この時アリスはしわがれた笑い声を耳元で聞く。白の女王に何かあったのかと思って振り向くと彼女がいなくて椅子に羊の脚肉が座る。「ここにいる!」と彼女の声が深皿から叫ぶ。アリスがそれを見ると白の女王の笑った顔が深皿の縁から見えた。そして彼女がスープの中に消える。もう猶予がない。客の何人かが深皿の中に横たわっている。アリスはあわてている。お客などみんながスープの中に消えたら困るのか?アリスが一人残されるのが怖いのか?いやアリスはただ動転しているのだろう。起きていることが奇妙すぎるから。
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