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ジャパンC(GI)最終結論

2011-11-26 21:58:43 | Weblog
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東京10R  ジャパンC(芝・Cコース 2400㍍)
◎トゥザグローリー
○エイシンフラッシュ
▲ペルーサ
△ブエナビスタ
×デインドリーム
×ヴィクトワールピサ

 レースの鍵を握るのはブエナビスタだ。1枠2番に入り、ジョッキー心理としては前走同様に包まれて狭いところに入るのは避けたいところ。少し気合いを付けて好位へ行くか。デインドリームはブエナを徹底マークする。たとえ向こう正面でヴィクトワールピサが動こうとも、最後に長い直線は控えている。お互いを意識していることからも連れて動くことは考えづらい。若くて魅力的なデインドリームと大人の魅力を放つブエナビスタの対決は必見。ハナはフランスのシャレータか。14番枠から内の出方を見ながらスッと1角でハナを奪う。アメリカのミッションアプルーヴドはいかにもパワータイプで、日本のスピードで先手を奪えるかは疑問。向こう正面まではスローで流れ3角手前からペースアップする流れ。一気に流れが動くのは4角からで直線の瞬発力勝負の見立て。

 土曜日の競馬を見る限り、先週土曜日の道悪で傷んだ内側の馬場は回復している。先行馬でも十分に残れる状態だ。未完の大器トゥザグローリーを本命に推す。前走の天皇賞秋5着は、久々で夏負けからは立ち直っていたが、万全のデキとはいかなかった。東京2000㍍では不利な17番枠。スーッと行き脚がつき、楽な手応えで好位の外めへ。道中は抑えるのに苦労するくらいの行きっぷり。収縮のある走りでタメが利いている。4ハロン目からは無理することなく中団までポディションを落として脚をタメる。ペースを考えれば絶妙な判断。しかし、終始馬群の外めを通らされるロスの多い競馬。3,4角は仕掛けることなくジッと我慢し、直線も大外へ。坂上で内へモタれ右手綱で矯正しながらもグーンと伸びる。ラスト1ハロン手前から先頭に並びかけるも、そこで脚は止まってしまい、苦しくなって内へモタれてしまった。不利な大外枠で無駄な距離を走らされながらよく頑張っているし、直線で一瞬の脚力は示した。武器は抜群のスピード性能と勝負どころから馬なりでポディションを上げられる脚力だ。今春の日経賞では、4角から他馬は手綱をしごいてスパートするなか、自身は馬なりでグーンと加速。レースのラップが10秒8のところだからすごい脚力だったのが分かる。次走の天皇賞では初の3200㍍でモロに折り合いを欠いて惨敗しているように、距離延長で折り合いはポイントになる。そこは福永も熟知しているし、心配は要らない。むしろ距離延長でスーッと先行できるし、道中の追走も楽になる。となれば4角から馬なりでグーンと加速し、一瞬の脚力で抜け出せる。久々の前走は攻めでもモタモタして仕上りはひと息だったが、この中間は2週続けてコースで長めから追われ万全のデキ。例によって頭は高かったが、大きなフットワークで脚力を示した。勝てる。

 エイシンフラッシュにとって試練ともいえる15番枠。過去の東京コースでは昨秋のジャパンC、前走の天皇賞でいずれも惜敗している。敗因は発馬が良過ぎるために前に壁を作ることができず、なし崩しに脚を使わされてしまったためだ。はっきりしている。前走で教訓を得たルメールが引き続き騎乗するのがベストだったが、シャレータの優先契約で騎乗できず。テン乗りの池添が跨る。能力を発揮できるかは池添の手綱さばきに掛っている。策としては昨秋のジャパンCの反省を生かし、内田が有馬記念で見せた意図的に発馬を遅らせ、1角手前で内に潜り込むことか。スローでジッと脚をタメれば大きなフットワークから抜群の瞬発力を繰り出せる。じっくりと構えられ、直線の長い府中だからこそ能力を発揮できる。ひと叩きし、生涯最高のデキに仕上がった。あとは池添の手綱に託すだけ。

 ペルーサはひと叩きしたことで更にトモが丸みを帯びている。昨秋はトモの弱さから発馬で行き脚がつかず苦労したが、パンとした今なら心配はいらない。昨年までならコーナー2回で一貫した流れになりやすい府中2000㍍がベストだったが、充実した今ならコーナー4回の競馬でも問題ない。今回はある程度馬込みの中からの競馬になる。一気に流れの速くなる4角ではズブさを見せるだろう。それでも、府中の長い直線なら十分にカバーできる。エンジンが掛れば決め手は強烈だ。

 昨年の1着入線のブエナビスタは、中間は攻めを大幅に強化してきた。コースで2週続けて7ハロンから意欲的に追われ、19日にもコースで速いところを出している。ひと叩きしてこれだけの量をこなせれば相当な上積みは望める。ただ、長めから飛ばしたこともあるが、昨秋はもっと首を上手く使えてそれが推進力に繋がっていた。前捌きももう少し柔らかかった。ここ2走は勝負どころでズブさを見せて差し損ねているのも事実。昨年ほどのデキにはない。ゆったりと追走し、瞬発力を生かせる府中の2400㍍はベストの条件。