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2022年は客観的な予想を心がけます。

ローズS(GⅡ)回顧

2011-09-18 17:41:52 | Weblog
静岡県清水区といえば「エスパルスドリームプラザ」(通称:ドップ)です!
このブログは静岡県清水区を応援します!

13.0 - 11.6 - 12.1 - 12.6 - 12.4 - 12.3 - 11.2 - 10.9 - 12.0=1:48.1
(36.7- 37.3-34.1)

最後の一冠へ向けて関東馬ホエールキャプチャが秋緒戦を最高の形で飾った。レースは逃げ馬不在の超スロー。春2戦は発馬で後手を踏みテンの位置取りがどうしても悪くなった。この日も好発とはいかなかったが、少し気合いを付けて二の脚で先団へ。久々とあってか、向こう正面では少し気負った走り。鞍上はすぐにインに潜り込ませ、前に壁を作る。3,4角でもレースの流れはスロー。3角で掛ったマルセリーナが外から進出しても慌てない。終始、インの経済コースを立ち回って直線へ。逃げ馬の外めに進路を求めて左手綱を引くも、マルセリーナに締められる。すぐに立て直してインを突く。一瞬の脚で突き抜けると、坂上で単独先頭へ。最後は後方勢に詰め寄られたものの、何とか振り切った。緩い流れを終始、ソツなく乗られた割に最後詰め寄られたのは少々不満。レース自体が底力を要求されるものではなかったので、過信も禁物だ。勝因はテンに良い位置に付けられたことで、ロスなく一瞬の脚を行かせた。久々で乗り込み量は足りていたものの、動き自体は今ひとつだったので叩いた上積みは望めるだろう。

成長したマイネイサベルが秋華賞への権利を手にした。中間は美浦に帰厩して日が浅かったものの、牧場でしっかり乗り込まれて直前の攻めの動きも絶好だった。何より長距離輸送を挟みながら6㌔増は好材料だった。11番枠から好発を決めるも、急がせず手綱をがっちり持って後方に控える。前に壁を作れなかったし、外から掛ったビッグスマイルに被されるも何とか我慢する。3角手前からは上手く馬群のなかに潜り込む。タメるだけタメれ直線へ。入り口付近では前がびっしり壁になったものの、手応えが残っているために余裕を持って進路を選べる。外めに持ち出すと、大きなフットワークで一完歩毎に前へ迫る。坂上で右手前に替えてもうひと伸び。勝ち馬には僅かに届かなかったが、流れを考えれば十分な内容だった。好走の要因は何よりテンに我慢できたことと、ひと夏越してトモがパワーアップしたことだろう。大トビだけにリズムを崩すと力を発揮できないので、急がせる競馬は合わない。本番で底力の要求される流れになったときにどうかだが、トモに力を付けた今なら本番でも楽しみだ。

 キョウワジャンヌは好発を決めて道中は超スローのなか、好位のインで我慢させる。短距離路線を歩んできた後の一戦だったし、このスローなら掛ってもおかしくない。しかし、馬込みの中でピタリと折り合うセンスのよさを見せる。直線で外のビッグスマイルと接触し被されてしまう。怯んでもおかしくなかったが、並ばれてから勝負根性を発揮して伸びる。一瞬の脚で迫るも、坂上で末が鈍り手前を替えて止まってしまう。それでも、ビッグスマイルに競り負けなかった勝負根性は高く評価できる坂下では突き抜ける気配はあったし、坂が苦手なタイプと見ていい。本番は直線平坦な京都。視界は明るい一方だ。強みは勝負根性と重心が低くて無駄のないフットワーク。レース運びも上手くセンスがいい。

 ビッグスマイルは外枠発走で超スローのため、道中は前に壁を作れずに掛り気味。馬群も凝縮したために終始、外めを通らされる苦しいレース運び。直線を向いて一瞬の脚で突き抜ける気配はったものの、坂上で末が鈍り前と同じ脚色になってしまった。テンに力んだ分の差だろう。完歩は小さく、一瞬の切れ味で勝負するタイプ。距離はマイルから1800㍍向き。

 ドナウブルーは休養を挟んで大幅な馬体増。これは小柄な牝馬だけに好材料。ソロッとした発馬で道中は最後方からの競馬。終始、内へモタれて鞍上が四苦八苦する。3角からは掛り気味に外めを通って進出。直線は内へモタれてまともに追えない。右ステッキと左手綱で立て直される。それでも5着に差してくるのだから力はある。スローの流れとコーナー2回の競馬で器用さは要求されなかったが、課題は多い。

 マルセリーナは課題の発馬を決めて馬任せで先団へ。レースの流れは超スローで前に壁を作れずに掛ってしまう。3角からは我慢できずに2番手まで押し上げる。道中でなし崩しに脚を使わされ、直線で伸びる気配もなく坂上で完全に脚が止まった。春からの課題は克服されていない。久々で余裕があったのは確か。逆に馬体が絞れて動きやすくなれば更に掛る危険性はある。本番は内回りの京都で今回のようなスローは考えづらいが、器用さがないだけに難しいレースを強いられる。

 エリンコートは久々でも乗り込み量十分で仕上がっていた。確かに瞬発力勝負は苦手かもしれないが、それでも負け過ぎ。直線は完歩が小さく顎も上がっていた。