へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

コント須庭寺百合絵さま

2011-04-09 22:50:32 | へちま細太郎

こんばんは、へちま細太郎です。

棒斐浄寺の尼御前さまとシスター百合絵さまの登場で、住職さまとご隠居さまはバツの悪そうな顔をしている。
「このくそじじいども、私を見捨てるつもりだったんだろうが」
「京さま、はしたないわ」
百合絵さまはおろおろ。
「ところで、あんた、誰かな?」
二人のじいさまはシスター百合絵さまをしげしげと眺める。
何者なのかは、ぼくたちも知りたい。
「本堂の中で、むきあう異様な4人にぼくたちも興味津々。
「わたくしのことですの?わたくし、京さまとは大学時代の友人でございますのよ」
「ああ、カトリックのお嬢様学校だったか、このバカ娘がよくも入学できたもんだと、さすが西洋の神さんは懐が深いと感心したもんだ」
ご隠居さま、腕組みしながらうなづく。
「くそじじいめ」
尼御前さま毒づく。
「で、シスター百合絵どのとやら、あんたは、なぜにここにいるんだな?」
住職さまは顔を百合絵さまに近づけて、みんなの知りたい質問を口にする。
ぼくらの周りには、近所の人たちも固唾をのんで聞き耳をたてている。
「あら、京さまのところからまいりましたのよ、ですからここにいるのですわ」
はい?
「だから、どうしているのかな?」
「ですから、歩いてまいりましたのよ、棒斐浄寺は瓦が落ちてしまいましたし、わたくしと京さまではとうてい無理でございますから」
目が点になるとはこのことだ、なんなんだ、この天然ボケっぷりは…。
近所の人たちも、
「さすが浮世離れしてるわ」
「お嬢様っていうのは、年くってもああいうもんかね」
と、ささやき合っている。
「単なる天然ボケのオバはんじゃね?」
(仮)亀梨軍団の直樹さんが、本堂の廂にあぐらをかいて座り込み、たばこをくわえたところで、
「このたわけもんがああ」
と、気が付いた住職様に一括されて、たばこをポロリと口から落としてしまった。
「で、あんた、どうしてここにいるのかな?」
と、百合絵さまに向き直って、三度同じ質問をしたのであった。
コントやってんじゃねえったら、と悠樹さんのつぶやきがきこえてきた。
ほんとだよ。



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