へちま細太郎

大学院生のへちま細太郎を主人公にしたお話。

何考えてんだ、生徒会

2011-07-07 22:50:30 | へちま細太郎

こんばんは、へちま細太郎です。

期末テストは、今週の月曜日から始まって、今日で終了する予定が、延びた。
なんと、エアコンが故障してしまい、校舎内は蒸風呂状態。真っ先にネを上げた校長が、
「1日2時間ずつ、ということにしてはいかがかな?」
と、のたまい、
「登校時間も1時間早めてね」
とさらに頭が痛いことをいった。
おかげで、
「毎日徹夜だよ、ちきしょ~」
という朝が苦手な連中が、スクールバスの中で高いびきだ。
そんな中で、生徒会が着々と進めていたのは、期末テスト終了後の真夏のクラスマッチだった。
「水泳大会かな」
と、思うけど野茂や高校の会長がそんな安易な大会を考えるわけがない。
「いじくそ悪いことを考えているぞ、きっと、二人とも女だし」
「うん、野茂はSだ」
たかのりとみきおが、バス待ちの学食でかき氷を食べながらお互いのべろを見せ合いっこしていた。
「誰がSだって?」
問題集を片手に、野茂はコーヒーフロートを持ってぼくらと同じテーブルに座った。
「あんたら、バカじゃないの?」
「なあにが、バカだよ、芸術だよ芸術」
「小学校からのぼくらの芸術」
しんいちも見事に黄色くそまったべろをだし、ぼくも真っ赤なべろだし。
「あ~、こんなんで武道派との戦いに勝てるのかしら」
「はい?」
野茂の言葉にぼくらは、べろをまた出す。
「まさか、藤川家のお家騒動をクラスマッチにしちゃおうっての?」
「そ~」
「そ~って…」
野茂はむふふと笑う。
「どうやって決めるの、武道派と事務方をさ」
「ああ、適当。あ、細太郎君の家としんいち君のところは、事務方って決まっているからね」
「ああ?」
「なんで、ぼくたちが事務方だって知っているの?」
「そのくらい知らなくて、家老の孫は務まりません」
野茂のしれっとした顔に、
「関係あるか」
と、たかひろは吐き捨てる。
「どうせ、うちは庶民だし」
「たかひろ君とこは、庶民でも脱藩して水戸藩の尊王攘夷に駆け付けたって話だよ」
「げっ、じゃ、武道派かよ」
ぼくとしんいちは顔を見合わせてため息。
「まったく、バカなこと考えるよなあ」
みきおのつぶやきに、
「あ、みきお君は、どっちでもないからくじひいてね」
何考えてんだあああああ。
テスト、自身なくしそうだ。



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