化石の海、記憶の海
大地に刻まれた海岸線
金生山産の大理石を張った壁面は、古生代ペルム紀の巨大二枚貝「シカマイア」の化石の宝庫=岐阜市司町、県岐阜総合庁舎玄関ホール
岐阜県を形成する山ひだ深い大地が、何億年も前にさかのぼると実は海だったという証拠は、今も県土のあちこちで見いだせる。
瑞浪市化石博物館長の奥村好次さんに、代表的な海生の化石を挙げてもらった。
「古生代なら、奥飛騨 . . . 本文を読む
長滝の延年
連綿と続く「白山信仰」
霊峰白山の、どこまでも白く広大な山容。はるかかなたに飛騨山脈や御岳が見える=石川県白山市上空から飛騨方面を望む
伊勢湾を北上する機内から濃尾平野を一望した。恵那山、御岳、飛騨山脈に、白山、伊吹山。頂に雪を載せた山々の中でも白山の白さは際立って見えた。
「加賀白山といわれ岐阜県は白山を忘れているが、半分は岐阜県の山だし、恵みを一番頂いてきたのも . . . 本文を読む
ひるがの分水嶺
水を守るために森守る
長良川源流の叺(かます)谷を訪れ、水に触れてみる児童ら=昨年11月、郡上市高鷲町ひるがの
「分水嶺というのは川の分かれ道。ここで太平洋と日本海のどちらに流れるか決まる。全国に分水嶺は数多いけど、ここは珍しい、目に見える分水嶺」
郡上市高鷲町ひるがのの分水嶺公園を昨年秋、関市の武儀西小と武儀東小の児童が見学した。地元でペンションを経営する長良川 . . . 本文を読む
生き物たちの受難
阻まれた海との行き来
海で産卵するために川を下るモクズガニを捕るカニかご漁=揖斐郡揖斐川町北方、揖斐川
揖斐郡揖斐川町の揖斐川で昨秋、産卵のため海に下るモクズガニを捕るカニかご漁を見た。「今年は不漁。豪雨災害で川底に土砂がたまり、徳山ダムができてからそのまま流れない」。例年、3カ月で300匹は捕る林幹夫さん(75)が嘆く。
郡上市八幡町の吉田川では、長良川水系・ . . . 本文を読む
山里の寒天づくり
凍える山、海の幸生かす
内陸の風土を生かした寒天づくり。凍える朝も「天出し」作業に精を出す人たち=恵那市山岡町下手向
恵那山おろしが吹く凍えるような冬の朝、恵那市山岡町では「いい日になりました」とあいさつするそうだ。寒天の特産地で、和菓子などに使う天然細寒天では日本の8割強のシェアを占めている。
寒天の原料は海藻のテングサ。遣唐使が製法を持ち帰ったという心太( . . . 本文を読む
飛騨ぶり塩の道
川が伝える文化、脈々と
富山湾で水揚げされた天然ブリ。今は戦後生まれの熟練の技で高山でも塩漬けされる=高山市初田町、駿河屋
ワラビ粉は、飛騨川上流の高根や秋神(いずれも高山市)、跡津川上流の山之村(飛騨市)などの奥山の特産物。秋神では弘法大師が伝えたと伝承されるほど歴史は古いが、飛躍的に生産が伸びたのは大正以降で、和傘を張るのりとして使われた(「朝日村史」)。
城 . . . 本文を読む
アユ履歴の詳細調査を 河口堰検討会で出席者指摘
2010年2月23日
長良川河口堰(ぜき)の機能が十分に果たされているかどうかを検討する県の「長良川河口堰調査検討会」が22日、岐阜市で開かれた。河口堰がアユの遡上(そじょう)や海への降下などの生態にどのような影響を与えているのか詳細な調査が必要との意見が委員から出され、実施に向けて検討することになった。
検討会には河川工学や魚類の専門家、漁 . . . 本文を読む
長良川河口堰で鮎の遡上確認 昨年より4日遅く
2010年02月15日09:05
水資源機構長良川河口堰(ぜき)管理所は14日、三重県桑名市の河口堰で、今年初めて鮎の遡上(そじょう)を確認した、と発表した。
同管理所によると、同日午前6時55分ごろ、河口堰左岸の呼び水式魚道で、体長約5センチの稚鮎1匹の遡上を調査員が目視で確認した。遡上の確認は昨年より4日遅い。
. . . 本文を読む
大寒の列島、記録的暖かさ 31地点で1月過去最高
2010年1月20日 21時10分
大寒の日本列島は20日、日中も気温がぐんぐん上昇。北海道を中心に31地点で気温が1月として観測史上最高となったほか、全国的に3~4月並みの春を思わせる陽気となった。
気象庁の観測によると、北海道の湧別で平年より13・1度高い9・4度、熊本県天草市の本渡で11・5度上回る21・1度など、北海道の15地点を含 . . . 本文を読む
今冬最低、岐阜市で氷点下3.5度 大雪は峠越す
2010年01月15日13:53
飛騨地域や美濃山間部を中心に大雪が降り続いている県内は15日朝、厳しい冷え込みとなり、岐阜市で氷点下3・5度(平年0・4度)、高山市の市街地で氷点下7・8度(同氷点下5・3度)と、今季一番の最低気温を記録した。
岐阜地方気象台によると、13日朝から降り続けている大雪は峠を越したとみられるが、引き続き雪の . . . 本文を読む
飛騨全域、大雪続く 美濃平野部はピーク越す
2009年12月20日08:42
強い寒気が流れ込んだ影響で19日、県内は各地で降雪となった。岐阜地方気象台によると、同日夜までに美濃地方の平野部でピークを越したものの、20日にかけても冬型の気圧配置は続き、飛騨地方全域と美濃地方の山地では引き続き大雪になるとみられる。同気象台は、雪崩など大雪による災害、交通事故などに注意を呼び掛けている。 . . . 本文を読む
KYBが七宗町と川辺町の子会社解散
2009年10月23日08:22
油圧機器大手のKYB(カヤバ工業)は22日、連結子会社のKYB神渕(加茂郡七宗町)とKYB川辺(同郡川辺町)を解散・清算する、と発表した。不況を背景に売上高が減少していることから、可児市内のKYBの工場などに生産を集約し、生産効率を高める。同日開催の取締役会で決めた。
神渕は二輪車用の油圧緩衝器、川辺はミニショベ . . . 本文を読む
食いねえ笠松の新名物 地元産づくし「アユの押しずし」
2009年10月6日
本格販売するアユの押しずし=笠松町の「ふらっと笠松」で
笠松町商工会が同町の新しい名物を作ろうと、今年春に試作したアユの押しずし(800円)の本格販売を、名鉄笠松駅構内の町のアンテナショップ「ふらっと笠松」で始めた。一日限定15本。山下定良会長は「町の名物として、笠松をPRする核にしたい」と話す。
押しずし . . . 本文を読む
やなに落ちアユ豊漁 雨で川が増水し3000匹
2009年10月4日
やな場で天然の落ちアユを捕まえる子どもら=山県市青波で
2日の雨により川が増水した影響で、夕方から3日未明にかけて県内の観光やなに落ちアユが上がり、8月のやな漁解禁以来最高の豊漁となった。
○…山県市青波の美山観光やなでは、3000匹がやな場に落ちた。ほとんどがアユで、ウナギ、マスも含まれていた。3日から天然アユの . . . 本文を読む
「モクズガニ」漁が盛期 身近な川で秋の味覚を
2009年9月15日
川舟に乗り、モクズガニの入ったカニかごを引き揚げる佐藤さん=神戸町の平野井川で
神戸町の平野井川で、秋の味覚として知られる「モクズガニ」の漁がシーズンを迎えた。同川は幅10メートルほどしかないが、わき水に恵まれてさまざまな生きものをはぐくんでいる。漁師たちは川底にモンドリと呼ばれるカニかごを沈め、この時期だけの漁に熱中 . . . 本文を読む