へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

その名は、リカちゃん

2006-03-14 13:46:52 | へちま細太郎

こんにちは、へちま細太郎です

ぼくは、さらだ先生と一しょに犬をつれてうちにかえりました。
「あらやだ」
おばあちゃんの犬をみた第一声がこれでした。
「だめ?」
ぼくはおそるおそる聞きました。
「メスでしょ?仔犬生ませて、太らせて犬鍋にしよう」

(犬もおどろいている)

「お、おばあちゃん・・・
ぼくのクラスのよしこちゃんたちと同じこという。。。
「お、おばあちゃん・・・おばあちゃんって、やっぱり女だったんだあ」
ぼくは、ショックのあまりとんちんかんなことをいってしまった。
さっきから、こうちょくのさらだ先生。。。こういうときは、いつも役立たずだ。
「なあに言ってんのおばあちゃん、まだまだ現役よ
「へ?」
これには、さらだ先生が息を呑んだ。
そしておじいちゃんも、
「カンベンしてくれ
とあせっている
ぼく、わけわかんないから、
「ね、広之お兄ちゃん、どういういみ?」
と、さらだ先生をふりかえると、顔がひきつっている
「お、おばさん、これ以上は禁句ですよぉ。細太郎に説明できません
「あら、ほんとのことじゃない?広之、あんたもね、女房の尻の下に敷かれているようでは、まだまだよ~」
さらだ先生は、頭をかかえこんでしまった。

あ、説明してなかったね。実は、さらだ先生は、ぼくの親せきのお兄ちゃんなんです。おばあちゃんのいとこの子どもなんだって。だから、うちにいるときは、ぼくは“先生”じゃなくて“広之お兄ちゃん”ってよぶんだよ。おじさん(おじさんだけど、やっぱり剛お兄ちゃんってよんでいます)と同じとしで同じ高校と大学にいっていたからいつもあそびにきていて、ぼくのおしめをとりかえたっていってた。
ぼくのおちんちん、みちゃったんだってえ

「ま、いいや、いい運動になるから、うちで飼おう。風呂場で洗っておいで」
おばあちゃんが、とうとつにいいました。
「え?いいの?」
「いいも悪いもへったくれもないでしょ。連れて帰ってきちゃったんだ。今さら捨てて来いだなんて、そんなことさせるわけにはいかない。それに・・・」
おばあちゃんが犬の手をとって、
「細太郎にも、兄弟は必要だもんね」
と、犬相手にあくしゅをしている。
「名前は何にしようか・・・。今までなんて名前だったんだろうね。ポチかな?」

犬なら、何でもポチかい・・・(犬が思った)

「もう、名前は決まっているよ」
ぼくは、犬に頬ずりしながらいいました。
「この子にぴったりの名前だよ」
「まあ、早いこと」
おばあちゃんは、あきれています。
「一通り名前を呼んでみて、返事したらそれが名前なんじゃないの?名前変えたら混乱しないかな」
おじいちゃんも犬の手をとってにこにこしています。
「う~ん・・・ハチ

それじゃあ、伊佐坂さんちだよ・・・(犬が思った)

「名前決めたっていった
ぼくは、ハチなんてへんな名前はいやだったので、ムキになってはんろんしました。
「じゃ、何てつけたの?」
ぼくは、さらだ先生・・・広之お兄ちゃんに向ってにこっと笑うと、
「リカちゃん
と大声でいってくるっとふりかえりました。
そこには、
「ほ、ほそたろおおおおおおおお」
と、ひんけつをおこしそうなほどまっさおな顔をしたおとうさんが立っていました。

げっげ、げろげろ~




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