昼食に外に出て、ついでのドライブの3日間
家では、図書館から借りてきたアマデウス、モーツアルトのビデオと
夜明け前のビデオをみて、推理小説1冊を読んだだけ
仕事は、ほとんどしない3日間
連休後半もこんなもの
退職後の練習と思って楽しんでいるが、
やはり退屈だなー。
家では、図書館から借りてきたアマデウス、モーツアルトのビデオと
夜明け前のビデオをみて、推理小説1冊を読んだだけ
仕事は、ほとんどしない3日間
連休後半もこんなもの
退職後の練習と思って楽しんでいるが、
やはり退屈だなー。
02/4/26 ¥海保[ミスに強くなる」中央労働災害防止協会新書より
心理安全工学序説(8)
コミュニケーション管理不全
海保博之
●はじめに
「コミュニケーション活動」の標語が掲げられている建築現場の脇を毎朝通っている。「安全第一」「無事故、無災害」などの見慣れた標語とは一味違った標語なので気になっていた。
たくさんの人々が協同して仕事をするときには、コミュニケーションは必須だし、そのコミュニケーションが不適切だと、仕事の能率が悪くなるだけでなく、下手をすると、エラー、事故になってしまう。にもかかわらず、意外にその大事さが認識されていないところがあるように思う。
そこで今回は、人に何かを音声で指示する場面に限定して、コミュニケーションを適切に管理するための方策について考えてみる。
●コミュニケーションの構図を知る
---コミュニケーション心理認識支援
まずは、図でコミュニケーションの基本的な図式を確認しておく。ここで、表象とは、外界について形成される頭の中の抽象化された世界で、言語(命題)的表象とイメージ的表象とがある。
コミュニケーションにかかわるエラーは、この図式のどの段階でも発生する可能性があるが、発信者と受信者の頭の中で起こるエラーについては、すでにこれまでの連載で取り上げてきたことにつきるので、ここでは、媒体の一つである音声言語による指示にかかわるエラー、事故に話を限定することになる。
*
図 別添
*
●音声による指示は使いやすいが危ない
---音声指示の信頼性向上支援
音声による表現は、相手が目の前にいることを想定している。したがって、言い間違い、聞き違いは当然との前提でコミュニケーションが成り立っているようなところがある。
そのためもあって、冗長に表現することも、言い直しや聞き直しもごく当たり前のごとく許されているし、手振り身振りなどのパラ(付随)言語が、それを見ている人がいないときでさえ付随させる。
ということは、ムダのない指示、質問を許さない権威的な雰囲気での指示、文章を読むかのごとき指示は、不自然で危ないということになる。
相手がわからないそうな顔をしていれば、繰り返し指示をしたり、確認をしたりして、指示の信頼度を高めることになる。
また、言い直しが許されないほど事態が切迫していたり、無線などでしか指示できないためパラ言語の使用ができないときには、音声による指示は極めてリスクの高いものとなる。
たとえば、航空管制で、飛行機の高度を「あげる」と「さげる」を、「あ」と「さ」の1拍の違いだけでコントロールするのは無理というものである。さらに関連して、日本語は、同音語がやたら多いことも、音声だけによる指示のリスクを高めている。
音声を文字表示に変換するなどの別途の指示媒体の支援システムがどうしても必要となる。
●わかりやすく指示する---理解支援
空気の中に消えていってしまう音声による表現は、時間的な連続性を作り込まないと、全体像がみえなくなり、断片的にはわかるが、全体としては何が何やらわけがわからないということになりがちである。こんな情報環境は、エラー、事故防止にとっては好ましくない。
時間的な連続性を作り込むためには、随所で全体像を提示するようにする。
・表現の冒頭では、全体像や目標を言う
・随所で、これは全体、目標のこの部分、ということを示す
・最後に、まとめの形で全体を示す
これによって、大きな理解の枠組の中に、個別的な情報を位置づけることができるので、わかりやすくなる。
わかりやすくするもう一つの工夫は、メリハリ表現である。
すべての音声情報を理解してもらうのが無理なら、せめて大事なところだけでも、ということである。
音声表現では、ポーズ、声量、イントネーション、ジェスチャーなどによって、自然にメリハリ表現ができるようになっているが、それをより洗練させて使うように心がけることになる。たとえば、
・大事なことは3つ、といって指3本を示す
・大事なところでは声量をあげ、さらに繰り返す
さらに、「ここは大事なところですからよく聞いて」といった聞き方をコントロールしてもらうための情報(メタ情報)を提供することも時にはあってよい。
●簡潔に指示する---動きの指示支援
人に何かを指示し動いてもらおうとするときは、そのエッセンスを簡潔に表現することが何より大事となる。
ところが、簡潔な表現は、情報を充分に伝えられない不安があるためか、なかなか難しい。ついくどくとながくなってしまう。くどくなれば、エッセンスが見えなくなり、どう動いてよいかがわからなくなり、不適切動作が発生してしまう。
かくして、簡潔さの中に、どのようなエッセンスをどのように作り込むが勝負どころとなる。
人に指示をするときの表現内容のエッセンスは、何を(what)なぜ(why)どうやって(how)の2W1Hである。たとえば、
・危ないです(what)。車が来ます(why)。左に寄ってく ださ い(how)。
・線路を修理します(what)。老朽化したためです(why)。 ***工法で行ないます(how)。
いつも2W1Hが必要というわけではない。自明なものは省略してさらに簡潔な表現にすることがあってよい。
また指示の仕方にも工夫が必要である。
一度にたくさんのことを指示しても、忘れられてしまったり、エラーをさせることになる。できれば1回の指示では一つのことを、それが無理なら、1回の指示では3つくらいまでに限定する。
さらに、なんのためにそれをするか(趣意説明)、あるいは、することの目標も簡潔に言う。これによって、自分のすることがその趣意や目標に合っているかを自己チェックしながら仕事をしてもらえる。
●時にはビジュアル表現も活用する---視覚による指示支援
音声による指示を、信頼がおけて、わかりやすく、効果的になるようにするにはどうしたらよいかを考えてみた。
しかしながら、音声だけの指示では、いくら工夫を凝らしても限度がある。となると、もう一つの言語媒体である視覚(文字、絵)言語によって、その限度を越えることがあってもよい。
視覚言語は、音声言語の最大の弱点である情報の非固定性を克服できる。必要に応じて参照することもできる。さらに、絵を使えば、全体像やさまざまな関係を見せることもできる。
具体的には、TVのニュース解説などで行なわれている、パネルとかフリップとか呼ばれるものによる要点の摘記や図解を真似ることになる。
****本文117行 図表分3行含む
心理安全工学序説(8)
コミュニケーション管理不全
海保博之
●はじめに
「コミュニケーション活動」の標語が掲げられている建築現場の脇を毎朝通っている。「安全第一」「無事故、無災害」などの見慣れた標語とは一味違った標語なので気になっていた。
たくさんの人々が協同して仕事をするときには、コミュニケーションは必須だし、そのコミュニケーションが不適切だと、仕事の能率が悪くなるだけでなく、下手をすると、エラー、事故になってしまう。にもかかわらず、意外にその大事さが認識されていないところがあるように思う。
そこで今回は、人に何かを音声で指示する場面に限定して、コミュニケーションを適切に管理するための方策について考えてみる。
●コミュニケーションの構図を知る
---コミュニケーション心理認識支援
まずは、図でコミュニケーションの基本的な図式を確認しておく。ここで、表象とは、外界について形成される頭の中の抽象化された世界で、言語(命題)的表象とイメージ的表象とがある。
コミュニケーションにかかわるエラーは、この図式のどの段階でも発生する可能性があるが、発信者と受信者の頭の中で起こるエラーについては、すでにこれまでの連載で取り上げてきたことにつきるので、ここでは、媒体の一つである音声言語による指示にかかわるエラー、事故に話を限定することになる。
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図 別添
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●音声による指示は使いやすいが危ない
---音声指示の信頼性向上支援
音声による表現は、相手が目の前にいることを想定している。したがって、言い間違い、聞き違いは当然との前提でコミュニケーションが成り立っているようなところがある。
そのためもあって、冗長に表現することも、言い直しや聞き直しもごく当たり前のごとく許されているし、手振り身振りなどのパラ(付随)言語が、それを見ている人がいないときでさえ付随させる。
ということは、ムダのない指示、質問を許さない権威的な雰囲気での指示、文章を読むかのごとき指示は、不自然で危ないということになる。
相手がわからないそうな顔をしていれば、繰り返し指示をしたり、確認をしたりして、指示の信頼度を高めることになる。
また、言い直しが許されないほど事態が切迫していたり、無線などでしか指示できないためパラ言語の使用ができないときには、音声による指示は極めてリスクの高いものとなる。
たとえば、航空管制で、飛行機の高度を「あげる」と「さげる」を、「あ」と「さ」の1拍の違いだけでコントロールするのは無理というものである。さらに関連して、日本語は、同音語がやたら多いことも、音声だけによる指示のリスクを高めている。
音声を文字表示に変換するなどの別途の指示媒体の支援システムがどうしても必要となる。
●わかりやすく指示する---理解支援
空気の中に消えていってしまう音声による表現は、時間的な連続性を作り込まないと、全体像がみえなくなり、断片的にはわかるが、全体としては何が何やらわけがわからないということになりがちである。こんな情報環境は、エラー、事故防止にとっては好ましくない。
時間的な連続性を作り込むためには、随所で全体像を提示するようにする。
・表現の冒頭では、全体像や目標を言う
・随所で、これは全体、目標のこの部分、ということを示す
・最後に、まとめの形で全体を示す
これによって、大きな理解の枠組の中に、個別的な情報を位置づけることができるので、わかりやすくなる。
わかりやすくするもう一つの工夫は、メリハリ表現である。
すべての音声情報を理解してもらうのが無理なら、せめて大事なところだけでも、ということである。
音声表現では、ポーズ、声量、イントネーション、ジェスチャーなどによって、自然にメリハリ表現ができるようになっているが、それをより洗練させて使うように心がけることになる。たとえば、
・大事なことは3つ、といって指3本を示す
・大事なところでは声量をあげ、さらに繰り返す
さらに、「ここは大事なところですからよく聞いて」といった聞き方をコントロールしてもらうための情報(メタ情報)を提供することも時にはあってよい。
●簡潔に指示する---動きの指示支援
人に何かを指示し動いてもらおうとするときは、そのエッセンスを簡潔に表現することが何より大事となる。
ところが、簡潔な表現は、情報を充分に伝えられない不安があるためか、なかなか難しい。ついくどくとながくなってしまう。くどくなれば、エッセンスが見えなくなり、どう動いてよいかがわからなくなり、不適切動作が発生してしまう。
かくして、簡潔さの中に、どのようなエッセンスをどのように作り込むが勝負どころとなる。
人に指示をするときの表現内容のエッセンスは、何を(what)なぜ(why)どうやって(how)の2W1Hである。たとえば、
・危ないです(what)。車が来ます(why)。左に寄ってく ださ い(how)。
・線路を修理します(what)。老朽化したためです(why)。 ***工法で行ないます(how)。
いつも2W1Hが必要というわけではない。自明なものは省略してさらに簡潔な表現にすることがあってよい。
また指示の仕方にも工夫が必要である。
一度にたくさんのことを指示しても、忘れられてしまったり、エラーをさせることになる。できれば1回の指示では一つのことを、それが無理なら、1回の指示では3つくらいまでに限定する。
さらに、なんのためにそれをするか(趣意説明)、あるいは、することの目標も簡潔に言う。これによって、自分のすることがその趣意や目標に合っているかを自己チェックしながら仕事をしてもらえる。
●時にはビジュアル表現も活用する---視覚による指示支援
音声による指示を、信頼がおけて、わかりやすく、効果的になるようにするにはどうしたらよいかを考えてみた。
しかしながら、音声だけの指示では、いくら工夫を凝らしても限度がある。となると、もう一つの言語媒体である視覚(文字、絵)言語によって、その限度を越えることがあってもよい。
視覚言語は、音声言語の最大の弱点である情報の非固定性を克服できる。必要に応じて参照することもできる。さらに、絵を使えば、全体像やさまざまな関係を見せることもできる。
具体的には、TVのニュース解説などで行なわれている、パネルとかフリップとか呼ばれるものによる要点の摘記や図解を真似ることになる。
****本文117行 図表分3行含む
定年力検定、阪神タイガース検定、京都通検定
びっくりするような検定試験が続々。
検定、資格試験、花盛りの時代背景はなんだろう。
知の特技をアピールする必要性がある時代になったからであろうか。
悪いことではないとは思う。
ただ、なんとなく釈然としないのは、
知は「知っているだけ」ではだめで、
それを活用して何か世の中に役立てることが
大事。そちらがおそろかになってはまずい。
ちなみに、自分のもっている資格は、
英検1級と自動車免許のみ。
写真 造成地から見た東京成徳大学
びっくりするような検定試験が続々。
検定、資格試験、花盛りの時代背景はなんだろう。
知の特技をアピールする必要性がある時代になったからであろうか。
悪いことではないとは思う。
ただ、なんとなく釈然としないのは、
知は「知っているだけ」ではだめで、
それを活用して何か世の中に役立てることが
大事。そちらがおそろかになってはまずい。
ちなみに、自分のもっている資格は、
英検1級と自動車免許のみ。
写真 造成地から見た東京成徳大学