へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

思い出のメロディー

2009-08-22 19:58:09 | へちま細太郎
「毎年やってるねえ」
「夏の紅白歌合戦だろ」
「毎年聞いてりゃ、思い出もへったくれもねえな」
「細太郎、歌える曲あるか?」
「う~ん…、え~と…、♪瀬戸ワンタン日暮れテンプラ…」
「おいおい」
「今歌ってる曲…」
「あいし~たひとお~はあ~なただあけ~」
「やな曲だなぁ」
おとうさんがぼっつりとつぶやいた。
全員が一瞬黙ってしまったけど、おとうさんは気がつかない。 そこでようやく夏休みに入って帰省してきた剛おにいちゃんが慌てて、
「ふ、布施明のこの曲、M男かあ~」
と言ったけど、あまりの発言に、
「ばかか」
と、自分のぼやきを忘れたおとうさんに言われて、剛おにいちゃんは立場をなくしてしまった。
確かに毎年聞かされたら、ぼくらにとっては懐かしくもなんともないや。
へちま細太郎でした。
ん?おばちゃん、なに?
「この名曲を小林幸子に歌わせるなっ
確かにね…。
「あ、ジェロだ、聴かせるねぇ」
はいはい、慶子おねえちゃん。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿