放送大学ラジオ「心理学研究法」テキスト 原稿
6章 心を説明するモデルを探るーーモデル論的アプローチ
本章のねらい**************************
1970年代、認知心理学の研究の潮流を端的に言うなら、モデル論的アプローチと呼ぶにふさわしい研究が盛んにおこなわれるようになってきたことであろう。その多くは、実験室での実験研究であったが、実験研究のオーソドックスなねらいである因果関係の追及とは明らかに異なったアプローチが採用されていた。それは、得られたデータがどのような心のメカニズムによるものかをモデルによって説明しようとするものであった。
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