へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

カッコイイ生徒会副会長

2009-09-01 21:56:58 | へちま細太郎
こんばんは、へちま細太郎です。

スクールバスを待っていたら案の定、
「バスケ部員は登校してもいいって許可がでたのかい?」
と、キチローがこれみよがしにマスクをして登場した。
「だったら、くんなよ、毎回毎回てめえはよぉ」
ぼくが文句をいうまえに、高校サッカー部2年の(仮)有岡軍団さんがキチローを叱り飛ばした。
「だいたいな、ありもしないことで騒ぎ立てるのはよくねえぞ」
「インフルエンザは感染が早いんだ」
負けずに言い返すと、
「うちのバスケじゃ発症してないし、だいたいかかった他の学校の部員に失礼だろ」
「んだ、誰だってかかりたくてかかったわけじゃねえやな」
「気をつけて何が悪い」
「悪いって言ってねえべっつ~の」
先輩たち、キチロー相手にムキになっちゃって。
ていうか、こいつ人の神経逆なでするのが得意だからな。
「もう少し口のききかたに気をつけることだね」
冷静なその声は、高校生徒会の副会長の水嶋さんだ。
「君はもう少し社会のルールを守った方がいい、それにサッカー部員、ガキ相手にムキになるな」
カッコイイ~。
「わかりましたあ」
(仮)有岡軍団さんも逆らわない。
あとからきいたら、バスケの部長で生徒会長と人気を二分していて、男女とわず高校では人気者なんだそうだ。
「カッコイイ~
となりではるみが目を潤ませ、向こうでは背中を向けたキチローが、いじけていた。
う~ん、男は顔かも…。


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