうだ、たしか同じ月(12月)に今の勘三郎さんの勘九郎さん最終公演が
歌舞伎座であって、そこでも、勘三郎さんの右京と三津五郎さんの山の神で
やってたんじゃなかったかな、この演目。
とにかく、観て楽しい、終わって楽しい演目です。
好きだな~ こういうの♪
■人物関係:
山の神の尻の下だから山蔭?右京(菊五郎さん)
主人はどちら?山蔭家従者の太郎冠者(翫雀さん)
こちらは主人は奥方:侍女小枝 (梅枝さん)
小枝よりも大人な感じの侍女千枝 (松也)
山の神の後光が山蔭を作る?:奥方玉の井(仁左衛門さん)
■のたりの眼
・菊五郎さんの右京さんは、もうお手のもの。
ほんと、恐妻家の役が上手いですねぇ 菊五郎さんは。(^_^;)
花子の元から帰路、花道での演技が長いです。
うー 観たいよぉ~(T_T)
この時、行きにはつけてなかった小袖?を着てますが
酔ってほの赤くなった顔が、この黒地に桜の小袖に映えて
艶っぽい♪
太郎冠者(入れ替わってるので実は奥方(^_^;)に花子との逢瀬を
聞かせるところの 花子と右京の二役は、さすが兼ねる役者さん。
うまいな~。
関係ないんですが、右京さんというとついドラマの「相棒」を
思い出してしまう(^_^;)
・仁左さんは、なぜかパッと見、大河ドラマの山内一豊の妻:千代を
思い出しちゃうんですが・・・なんでかな~(^_^;)
大柄な仁左さんですが、太郎冠者の身替りを知った時、
怒りでプルプル震えるところは、 とてもかわいらしい奥さんに感じました。
旦那を心配してオロオロするところもかわいいんですが、なぜか、それよりも
この場面の方が「かわいらしい」と感じられたんです。
人間味を感じさせたのかな~。
あと、仁左さん、手も大きいんですが、私が気がついた限りでは、
いつも指先がきちんとそろってて、ちゃんと女形の手になってるように
感じました。さすがです、仁左さん!
・太郎冠者は翫雀さん。
藤十郎さんなしで 菊五郎さんと翫雀さんという取り合わせは、
なんかめずらしいなと思いました。
翫雀さんは、大抵、藤十郎さんと一緒で、周りも上方の役者さんが
多い舞台 というイメージが私の中にできてたみたいです。(^_^;)
そのせいか、なんか菊五郎さんたちと発声の仕方が違う・・・
と言えばいいのかな、なーんとなく なじみがない感じが
ちょっとしました。
うまいことは うまいと思うんですが 太郎冠者。
・千枝と小枝
松也さんの千枝は なんとなく大人っぽく 艶気もある腰元。
しかしな~ 松也さん、あの格好で「女です」といったら
なんか通用しそう(^_^;)
梅枝さんの小枝は まだなんとなく硬さの残るお年頃な感じ。
でも、こちらも美人でした♪
そういえば梅枝さん、後半声がちょっとつらそうでした。
大丈夫かな。
・上手の常磐津と後半、松羽目とっぱらって登場の長唄さんと
お囃子連中の掛け合い。
鼓は望月朴清さん。長唄は多分、鳥羽屋里長さん。
おー 人間国宝コンビ~
【6/10:訂正】すみませーんっ 大嘘でしたーっ
長唄は杵屋巳紗鳳さんでしたーっ
・・・今、写真みててふと思ったんですが、巳紗鳳さんって、
三津五郎さんにちょっと似てらっしゃるかも♪
・菊五郎さんの後見は、菊史郎さんかな?
菊市郎さん、いなかったなぁ・・・(T_T)
■花道度:高
花子のもとに向かう右京さんの引っ込みと
花子のもとからの帰り道の出のみ。
それでなんで【高】なのかというと、
単に、私が 右京さんの帰り道をじっくり見たかったんです~(>_<)
◆二人夕霧
■演目について
昨年あたりから続く? 梅玉さんの「上方歌舞伎挑戦」シリーズの1本
といえる作品。
お話としては、「廓文章」(吉田屋)の続き。というか、パロディ。
「廓文章」も元は、近松門左衛門作の「傾城阿波の鳴門」
の上巻を改変したものだそうです。
今年1月に坂田藤十郎さんの襲名でやった「夕霧名残の正月」では
夕霧さんは幽霊でしたが、こちらは死んだと見せかけて
実は生きてた という設定です。
■役者さん
大店 藤屋の勘当息子:伊左衛門(梅玉さん)
今の伊左衛門の奥さん:後の夕霧 (時蔵さん)
傾城買指南所の数少ない弟子その1:いや風 (翫雀)
弟子その2:小れん(門之助)
弟子その3:てんれつ(松江)
借金取りの三つ物屋四九兵衛(團蔵♪)
先の夕霧を抱えてた吉田屋女房:おきさ(東蔵)
ひたすら隠れてた先の夕霧(魁春)
■あらすじもどき
夕霧が死んだ後、二代目夕霧(後の夕霧)と結婚した伊左衛門は、
傾城の衣装のまま、お米を研いだり買い物に出かけたりする夕霧と
二人暮らし。
自宅で生計の糧に「傾城買指南所」なんてのを開いております。
しかし、それとてたいした実入りにはならず、伊左衛門さんちは
火の車。
今日も 数少ないお弟子さんが来たところに借金取りがやってきて
借金のかたに家財道具をもって行ってしまいます。
そこに訪れたのは 吉田屋のおかみ:おきささん。
二人で亡くなった夕霧(先の夕霧)を偲んでたら、なんとそこに訪れたのは
当の先の夕霧。
実は先の夕霧は お大尽に身請けされるのがいやで、死んだことにして
身を隠していたとか。
(それで、どうして、今まで伊左衛門に連絡のひとつもしないかな~<(ーー;))
そこに 買い物から後の夕霧も帰ってきて なぜかみんなで踊りまくり。
間におきささんが入って ようやく収まりかけたところに
大勢で乱入してきたのは、伊左衛門の妹に弟子のふりして紛れ込んでた
伊左衛門の実家の新入り手代以下、奉公人。
「おめでとうございます 若旦那」と お袋様の怒りがとけ、
伊左衛門は はれてボンボンに復帰。
ポン、ともってきた3千両で 小判撒きをして
(ちっとも学習してないですね、この人は(^_^;)
「藤屋の若旦那だ。女房が二人いても問題ない 問題ない」
(ちょっとまて、どこか問題ないんだ、おい<(ーー;)
と 新品の紋付?羽織をひっかけ、両手には傾城の打ちかけを
羽織った二人の夕霧を従え めでたしめでたしの大団円となります。
■のたりの目
・梅玉さんは、上方言葉になると、声量が落ちるのか、
なんかセリフが聞き取りにくくなるような気がします。
しかし、今回も含めて昨年からなんとなく梅玉さんの「上方モノへ挑戦」
が続いてるような気がしますね。なんでかな?
・時蔵さんの後の夕霧は、きれいだし、傾城姿でお米を研いだり
とお茶目な人さは 時蔵さんナイス♪なんですが、額の紫布巾?
が 個人的に なんかいまいちで。
・先の夕霧の魁春さんは、ちょっと地味な印象。
どうしても傾城フル装備の時蔵さんと比べてしまうからかな~。
それに、魁春さんの登場あたりから爆睡モードで・・・(ーー;)
・お弟子三羽烏は 松江さん 翫雀さん 門之助さん。
私、この配役と役名見たとき、なんでか、芸者風の女形の役だと
思い込んでいたんで、松江さんの第一声を聞いた時、
「そうか、松江さんって、立ち役だ!そうか、この3人は男か!」
と はっと気がつきました。(^_^;)
翫雀さんは 紫縮緬?の衣装におしろいがいっぱいついちゃってるのが
ちょっと目立ってしまってました。(^_^;) まぁ、仕方ないかな~
門之助さんの口三味線、うーん、「ドン!」がやたらとデカイんですが(^_^;)
そもそも「ドン!」は 三味線?(^_^;)鼓なのかな。
ところでこのお弟子三羽烏は 実は伊左衛門さんちの新入り手代だった
ということなんですが、でも、この3人、團蔵さんの借金取りが
やってきて、伊左衛門さん身包みはがれそうになった時、
とっとと逃げてたような・・・ いいのか、若旦那見捨てて逃げて(^_^;)
・白眉はやっぱり團蔵さん♪♪
今回は老けでもなく、ものすごい悪役でもなく 程よい素顔と愛嬌で♪
最後は花道を上方大尽風にひっこみ。
「身替座禅」といい、今月の夜の部は1階席にするべきだったか~っっ(>_<)
と思ったくらい、見たかった。この引っ込み。
この花道の舞台写真、でるといいな~
・東蔵さんの吉田屋女房は なんとも粋。
伊左衛門さんと連れびきするのに 後ろ向きで、伊左衛門さんに
斜めにしなだれかかるように座ってたとこなんて特に粋でした♪
・イヤホンガイドは 観翁さん。
でも、観翁さん、最後の展開はなんかあきれてました~(^_^;)
・全体に、ご贔屓の役者さんが色々でてましたし、見所は
結構あったんだと思いますが、先の夕霧が出てきてからの
踊れや踊れが なんとも長い(^_^;)
といっても私はその間、ほぼ爆睡してたんですが、
ハッと意識が戻った時、「もしかして、私の意識が切れる前から
ずーっと踊ってた?(^_^;)」と思ったくらいです。
結構長いこと踊り続けてたと思われる梅玉さん 時蔵さん 魁春さん
お疲れさまです。
そして、同じく、おそらく語りっぱなしだったと思われる葵太夫さんを
はじめとした義太夫の皆さんもお疲れ様です~。
あ、そういえば、お三味線の方が途中で胡弓を弾いてました。
あの音色がまた眠気を誘うんですよね~(^_^;)
・そうそう、最後の伊左衛門さんちの奉公人がどーっと押し寄せるところで
門之助さん出てるから 瀧之さんもいるかな~ と思ったんですが
残念ながら 見つかりませんでした。
というわけで、今月の舞台写真、出るんだったら 團蔵さんと東蔵さんのを
ゲットしたいな~ と思いました。
■花道:高
團蔵の引っ込み~。これで「高」です♪
あとは 時蔵さんのお買い物の行きと帰り。東蔵さんの出。
お弟子3人衆の出と引っ込み。
伊左衛門さんの妹さんを筆頭に奉公人大勢の出。
お弟子3人衆の出が、花道でちょっととまりますが、他はわりと
さらっとしてたと思います。
それから、なんか今月は3階A席がわりと空いているので、七三あたりは
なんとか見えました。
が、前の席のおじさんの座高が高い+右に左にアタマが揺れる揺れる(ーー;)
そのあおりで 後ろの私も正面舞台を見るのにおじさんと逆になるように
身体をを左右に揺らして~ と、えらく苦労しました(^_^;)
でも、これは、おじさんの前の列の席に、お着物のお姉さんがいて、
その方が帯がつぶれないようにするせいかを、背もたれに背をつけず、
ちょっと前のめりに近いような感じになっていたことも、関係あるみたいです。
仕方ないっちゃぁ仕方ないんですけどね~これは。(^_^;)
「暗闇の丑松」は残念ながら仕事の都合によりパス。
ネットのあちこちで好演と出てる高麗蔵さん 宗之助さん
秀太郎さんの場面は見たかったんですが、来月のためにも
今月はちゃんと仕事しとこうかな~と(^_^;)
もしかしたら、最後くらいに間に合う?と思って
会社終わって速攻ダッシュしたんですが、劇場ついたら、
スピーカーから定式幕が閉まる音が(^_^;)
というわけで、「身替座禅」から観劇です。
◆観劇位置
3階正面
◆構成
・暗闇の丑松 2時間弱
休憩:30分
・身替座禅 1時間弱
休憩:15分
・二人夕霧 1時間強
※終演:9時ジャストくらい
◆身替座禅
■演目について
岡村柿紅さんが6代目の菊五郎さんのために書き下ろした舞踊狂言のひとつです。
元ネタは狂言の「花子」。
この狂言の「花子」って、あんまり聞いたことないんですよね。
なんでも”秘曲”なんだそうです。
歌舞伎のこの「身替座禅」がこれだけ面白いんだから、
狂言の方もかなり面白いんじゃないか と思うんですが。
この狂言の「花子」と歌舞伎の「身替座禅」については
↓こちらの吉之助さんのHPに考察がでてました。
歌舞伎講釈
http://www5b.biglobe.ne.jp/~kabusk/index.htm
→作品研究→「もうひとつの「身替座禅」」
菊五郎さんの右京に仁左さんの山の神。
この組み合わせはおととしだったかな?の
南座の顔見世でやってるのの録画を確かその年の年末に
テレビでみた覚えが。
ちなみに歌舞伎座でこの組み合わせは 初めてだそうです。
そうだ、たしか同じ月(12月)に今の勘三郎さんの勘九郎さん最終公演が
歌舞伎座であって、そこでも、勘三郎さんの右京と三津五郎さんの山の神で
やってたんじゃなかったかな、この演目。
とにかく、観て楽しい、終わって楽しい演目です。
好きだな~ こういうの♪
■人物関係:
山の神の尻の下だから山蔭?右京(菊五郎さん)
主人はどちら?山蔭家従者の太郎冠者(翫雀さん)
こちらは主人は奥方:侍女小枝 (梅枝さん)
小枝よりも大人な感じの侍女千枝 (松也)
山の神の後光が山蔭を作る?:奥方玉の井(仁左衛門さん)
■のたりの眼
・菊五郎さんの右京さんは、もうお手のもの。
ほんと、恐妻家の役が上手いですねぇ 菊五郎さんは。(^_^;)
花子の元から帰路、花道での演技が長いです。
うー 観たいよぉ~(T_T)
この時、行きにはつけてなかった小袖?を着てますが
酔ってほの赤くなった顔が、この黒地に桜の小袖に映えて
艶っぽい♪
太郎冠者(入れ替わってるので実は奥方(^_^;)に花子との逢瀬を
聞かせるところの 花子と右京の二役は、さすが兼ねる役者さん。
うまいな~。
関係ないんですが、右京さんというとついドラマの「相棒」を
思い出してしまう(^_^;)
・仁左さんは、なぜかパッと見、大河ドラマの山内一豊の妻:千代を
思い出しちゃうんですが・・・なんでかな~(^_^;)
大柄な仁左さんですが、太郎冠者の身替りを知った時、
怒りでプルプル震えるところは、 とてもかわいらしい奥さんに感じました。
旦那を心配してオロオロするところもかわいいんですが、なぜか、それよりも
この場面の方が「かわいらしい」と感じられたんです。
人間味を感じさせたのかな~。
あと、仁左さん、手も大きいんですが、私が気がついた限りでは、
いつも指先がきちんとそろってて、ちゃんと女形の手になってるように
感じました。さすがです、仁左さん!
・太郎冠者は翫雀さん。
藤十郎さんなしで 菊五郎さんと翫雀さんという取り合わせは、
なんかめずらしいなと思いました。
翫雀さんは、大抵、藤十郎さんと一緒で、周りも上方の役者さんが
多い舞台 というイメージが私の中にできてたみたいです。(^_^;)
そのせいか、なんか菊五郎さんたちと発声の仕方が違う・・・
と言えばいいのかな、なーんとなく なじみがない感じが
ちょっとしました。
うまいことは うまいと思うんですが 太郎冠者。
・千枝と小枝
松也さんの千枝は なんとなく大人っぽく 艶気もある腰元。
しかしな~ 松也さん、あの格好で「女です」といったら
なんか通用しそう(^_^;)
梅枝さんの小枝は まだなんとなく硬さの残るお年頃な感じ。
でも、こちらも美人でした♪
そういえば梅枝さん、後半声がちょっとつらそうでした。
大丈夫かな。
・上手の常磐津と後半、松羽目とっぱらって登場の長唄さんと
お囃子連中の掛け合い。
鼓は望月朴清さん。長唄は多分、
おー 人間国宝コンビ~
【6/10:訂正】すみませーんっ 大嘘でしたーっ
長唄は杵屋巳紗鳳さんでしたーっ
・・・今、写真みててふと思ったんですが、巳紗鳳さんって、
三津五郎さんにちょっと似てらっしゃるかも♪
・菊五郎さんの後見は、菊史郎さんかな?
菊市郎さん、いなかったなぁ・・・(T_T)
■花道度:高
花子のもとに向かう右京さんの引っ込みと
花子のもとからの帰り道の出のみ。
それでなんで【高】なのかというと、
単に、私が 右京さんの帰り道をじっくり見たかったんです~(>_<)
◆二人夕霧
■演目について
昨年あたりから続く? 梅玉さんの「上方歌舞伎挑戦」シリーズの1本
といえる作品。
お話としては、「廓文章」(吉田屋)の続き。というか、パロディ。
「廓文章」も元は、近松門左衛門作の「傾城阿波の鳴門」
の上巻を改変したものだそうです。
今年1月に坂田藤十郎さんの襲名でやった「夕霧名残の正月」では
夕霧さんは幽霊でしたが、こちらは死んだと見せかけて
実は生きてた という設定です。
■役者さん
大店 藤屋の勘当息子:伊左衛門(梅玉さん)
今の伊左衛門の奥さん:後の夕霧 (時蔵さん)
傾城買指南所の数少ない弟子その1:いや風 (翫雀)
弟子その2:小れん(門之助)
弟子その3:てんれつ(松江)
借金取りの三つ物屋四九兵衛(團蔵♪)
先の夕霧を抱えてた吉田屋女房:おきさ(東蔵)
ひたすら隠れてた先の夕霧(魁春)
■あらすじもどき
夕霧が死んだ後、二代目夕霧(後の夕霧)と結婚した伊左衛門は、
傾城の衣装のまま、お米を研いだり買い物に出かけたりする夕霧と
二人暮らし。
自宅で生計の糧に「傾城買指南所」なんてのを開いております。
しかし、それとてたいした実入りにはならず、伊左衛門さんちは
火の車。
今日も 数少ないお弟子さんが来たところに借金取りがやってきて
借金のかたに家財道具をもって行ってしまいます。
そこに訪れたのは 吉田屋のおかみ:おきささん。
二人で亡くなった夕霧(先の夕霧)を偲んでたら、なんとそこに訪れたのは
当の先の夕霧。
実は先の夕霧は お大尽に身請けされるのがいやで、死んだことにして
身を隠していたとか。
(それで、どうして、今まで伊左衛門に連絡のひとつもしないかな~<(ーー;))
そこに 買い物から後の夕霧も帰ってきて なぜかみんなで踊りまくり。
間におきささんが入って ようやく収まりかけたところに
大勢で乱入してきたのは、伊左衛門の妹に弟子のふりして紛れ込んでた
伊左衛門の実家の新入り手代以下、奉公人。
「おめでとうございます 若旦那」と お袋様の怒りがとけ、
伊左衛門は はれてボンボンに復帰。
ポン、ともってきた3千両で 小判撒きをして
(ちっとも学習してないですね、この人は(^_^;)
「藤屋の若旦那だ。女房が二人いても問題ない 問題ない」
(ちょっとまて、どこか問題ないんだ、おい<(ーー;)
と 新品の紋付?羽織をひっかけ、両手には傾城の打ちかけを
羽織った二人の夕霧を従え めでたしめでたしの大団円となります。
■のたりの目
・梅玉さんは、上方言葉になると、声量が落ちるのか、
なんかセリフが聞き取りにくくなるような気がします。
しかし、今回も含めて昨年からなんとなく梅玉さんの「上方モノへ挑戦」
が続いてるような気がしますね。なんでかな?
・時蔵さんの後の夕霧は、きれいだし、傾城姿でお米を研いだり
とお茶目な人さは 時蔵さんナイス♪なんですが、額の紫布巾?
が 個人的に なんかいまいちで。
・先の夕霧の魁春さんは、ちょっと地味な印象。
どうしても傾城フル装備の時蔵さんと比べてしまうからかな~。
それに、魁春さんの登場あたりから爆睡モードで・・・(ーー;)
・お弟子三羽烏は 松江さん 翫雀さん 門之助さん。
私、この配役と役名見たとき、なんでか、芸者風の女形の役だと
思い込んでいたんで、松江さんの第一声を聞いた時、
「そうか、松江さんって、立ち役だ!そうか、この3人は男か!」
と はっと気がつきました。(^_^;)
翫雀さんは 紫縮緬?の衣装におしろいがいっぱいついちゃってるのが
ちょっと目立ってしまってました。(^_^;) まぁ、仕方ないかな~
門之助さんの口三味線、うーん、「ドン!」がやたらとデカイんですが(^_^;)
そもそも「ドン!」は 三味線?(^_^;)鼓なのかな。
ところでこのお弟子三羽烏は 実は伊左衛門さんちの新入り手代だった
ということなんですが、でも、この3人、團蔵さんの借金取りが
やってきて、伊左衛門さん身包みはがれそうになった時、
とっとと逃げてたような・・・ いいのか、若旦那見捨てて逃げて(^_^;)
・白眉はやっぱり團蔵さん♪♪
今回は老けでもなく、ものすごい悪役でもなく 程よい素顔と愛嬌で♪
最後は花道を上方大尽風にひっこみ。
「身替座禅」といい、今月の夜の部は1階席にするべきだったか~っっ(>_<)
と思ったくらい、見たかった。この引っ込み。
この花道の舞台写真、でるといいな~
・東蔵さんの吉田屋女房は なんとも粋。
伊左衛門さんと連れびきするのに 後ろ向きで、伊左衛門さんに
斜めにしなだれかかるように座ってたとこなんて特に粋でした♪
・イヤホンガイドは 観翁さん。
でも、観翁さん、最後の展開はなんかあきれてました~(^_^;)
・全体に、ご贔屓の役者さんが色々でてましたし、見所は
結構あったんだと思いますが、先の夕霧が出てきてからの
踊れや踊れが なんとも長い(^_^;)
といっても私はその間、ほぼ爆睡してたんですが、
ハッと意識が戻った時、「もしかして、私の意識が切れる前から
ずーっと踊ってた?(^_^;)」と思ったくらいです。
結構長いこと踊り続けてたと思われる梅玉さん 時蔵さん 魁春さん
お疲れさまです。
そして、同じく、おそらく語りっぱなしだったと思われる葵太夫さんを
はじめとした義太夫の皆さんもお疲れ様です~。
あ、そういえば、お三味線の方が途中で胡弓を弾いてました。
あの音色がまた眠気を誘うんですよね~(^_^;)
・そうそう、最後の伊左衛門さんちの奉公人がどーっと押し寄せるところで
門之助さん出てるから 瀧之さんもいるかな~ と思ったんですが
残念ながら 見つかりませんでした。
というわけで、今月の舞台写真、出るんだったら 團蔵さんと東蔵さんのを
ゲットしたいな~ と思いました。
■花道:高
團蔵の引っ込み~。これで「高」です♪
あとは 時蔵さんのお買い物の行きと帰り。東蔵さんの出。
お弟子3人衆の出と引っ込み。
伊左衛門さんの妹さんを筆頭に奉公人大勢の出。
お弟子3人衆の出が、花道でちょっととまりますが、他はわりと
さらっとしてたと思います。
それから、なんか今月は3階A席がわりと空いているので、七三あたりは
なんとか見えました。
が、前の席のおじさんの座高が高い+右に左にアタマが揺れる揺れる(ーー;)
そのあおりで 後ろの私も正面舞台を見るのにおじさんと逆になるように
身体をを左右に揺らして~ と、えらく苦労しました(^_^;)
でも、これは、おじさんの前の列の席に、お着物のお姉さんがいて、
その方が帯がつぶれないようにするせいかを、背もたれに背をつけず、
ちょっと前のめりに近いような感じになっていたことも、関係あるみたいです。
仕方ないっちゃぁ仕方ないんですけどね~これは。(^_^;)