
オイオイと堰を切ったような泣き声に、目がさめた
瞼がぬれている。
「あ~夢か・・・」

わたしがまだ小学校低学年の頃
・・・帰りの遅い父の姿を待ちわびて、とうとう泣きだした幼いわれの姿。
小さな木工所経営の父は
店を締めたあとの商店街に、ショウウインドウの据付の為に夕方から夜あけまで
仕事に出かけていくことが多かった。
夜12時をすぎても、 仕事先から帰らずにいて・・・
「かわいそうだぁ」と、たまらなくなり、胸を締め付けられ、
とうとう泣いていたような・・・

享年51歳、父が、亡くなってからもう45年が過ぎた。
・・・いつもなら、「夢ぞ


ゆり起こしてくれるはずの夫は、
今日もそばにいない・・・なぜ? どこへ?