へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

とんでもない話があったもんだ

2018-12-14 15:32:40 | へちま細太郎

お久しぶりです、へちま細太郎です。

つくばった大学も、そろそろ冬休みを迎えようか、というクリスマスな街角な今日この頃です。
大学のカフェテラスでコーヒーなどを荒波たちと飲んでいたら、そこへ文学部の連中がやってきた。
日ごろ顔を合わせることもなく、会話もほとんどない。
なのに、
「君が、近藤しょう君?」
と、くそ生意気な口調で名乗りもせずに聞いてきた上に、名前間違っていたからシカトしてやった。
「近藤君、君ね、シカト?」
「近藤だけど、しょうじゃねえし、だいたい、おまえら誰だよ」
と、藤川先生仕込みのヤンキー口調で返答してやった。
一瞬ムッとした表情になったそいつは、俺のテーブルの開いている席に勝手に座って、
「お願いがあるんだけど」
と、分厚い本を投げ出してきた。
「藤川家のさ、当時の殿様が、どう赤穂浪士とかかわったか、ききたいんだよね」
「あ?」
「だからさ」
「知るかよ、なんだよ、赤穂浪士って」
知ってるけど、知らんふりしてやったら、そんなことも知らんのか、とも言いたげな目つきで、
「殿様、紹介してくんない?」
言うに事欠いてそれかい。すんげえムカついたから、
「知るかよ」
と、荒波たちを促して席をたった。
「ちょ、ちょまてよ」
いまさらキムタクか?
慌てて腕をひっつかんできたので、その時、意地悪な気持ちが浮かんできた。
俺の表情をみとがめたゴメスが、
「細太郎さん、それは…」
と誰の顔を思い浮かべたのか、なんとなくわかったようなわからないような白崎が、
「まさか、副住職さんじゃないですよね?」
ビビりながら耳打ちしてきた。
そんな甘い考えがこの俺様が思いうかぶと思うか?
「無礼なやつには無礼な相手で十分だ。ご隠居にあわしてやる」
ひえええええと、3人が悲鳴あげたが、無礼な文学部は、
「最初からそういえばいいんだ、あ、ところで僕たちは討ち入り研究会のものだけど」
なんだそりゃ。。。



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