ブヨがいなくなってアリスは歩き始める。やがて深い森に至る。アリスは森の中に入るのがこわかったが女王になるためには進むほかないと思って前進する。この森は「事物に名前がない森」と言われていた。そこでアリスは「森の中に入ったら私の名前はどうなるのかしら?」と考え始める。まずアリスが思ったのは「自分の名前を失いたくない」ということだった。その理由は2つある。①人々が私に別の名前をつけるだろうがそれはいやだから。アリスは自分の名前を気に入っている。だからアリス以外の別の名前がつけられることがいやなのだ。しかも②その別の名前は醜いに決まってるとアリスは思う。自分の名前がなくなって別の名前になるのはいやだし、そのいやな名前は醜いに決まっているというわけである。しかし③自分に名前がないままという可能性をアリスは考えていない。「事物に名前がない森」では別の名前さえアリスにつかないはずである。そのとき、いったい何が起こるのだろうか。(これについては後述。)
最新の画像[もっと見る]
- 広間はドアばかり&主観的連想的連関の実現としての客観的事実&不安定で予測不能 ! 11年前
- 「不思議の国」では人間が、人間身体を持つこともあれば、動物身体を持つこともある (WONDERLAND1‐1) 12年前
- アリスのディナー・パーテイーをめぐる何重もの不思議:現実と仮定、意味と事実(GLASS9-11) 12年前
- アリスがこれから進む道筋:赤の女王の説明(=キャロル「序文」の説明)(GLASS2-25) 13年前
- 地面上を走るor仮想の座標面上を走る(GLASS2-20) 13年前
- 「薔薇の頬 rosy cheeks 」&「しぼみ始めた」のでない長い髪(GLASS2-13) 13年前
- 「小さな声」が指し示すもの&「狐」が指し示すもの(GLASS2-6) 13年前
- ジャバウォク物語⑤:勝利し意気揚々と走る galumphing=gallop+triumph(GLASS1-22) 13年前
- 巨大なものが入る小さなポケット・自動筆記する鉛筆・バランスが悪い白の騎士(GLASS1-17) 13年前
- 鏡の国でアリスは魔術的な力そのものとして存在する(GLASS1-13) 13年前
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます