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2022年は客観的な予想を心がけます。

菊花賞(GI)最終結論

2011-10-22 20:04:26 | 最終結論
京都11R 菊花賞(GI 芝・3000㍍)
◎オルフェーヴル
○ベルシャザール
▲ウインバリアシオン
△ダノンマックイン
×フェイトフルウォー
×ゴッドマスタング

 史上7頭目の三冠馬誕生へオルフェーヴルが万全の態勢でレースを迎える。前走の神戸新聞杯1着は、好発を決めて中団へ。発馬後から久々の実践とスローということもあり、ハミを噛んで力んでしまう。向こう正面に入っても気を許せばガツンと行ってしまいそうな手応え。4角で外からウインバリアシオンが迫ってきたところで外めから進出を開始する。そこで左手前に替えてしまったことで4角で外へ膨れてしまう。直線に入ると馬なりのままグングン加速し、一気に先頭へ躍り出る。そこで内へモタれて坂上では右手前に替える。最後は内ラチを頼るような感じになったが、危なげなく差し切った。馬なりでポディションを上げられる凄い瞬発力だ。馬体もダービーから16㌔増やし、力強さも加わっている。今回は距離が600㍍伸びて3000㍍に替わる。確かに手綱を短く持ち、ハミを噛んでしまうタイプ。3000㍍はベストではないのは確か。それでも、前走の神戸新聞杯で超スローのなかで我慢することができたし、テンに折り合いに専念できれば克服可能と見る。あとは14番枠発走で最初の下り坂をどう乗り切るかがポイントになる。この中間は2週続けて坂路で併走馬を子供扱いした。凄い脚力でひと叩きされて更に上向いている。右回りはまだモタれる癖はあるが、それをカバーできる脚力がある。不動の本命へ。

 ひと叩きしてベルシャザールが急上昇を描いている。前走のセントライト記念はダービー以来の実戦。540㌔前後の超大型馬だけに久々は得意ではない。レースでは、ロイヤルクエストが大逃げする縦長のハイペースの流れを3番手から追いかける形。仕掛けどころが難しかったし、後続の目標にされる苦しい形。それでも大崩れはしなかったし、最後まで粘り強い走りを見せてくれた。ひと夏を越し、トモに実が入ったことで首の位置が低くなり、それが推進力に繋がっている。この中間は3週続けて坂路でびっしりと追われ、ひと叩きした効果は絶大。大幅な上積みが期待できる。長距離輸送だと発汗で大幅に馬体を減らしてしまうケースも考えられるが、近距離輸送の京都ならその心配もない。何よりスッと先行できるのは強み。4角の下り坂を利してロングスパートできれば。

 ウインバリアシオンも爪の不安が解消し、それと共にトモに実が入って首を上手く使えるようになった。それがダービー2着好走の要因。ひと夏を越し、馬体は更にボリューム感を増している。前走の神戸新聞杯は4角で外めから動き、オルフェーヴルと同じ位置から末脚を計ったが、あっさりと突き放されてしまった。逆転するには少し前で運ぶか、4角でインに突っ込むかだろう。今は折り合いに不安がないし、距離も大丈夫だろう。

 穴はダノンマックイン。坂路では見た目のスピード感は今ひとつでも、それ以上の時計が出る。これはトビが大きいからで、走る馬の証拠。走りはステイヤーのもの。ロングスパートができる持久力があり、中団待機から早めに動ければ。

 ゴッドマスタングも不気味な存在。トモが緩くテンに前へ行けないし、勝負どころでもズブい。攻めでは鞍上に反抗する面も見せ、気性面にも課題を残す。ただし、前走の500万戦1着は、最後方待機から一気の差し切り勝ち。スローで馬群が凝縮したなか、3,4角はかなりの大外を通らされ、距離ロスは相当あった。それでも、直線は後続を突き放した。相手が弱かったとはいえ、強い競馬だった。後方一気が決まるメンバーではないが、4角でインに突っ込むことができれば面白い存在。スタミナには自信を持つ。

菊花賞(GI)調教診断!

2011-10-22 15:59:44 | 調教診断
トーセンラー】○ 順調
蛯名を背にCWで2頭併せ(外ネオヴァンドーム)の内を6ハロンから追走。直線で馬体を併せ、ゴール前で僅かに先着できたものの、乗り手の体重差がありながら手応えで若干見劣った。グンと重心を沈め、四肢を目一杯に伸ばした馬体以上に大きな走りをする。前走で仕上がっていたので大幅な上積みは見込めないが、順調に来ている。

ルイーザシアター】○ 迫力感じさせ
坂路で2頭併せ。前脚をピンと張り出したメリハリのあるフットワーク。大トビで迫力があるし、首も上手く使えて集中力にも富んでいる。

スーザングレート】○ 併走馬突き放す
栗Pで2頭併せの外を6ハロンから。テンから飛ばし、3,4角は抑えるのに苦労するほどの行きっぷり。ラスト1ハロンから軽く気合いを付けられると、頭は高いが四肢を目一杯に伸ばした迫力あるストライドで併走馬を突き放した。好調。

ユニバーサルバンク】○ 迫力ひと息も
CWでブエナビスタの外を6ハロンから終いサッと伸ばす。女王には軽く突き放されてしまったが、追われてからグンと重心を沈めていつもの動き。ただ、トモの送りは甘く迫力という点ではひと息。

フェイトフルウォー】◎ 力強い脚捌き
長距離輸送を控えており、最終追い切りは坂路でサッと。首を水平に使い、集中力に富んだ走り。大きなフットワークで脚捌きも実に力強い。イレ込むことなく精神面もしっかりしている点にも好感が持てる。

シゲルリジチョウ】▲ アラアラ一杯で
坂路で2頭併せ。ビシビシ追われて先着できたものの、最後は完全に脚が止まってしまいアラアラ一杯に。ビッシリられている点には好感は持てるが、強調はできない。

ゴッドマスタング】○ 気性に課題残すも、脚力示す
CWで馬場の5分どころを回り、ナリタクリスタルと2頭併せで6ハロンから。ラスト1ハロンから追い出されると、フワッとして鞍上に反抗するように止まってしまう。決してバテてはおらず、気性面に課題を残す。脚捌き自体は力強く目を見張るストライドをしている。

ベルシャザール】◎ 今が充実期
坂路で2頭併せを追走し、終いびっしりと。ゴール前は馬体を接触させて迫力のある追い比べに。迫力満点のフットワークでラスト1ハロン12秒6も実に優秀。何より春先に比べてトモに実が入り、首の位置が低くなったため終いもしっかりと踏ん張れるようになっている。540㌔前後の超大型馬だけに脚元に掛る負担は相当だろうが、今は充実期で痛いところがなくなっているのだろう。3週続けてびっしりと攻め馬を積み、ひと叩きした上積みは相当見込める。

ダノンミル】▲ 全体的に硬く
ジョッキー騎乗で坂路を終い重点。ゴール前はステッキが入り左手前に替えるも、全体的に硬さのある走りで迫力はひと息。もう少し首を柔らかく使えるようになれば。

ロッカヴェラーノ】○ デキ万全
川田を背に坂路で半マイルからびっしりと追われる。独特の前脚のフォームに目がいくが、スピード感のある走りで首も水平に使えている。52秒1-12秒4も優秀だ。3週続けて速い時計を出し、デキは万全。

サダムパテック】○ 首を使えるようになり
岩田を背に坂路で単走。馬場の真ん中を回っただけに時計は強調できないが、春先よりは首を上手く使えるようになっている。フットワークも柔らかくスピード感十分の走り。

ハーバーコマンド】○ 気性に課題残すも、フットワーク良し
CWで2頭併せの外を6ハロンから。3,4角は少し行きたがって掛る。直線で追い出された時に内へモタれていたし、頭も位置も高い。ゴール前で抜け出す時にフワッとして更に頭の位置は高くなるなど、気性面に課題を残す。それでも、フットワーク自体は大きくて伸びやか。2週続けてびっしりやれている点にも好感が持てる。もう少しトモがパンとすれば。

ウインバリアシオン】○ デキ絶好
安藤勝を背にCWで3頭併せの大外を7ハロンからびっしりと。直線は大きなフットワークでグングン加速し、貫録の違いで楽に先着。動きは実にパワフルで迫力満点。今は爪の不安はなく、ビシビシやれている。ダービー時からトモに実が入ったことで首を上手く使えるようになっている。春先とは別馬と考えてほうがいい。2週続けて速い時計を出し、デキは絶好。

オルフェーヴル】◎ 文句なし
池添を背に坂路で2頭併せ。直線入口は引っ張り切りのもの凄い手応えで馬なりのままグーンと加速。ラスト1ハロン手前から鞍上が手前を替えるように促すと、スッと左手前に替える。ゴール前で軽く追われると更に脚の回転が速くなって古馬の準オープン馬を子供扱いして突き放してしまった。ゴール前で内へモタれたが、それを覆う脚力がある。春先の切れ味に力強さが加わり、凄いことになっている。三冠へ向けて文句なし。

サンビーム】△ 煽られ
坂路を2頭併せでびっしりと。持ったままの相手に対し、アラアラ一杯で遅れてしまう。頭の位置も高く、強調できる動きではない。まだ体が緩い分、頭の位置が高いのだろう。

ダノンマックイン】○ ステイヤーの走り
小牧太を背に坂路で2頭併せ。見た目のスピード感は今ひとつだが、それ以上の時計が出る。これはトビが大きいからで走る馬の証拠。ゴール前でステッキを入れられるとグイッと突き抜けて先着した。グンと重心を沈めて首を上手く使えている点にも好感が持てる。走りはステイヤーのもの。不気味だ。

フレールジャック】○ バネのあるフットワーク
一週前に福永を背に速い時計を出し、最終追い切りはCWでサッと流す。身のこなしが柔らかく、体全体を使ったバネのあるフットワーク。特に右手前の時に瞬発力は凄い。直線で何度も手前を替えていた点と気性が前向き過ぎるところに課題を残す。

ショウナンマイティ】◎ 動きダイナミック
武豊を背にCWを単走で6ハロンから。首を柔らかく使い、大きなフットワークでダイナミック。見た目以上の時計が出るようになっている。ひと夏を越し、トモがパンとしたことで重心が低くなり、フォームも伸びやかになっている2週続けてコースで追われ、デキは絶好。