旅人

　里の宿　　　清らかなるや　　　里の滝

　　　　あなたと流れ　　　行きたや海へ



　　　　　ひのひら　　ろくべえ　　



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　　　　人生とは旅のようなもの、そこを歩く人は旅人である。、演歌の題名のようだが、それぞれの旅は

　　　その人によって違う。その一度だけの人生の旅で出会うのが、対人援助職の人々であろう。という

　　　事は、対人援助職の人はそれぞれの旅人が利用したり、休息をしたり、更なる旅のエネルギーを再

　　　構築したりする所、つまり旅館やホテルのようなところとも言える。その場所でどのような経験を

　　　するかで、それから先の旅もまた変わってくる。

　　　　自分たちに出会うまでの人生の旅はどのような旅であったのだろうか。想像をしてみることがそ

　　　の人を理解する手掛かりとなる。上り坂、下り坂、がたがた道、細い道、山道、砂浜の道、灼熱の

　　　道、極寒の道、突風の道、暴風雨の道、土砂降りの道、霧の道、様々ななその人なりの道を歩こう

　　　としている。その人達に一時の休息や、将来の道筋を、標識を示すのが対人援助職、自分の旅を大

　　　切にしながら、旅人との一期一会を大切に、精一杯相手のためになる援助を心がけたいものである。