迷歩録 はざま

　　笠之原　　草木歓喜　　春陽射し　　野菜育ちて　　雑草伸びる


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ひのひら　　ろくべえ




　　　　　　　大隅半島は穏やかな春陽射しにみまわれ、爽やかな春本番となった。昨夜の雨が様々な埃を

　　　　　　払い、新緑の輝きが眩しい程である。このような天気がニ三日続いてほしいものである。

　　　　　　　高齢者が多い農業の地ではそれほどでもないが、都会では高齢者のイライラが社会問題となって

　　　　　　いるようである。なんとなく気持ちはわかる気がする。

　　　　　　　今の時代、アナログとデジタルの「はざま」で苦しんでいる高齢者が多いのではないだろうか。

　　　　　　物事が思うようにならない、あるいは社会発展のスピードについていけない、そのような現象が重

　　　　　　なり、日常的にイライラとしている。そのような社会現象が高齢者を包み込んでいる、特にこの頃

　　　　　　の、スーパーなどのレジ無人化などは、その代表ではないだろうか。

　　　　　　　これからの時代ますます、人工知能が発達し、そのスピードについていけない高齢者は置いてきぼ

　　　　　　りとなってしまう。置いてきぼりの高齢者をホローするシステムもないまま、便利性だけで導入が行

　　　　　　われる。そのような社会現象が、高齢者のイライラを大きくさせているのかもしれない。

　　　　　　　優しい社会を目指すのであれば、そのような点にも気配りできる社会であってほしいものである。

　　　　　　遮断機を切る行為は、許される行為ではないが、そのようなイライラが発展する社会の片隅で重積し

　　　　　　て行ってるのも事実ではないだろうか。

　　　　　　　オリンピックの時代を迎え焦る気持ちはわからなくもないが、だからこそ高齢者のも心配りをし

　　　　　　ながらの、発展が大切なのではないだろうか。