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植物園にマツバラン:松葉蘭(マツバラン科マツバラン属)が胞子葉を伸ばし、丸い胞子嚢をいっぱいつけていました。
マツバラン科の小形の常緑性シダ植物で、暖地の岩上や樹上に自生し、束生し高さは10~30㎝になります。
茎だけで葉も根ももたず、胞子体の地上部は茎だけで、茎は半ばから上の部分で何度か2又に分枝します。先端部の分岐した枝の側面のあちこちに粒のような胞子嚢をつけ、嚢は3つに分かれており、熟すと黄色くなります。
胞子体の地下部も地下茎だけで根はなく、あちこち枝分かれして、褐色の仮根が毛のように一面にはえており、菌類が共生していて、菌根となっています。
今では好事家の間だけで栽培される松葉蘭ですが、江戸時代には、斑入りや形変わりなどが、いわゆる古典園芸植物の一つとして、イワヒバ、セッコク、フウラン、ヤブコウジなどとともに、人気を呼び大いに、珍重されました。
幕末前後に来日した多くのプランハンターたちが、これら矮小品のジャンルは、日本人独特の美学として驚いたとことが伝わっています。
各地で自生が見られなくなっており、絶滅が危惧されている植物になっています。
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